ルームスプレーの作り方〜 シュッとひと吹きでストレス対策!<精油活用術>

春は、進学・就職・転勤・引っ越しなど、新しい生活がスタートする時期。さまざまな環境の変化が起こることで、ストレスを感じる場面が多くなります。最近よく眠れない、寝つきが悪いなど心身に不調を感じたら、アロマテラピーを試してみませんか? 今回は、鎮静作用のあるオススメの精油と、精油を使ったルームスプレーの作り方を、ハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんにご紹介していただきます。
アロマテラピーとは?
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花・果皮・果実・根・葉など、さまざまな部位から抽出された、天然の揮発性物質です。アルコールや水などは一切添加されていない、純度100%のものだけを精油と呼びます。

100%の天然香料は、数十~数百種類の化学成分から成り立っていて、その植物によって異なる有効成分を持っています。例えば、気持ちを落ち着かせる“鎮静作用”や、細菌の繁殖を抑える“抗菌作用”などがあり、季節や、心身の不調に合わせてその有効成分を活用し、より良い状態へ導こうという自然療法が、アロマテラピーです。
アロマテラピーを楽しむには、精油を使うことが大前提となりますが、一つ注意したいことは、「アロマオイル」「フレグランスオイル」などの商品名で売られている合成して作られた香りもたくさんあるので、購入する際には、必ず100%天然香料であることを確認してください。慣れないうちは、アロマテラピー専門店などで相談しながら購入できるとベストですね。
ストレスを感じたら、アロマテラピーを試そう
春は新しい出来事にワクワクする一方、緊張してストレスも溜めがちに。過度なストレスを感じる前に、ぜひ、家に帰ったら、自分をねぎらい、気持ちをゆったりさせることを心がけてみましょう。
そこで役に立つのが精油の香りです。精油には、興奮を鎮め、落ち着いた状態に戻す“鎮静作用”を持つものがたくさんあります。
<鎮静作用を持つ精油>
ラベンダー、オレンジスイート、ローズ、ベルガモット、ネロリ、フランキンセンス、ゼラニウム、スペアミント、イランイラン 他
この中からいくつかご紹介していきましょう。
ラベンダー(真正ラベンダー)

アロマテラピーで最も広く使われ、親しまれている香りで、花と葉から精油を採取します。鎮静作用などにより、不安や怒りなど精神的なストレスを癒して、心身をリラックスさせ、安眠へと導きます。
オレンジスイート

世界で最も多く栽培されている果樹で、果皮から精油を採取します。オレンジスイートには神経高揚作用があり、元気が出なかったり、前向きな気持ちになれない時に、気分を明るくしてくれます。また安眠にも効果的です。
ローズ(ダマスクローズ)

「精油の女王」と呼ばれ、ダマスクローズの花だけを使って採取します。鎮静作用などがあり、不安や緊張を和らげ、心を明るく高揚させてくれます。特に、ホルモンバランスの影響でイライラやストレスが増すような場合にオススメです。このローズの精油は、採取できる量が少ないため、大変高価。1回の使用量はごく少量で十分です。
寝室にオススメのルームスプレーの作り方
上記で紹介した精油の中から、お好きな香りを選んで、鎮静作用のあるルームスプレーを作ってみましょう。お部屋の空間にシュッとするもよし、カーテンや枕元、シーツなどにスプレーするのもオススメです。気持ちをリラックスさせて安眠へと誘ってくれます。夜、しっかり眠ることで、翌日のエネルギーチャージにもつながりますので、ぜひお試しください。
<材料>

○精製水 80ml
○消毒用エタノール 20ml
両方ともドラッグストアで購入できます
○100mlのスプレー容器
スプレー容器は、遮光のガラス製がオススメです。アルコールや精油に耐性がない、安価なプラスチックは溶けてしまうこともあります。お肌につけるものなので、ガラス製が安心です。アロマショップやインターネット通販などで購入できます。
○鎮静作用のある精油 20滴
効能というよりも自分の好きな香りで選びましょう。例えば、ラベンダー10滴とオレンジスイート10滴など、他のハーブと組み合わせると相乗効果も期待できます。
○ビーカーなど計量できる容器
○竹串
<作り方>
1. ビーカーで消毒用エタノールを量り、さらに精油を入れます。

精油を入れる際には、瓶を振ったりせず、自然と精油が垂れてくるのを待ちます。
2. 竹串でよく混ぜたら、容器に移し入れます。
3. ビーカーで精製水を量り、容器に混ぜ入れます。

4. 蓋をしっかり閉めて、よく振って混ぜたら完成です。
★使う際にも、よく振ってからスプレーしましょう。
★防腐剤などが入っていませんので、作ったら2~3週間を目安に使い切りましょう。
★使用した精油によって、白く濁る場合がありますが、問題ありません。
<注意点>
自然の恵みが詰まったハーブですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質などの心配がある方は、使用できない種類もありますので、使用する前に、必ずかかりつけの医師にご相談ください。
また、ハーブは薬ではありません。健康状態が気になる方も医師にご相談ください。
ご紹介したレシピの作用や反応には、個人差があります。ご利用の際には、身体に合うかどうかパッチテストを行い、違和感がある場合にはすぐ使用を中止するなど、ご自身で責任を持ってお試しいただくようお願いします。
Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)
花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
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