ほんのり香る「ラベンダースノーボール」の作り方〜ハーブ活用簡単レシピ
多くの人から愛されるハーブ、”ラベンダー”は、すがすがしく上品な香りが特徴で、心身の緊張を解きほぐし、ストレスから解放してくれるリラックス効果が期待できます。
ラベンダーの香りはさまざまな商品に使われていますが、今回は、生地にラベンダーを練り込んで作る、サクサクでホロホロ食感のお菓子、スノーボールの作り方を、ラベンダーがもたらす作用や育てる上での注意点とともに、ハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんに、ご紹介していただきます。
目次
特有の清らかな香りを持つラベンダー
ハーブの女王と呼ばれるラベンダーは、古代ギリシャやローマ時代から、沐浴や洗濯の時の抗菌・殺菌に、また芳香剤としても使われてきた歴史があります。名前の語源は、洗うを意味する言葉「lavere」から付けられたといわれています。
原産地は地中海沿岸ですが、もともと交雑しやすい野生種であることと、ヨーロッパで品種改良が盛んに行われてきたこともあり、とても種類が多いのも特徴です。
ラベンダーといえば、写真のアングスティフォリア系の紫色をイメージされる方も多いのではないでしょうか?

このアングスティフォリア系は、香りが強いのが特徴で、イングリッシュ・ラベンダー、コモン・ラベンダー、トゥルー・ラベンダー、真正ラベンダーなどが知られています。
庭でラベンダーを育てる
上品な香りで、花姿もかわいらしいため、常緑低木として庭に植える方も多いのですが、植える前に、梅雨のジメジメと夏の暑さに強い種類かどうかを必ずチェックしましょう。
日本では、北海道にたくさんのラベンダー畑があり、特に富良野のラベンダー畑は有名で、憧れの観光地でもありますね。北海道で栽培されているのは、アングスティフォリア系のラベンダーで、もともと地中海沿岸の海抜1,000m以上の高地が原生地ですので、暑さに弱いという特徴があります。
北海道は梅雨がなく、夏でも涼しいため、アングスティフォリア系のラベンダーを栽培するのには適しています。反対に、私の住む日本一暑い街として知られる埼玉県熊谷市で育てようと思っても無理があるのです。
幸い、ラベンダーにはたくさんの種類があり、暑さに比較的強い種類もありますので、庭植えする際には、品種の特徴をしっかり調べてから植えるとよいでしょう。
また、「どうしてもアングスティフォリア系のラベンダーを育てたい!」という私のような人は、地植えではなく、移動ができる鉢植えで管理するのがオススメです。こまめに剪定をして、風通しがいいようにお手入れをしながら、夏の暑い時期には北側に移したりと、工夫をすることでうまく育てることができますよ。
ラベンダーの作用は?

ラベンダーの香りには、不安や緊張、イライラを鎮める「鎮静作用」があり、精神的な疲労を感じたときや、ストレスからくる胃のトラブルや偏頭痛には、特にオススメです。
上記で紹介した、香りが強いアングスティフォリア系のラベンダーは、ハーブティーとして使うのに適しています。花の部分を乾燥させたドライ状のものが流通しており、ハーブ専門店やインターネット通販で購入することができます。
購入する際には、たくさんの量を一度に買うのではなく、必要な分をこまめに買い足すことが大切です。というのも、ハーブは香りが命! 香りの成分は、空気に触れると飛んでいく揮発性を持っています。香りの成分があるからこそ、鎮静作用が心身に届くのであり、その香りが薄くなってしまったら効果も減ってしまいます。ドライのハーブは腐ったり、形がなくなったりしないものだから、いつまでも使えると思うかもしれませんが、封をあけたら、賞味期限に関係なく、早めに使い切ることがオススメです。
ラベンダースノーボールの作り方

それでは、ラベンダースノーボールの作り方をご紹介します。混ぜて焼くだけなので、あまりお菓子作りに慣れていない方でも簡単に作れますよ。
<材料> ※20個分
○A
- 薄力粉 60g/アーモンドプードル 30g
- 無塩バター 60g
- きび砂糖 15g
- 塩 ひとつまみ
- ドライラベンダー粉 小さじ1
- 刻んだクルミ 25g
○B
- ドライラベンダー粉 大さじ3/粉糖 大さじ3
<作り方>
1. バターは常温に戻してやわらかくしておきます
2. Aを合わせてふるっておきます
3. ラベンダーをミルミキサーで粉砕して、粉にしておきます
4. ボウルにバターを入れて、泡だて器でクリーム状になるまで混ぜたら、きび砂糖と塩を加えてよく混ぜます
5. ここにAの粉類を2回に分けて入れて混ぜ、さらに、ドライラベンダー粉と刻んだクルミを混ぜたら生地の出来上がりです
6. 生地を球状に丸め、予熱した180℃のオーブンで20分ほど焼きます
7. 焼き上がったら、温かいうちに混ぜ合わせたBをまぶして完成です
プレゼントにも喜ばれる一品です。ぜひ、作ってみてください。
Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
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