万能ハーブ! セージの効能&「トウモロコシのセージバター」の作り方<ハーブ活用簡単レシピ>
ハーブとは、健康や美容に役立つ香りのある植物たちを指します。どうやって使っていいのか分からないという方に…香りを楽しむだけではもったいない! 今回は、使い勝手のいいハーブの代表、セージの効能や栽培方法を、ハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんにご紹介していただきます。また、セージを使った簡単にできるおいしいハーブ料理「トウモロコシのセージバター」のレシピも併せてご覧ください。
目次
万能薬として活躍してきたセージの効能
セージは、シソ科の多年草で、丈夫で育てやすいハーブの一つです。収穫期間は4月から10月くらいまでと長く、冬はいったん葉がなくなるものの、春になるとまた出てくるので、一度植えれば長い間楽しむことができます。
セージと一口に言っても世界中に多くの自生種があり、フルーツの香りがするものや、花の美しくガーデンの彩りとして使われる園芸種もたくさんあります。
ハーブとして飲んだり食べたりするのに向いているセージは数種類ありますが、その中でもオススメは“コモンセージ”です。

使える部分は、葉と花。少し触れただけでも、刺激的な強い香りがするのが特徴です。草丈は70cmほどになり、年数を経るとともに大株になっていきます。
イギリスでは、“セージを植えている人は長生き””といわれ、抗菌・防腐・消化促進・口臭予防などの作用がある万能ハーブです。ソーセージの‘セージ’はこのハーブに由来し、セージの葉が持つ抗菌・防腐作用を利用し保存性の高い加工肉として作られたのがソーセージです。また、肉料理の臭み消しや、香りづけにも効果的で、消化を促し肝臓の働きを強めてくれる作用もあります。
より簡単な利用方法として、数枚の葉をカップに入れてお湯を注ぐだけでもハーブティーになり、のどの痛みがあるときのうがい薬としても重宝します。
コモンセージの育て方のコツ

葉にはやわらかい毛があり、少しフワフワした手触りで、強烈な香りがします。美しい紫色の花もサラダの彩りなどにも使えます。
栽培には、日当たりと水はけ・風通しがよい場所が適しています。花を咲かせたままにすると株が弱るので、開花後は剪定を兼ねて収穫しましょう。花は切り花やドライフラワーにして玄関や部屋に飾ってもきれいです。
栽培のコツは、株を横に張らせるように育てること。定期的に収穫をしながら育てていくと、常に生長点を摘み取ることになります。これを繰り返すことで、上に伸びるのではなく、横に枝葉が伸びていきます。
ハーブを育てる際、“どこで切ったらいいか分からなくて、そのまま伸ばしている”という声をしばしば聞きます。草丈を高くすると、樹形が乱れて倒れたり、夏の台風などの際に折れてしまうこともあります。伸びきった枝は、新芽を10cmほど残して、思い切って株元の方からカットしましょう。梅雨~真夏以外は適宜カットしても大丈夫です。こうすることで形よく、枝葉を茂らせることができますよ。
簡単ハーブレシピ「トウモロコシのセージバター」の作り方
ハーブは生活の中に取り入れてこそ、その魅力を発揮します。ぜひ、日々の料理に取り入れていきましょう。今回は簡単にできるフレッシュなセージの葉とトウモロコシを使った「トウモロコシのセージバター」を作ります。

<材料>
◯ トウモロコシ1本 ※生のトウモロコシが手に入らない時は缶詰でもOK
◯ セージ(生葉)5枚程度 ※お好みで調整してください
◯ バター 適量
◯ 塩 適量
<作り方>
1. トウモロコシの実を外し、セージの葉はみじん切りにします
2. 熱したフライパンにバターを入れ、トウモロコシを加えて炒めます
3. セージと塩を加えて、さっと混ぜたら完成です

「ガーデンセラピー」の入門編にぴったりのハーブ
自然と一体になって、植物のある暮らしをすることは、ストレスをコントロールし、心と体を健やかに保つ作用が期待できます。そんな植物でできる自然療法を総称して、「ガーデンセラピー」と呼びます。
簡単にできるガーデンセラピーの実践としてオススメなのが、ハーブ。いつものお料理にハーブをプラスすると、彩りと香りがよくなるうえに、身体にもいい効果をもたらします。ハーブを育てることは園芸療法に、香りをかぐことは芳香療法に、それを食べることは食事療法につながります。ハーブはさまざまな暮らしのシーンで取り入れやすい植物です。ハーブを楽しむことが、日々の暮らしの質を向上させることにつながります。
まずはハーブ一鉢の栽培から、「ガーデンセラピー」にチャレンジしてみませんか? 今回紹介したトウモロコシのセージバターも、ハーブの香りのおかげでおいしさ倍増です。これから旬を迎えるトウモロコシで、ぜひお試しくださいね。
Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
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