夏は、ひんやりデザートが嬉しい季節! 美容と健康に効果が期待できると話題の、タイ原産のマメ科の「バタフライピー(Butterfly pea)」は、鮮やかなコバルトブルーの花色が特徴です。今回は、この「バタフライピー」の花を利用したヴェリーヌの作り方を、バラ文化と育成方法研究家で「日本ローズライフコーディネーター協会」の代表を務める元木はるみさんに教えていただきます。
目次
健康食材として話題のバタフライピーとは?

バタフライピーは、鮮やかなコバルトブルーの花色が特徴のマメ科の植物。原産地のタイでは、よくお茶にして飲まれているそうです。ブルーベリーや紫キャベツなどに含まれる抗酸化物質アントシアニンが大変豊富で、目の疲労に効果があるのだとか。また、内臓脂肪の蓄積を抑制し、血液をサラサラにしてくれるそうです(女性は妊娠中や生理時には摂取を控えたほうがよいでしょう)。


ドライのバタフライピーに熱湯を注ぐと、きれいなブルーのお茶ができます。この青色はアントシアニンという色素によるもので、お湯に浸すとその成分が溶け出て鮮やかな青色のティーになります。
*お茶のレシピはこちら
トリコロールカラーのヴェリーヌ

アントシアニンは抗酸化物質のポリフェノールの一種で、美容と健康への効果と、他にはない珍しい鮮やかな藍色から、近年、人気が高まっています。多くはお茶として飲むことができますが、ここではこのきれいなブルーを利用して、フランス国旗のトリコロールカラーのヴェリーヌを作ります。

ヴェリーヌとは、フランス料理の前菜やデザートなどの一品で、グラスなどに入った重なる層は目にも楽しめるもの。今回は、赤は赤ぶどうの寒天ゼリー、白は寒天プリン(パンナコッタでも可)、そして青はバタフライピーの抽出液で作ったゼリーで三層を表現します。フランスの国旗の各色は、赤は博愛、白は平等、青は自由を表しているんですよ。
材料(120ccのグラスなど透明な容器10個分)

【赤の層】赤ぶどうの寒天ゼリーの素(富澤商店)62.5g、熱湯300cc

【白の層】寒天プリンの素(富澤商店)65g、熱湯300cc

【青の層】バタフライピー(ドライ)大さじ1、熱湯300cc、砂糖大さじ3、粉ゼラチン5g
トリコロールカラーのヴェリーヌの作り方手順

【手順1】
ボウルに熱湯300ccを入れ、赤ぶどうの寒天ゼリーの素62.5gを加えてよく混ぜ合わせ、粗熱をとってから均等になるように容器に注ぎ、固まるまで冷蔵庫で冷やします。

【手順2】
1が固まってから、ボウルに熱湯300ccを入れ、寒天プリンの素65gを加えてよく混ぜ合わせ、粗熱が取れたら均等になるように1の上に注いで2段目を作り、固まるまで冷蔵庫で冷やします。

【手順3】
2が固まってから、ドライのバタフライピー5gに熱湯300ccを注いで抽出液を作り、茶こしで濾します(上写真)。その液をボールに入れ、砂糖大さじ5と粉ゼラチン5gをよく混ぜ合わせ、粗熱をとって容器の3段目に注ぎ、冷蔵庫で冷やして固めればでき上がりです。
なお、バタフライピーの抽出液に、香り付けとして、ミントやラベンダーなどのエッセンスをほんの少量(1滴ほど)入れてもよいでしょう。また、季節の果物やハーブをデコレーションしても素敵です。
*冷蔵庫で冷やし固めながら作るので、1日半~2日の時間を要します。
ガーデンパーティーでおもてなしの一品に

テーブルには、ヴェリーヌの色に合わせて、メドーセージやブルースター、マトリカリア、赤いスプレーバラ、ヤロウ(葉のみ)など夏の花材で華やかに飾りました。
爽やかで、インパクトのあるトリコロールカラーのヴェリーヌは、パーティーなどでお客様にお出ししてもきっと喜ばれることでしょう。「まるで宝石のよう!」「インスタ映えしますね!」と好評ですよ。
Credit
写真&文 / 元木はるみ - 「日本ローズライフコーディネーター協会」代表 -

神奈川の庭でバラを育てながら、バラ文化と育成方法の研究を続ける。近著に『薔薇ごよみ365日 育てる、愛でる、語る』(誠文堂新光社)、『アフターガーデニングを楽しむバラ庭づくり』(家の光協会刊)、『ときめく薔薇図鑑』(山と渓谷社)著、『バラの物語 いにしえから続く花の女王の運命』、『ちいさな手のひら事典 バラ』(グラフィック社)監修など。TBSテレビ「マツコの知らない世界」で「美しく優雅~バラの世界」を紹介。
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