植物が持つ力をまっすぐに肌に届ける優秀コスメを、美容ライター・徳永幸子さんがテーマごとにご紹介していく連載「ボタニカル・パワー」。今回は、クレンジングバームです。クレンジングにはミルクやオイルなど、さまざまなタイプがありますが、肌が乾燥しがちな冬にこそ使ってほしいのが、バームタイプ。肌をしっとりと潤しながら、メイク落ちの良さも優秀です。そんなクレンジングバームの中から、ただ“落とす”だけでなく、植物の力で美肌を“育む”ことにこだわったオススメ3アイテムをピックアップしました。
目次
クレンジングバームとは? その特徴は?
ここ数年人気のクレンジングバームは、オイルを固めたようなもの。容器の中では固形ですが、体温であっという間にトロリと溶け、肌の上でオイルに変化します。
クレンジングには、ふき取りローション、ミルク、オイルなど、さまざまなタイプがありますが、一般的には、オイルが最も落ちに優れ、その代わり肌への負担もいちばん大きいとされています。しかしバームタイプは、クレンジング力はオイル並み、なのにオイルに比べて肌にやさしいのが特徴。洗い上がりもつっぱることなく、しっとり潤います。
“洗い流すタイプ”と“ふき取りタイプ”どっちを選ぶ?

クレンジングバームの使い方はとても簡単。スパチュラまたは指でバームをすくい、メイクとなじませていくだけ。肌にのせると、体温でたちまちとろけて、メイクとも素早くなじみます。くるくると円を描くようにリンパの流れに沿って指をすべらせれば、マッサージもできて一石二鳥ですよ。

“洗い流すタイプ”と、ぬるま湯で湿らせたタオルなどを最後に使う“ふき取りタイプ”(上の写真)があり、ふき取りタイプのほうが、洗い流しタイプよりも後肌はもっちり。後肌の好みでチョイスしてみてください。
今回は、両方のタイプをご紹介します。
メイクオフ成分が直接触れないから肌にやさしい! ルルルン「ルルルン クレンジングバーム」

フェイスマスクが大人気の「ルルルン」が作った、スキンケア感覚でメイクが落とせるクレンジングバームがこちら。メイクオフ成分を植物ワックスで包んだ構造になっていて、肌に直接メイクオフ成分が触れないのが特徴です。そのため、アイメイクやリップメイクも一度でスルンと落とすのに、肌に必要な潤い成分は落とさないというスグレモノ! コスパも抜群なのに、汚れ落ちと肌へのやさしさ、どちらも叶える欲張りクレンジングバームです。
厳選の美容成分を贅沢に配合
透明感のある素肌に導く、ホワイトアスパラガス由来のレグセンスと、皮脂の抑制や毛穴の引き締め、角質ケアなどの効果を持つアカツメクサエキスの2つの植物由来エキス、さらに代謝不良による肌のにごりをケアして、澄んだ肌に導くロイヤルエピジェンも配合しているので、健やかな肌を守ってくれます。
水に触れるとサラサラに乳化してサッと洗い流せるので、ふき取りタイプよりお手軽なのも嬉しいポイントです。洗い上がりはすべすべな肌に!
【商品概要】
ルルルン『ルルルン クレンジングバーム』
90g 価格:2,000円(税別)
ローズヒップオイルが透明感のあるツヤ肌へ! トリロジー「トリロジー クレンジングバーム」

2002年にニュージーランドの姉妹がスタートさせたオーガニックスキンケアブランド「トリロジー」。オーガニック美容&オイル美容の先駆けとして世界的に有名なブランドです。
余分な化学合成成分は加えず、可能な限りピュアな植物成分を採用したスキンケアアイテムがラインナップしますが、中でもシグネチャー的存在が『ローズヒップ オイル』。美肌に欠かせない必須脂肪酸(EFA)を80%以上含み、小ジワやシワ、乾燥、毛穴、くすみなどの肌悩みに応えてくれる万能オイルとして、なんと世界中で20秒に1本売れているほど人気を博しています。
そんなローズヒップオイルを贅沢に配合しているのが、この『トリロジー クレンジングバーム』です。
角質ケア効果のあるローズヒップほか、美容にいいオイルが3種も配合!

『トリロジー クレンジングバーム』は、前述したローズヒップオイルのほか、天然の殺菌力を持ち、肌と髪の水分、油分を補い保つココナツオイル、さらに抗酸化作用のあるサンフラワーオイルやオリーブオイルなども配合。まるで美容オイルで肌を洗うような贅沢さ!
たっぷりと指先にとって肌になじませたら、付属のオーガニックコットンクロスをぬるま湯で湿らせ、やさしくふき取って。肌に透明感とツヤが生まれ、まるでエステでトリートメントを受けた直後のような、ツヤツヤで明るい肌に。
フリージアのやさしい香りと、肌の上でトロトロに変わる心地いいテクスチャーも、お手入れタイムを幸せな時間にしてくれますよ。
【商品概要】
トリロジー『トリロジー クレンジングバーム』
80ml 価格:4,700円(税別)
美白や毛穴ケア効果も! 京都ちどりや「ちどりや クレンジングバーム/ユズ種子油」

1949年、舞妓さんや芸妓さん御用達の化粧品、和小物、美容雑貨を扱う店としてオープンした「京都ちどりや」。“肌につける化粧品の原料は口に入れるものとほぼ同じであるべき”という考えのもと、柚子、緑茶、米ぬか、月桃など、日本古来の原材料をベースにした、日本人のDNAが喜ぶ化粧品をつくっているブランドです。
原料はオーガニック、もしくは野生のものにできる限り絞ってつくられた、こだわりの製品は肌にやさしく、敏感肌の人でも安心して使えるものばかり。
そんなちどりやがつくる『ちどりや クレンジングバーム/ユズ種子油』は、美白効果のあるユズ種子油のほか、保湿効果に優れたオリーブ油、毛穴の汚れを浮かし出す効果の高いホホバ油、抗酸化作用の高いぶどう種子油、ビタミンEやKが豊富なオリーブオイル、自然治癒力を促すミツロウなど、美容効果の高いオイルを配合した、まるで極上スキンケアみたいなクレンジング材。
ユズ種子油だけでなく、ほかのオイルを最適なバランスで配合することで、それぞれの役割を最大限に生かかしています。各オイルの性質を考慮しながらミックスするため、全工程をなんと手作業で行っているんだとか! こうして丁寧につくり上げられたバームは、ほかのブランドのバームよりもほわっと柔らか。一瞬でとろけて、メイクにすぐなじみます。
メイクと一緒に一日の疲れも落とす! 9種のアロマオイルで心ほぐれる

心を解放してくれるようないい香りも大きな特徴。グレープフルーツ油、オレンジ油、ベルガモット油、ラベンダー油、タンジェリン油、カミツレ油(ローマン)、カミツレ油(ジャーマン)、レモングラス油、クラリセージ油と、9種ものオーガニックアロマ精油を使用。
例えば、レモングラス油には、毛穴を引き締める効果が、タンジェリン油には幸福感を促し、不安を和らげ、不眠症にも役立つ効果などがあり、オイルすべてがその効果をしっかり引き出せるよう、絶妙なバランスで配合されています。
また、このバームは拭き取りタイプなのですが、別売りの『ちどりや特製3重オーガニックコットン+シルクガーゼフェイスクロス』がまた優秀! 驚くほどふわっふわな触り心地で、肌の上で滑らせても、まったく刺激を感じません。さらに、特許技術使用の「新バイオ(酵素)精練加工」で、化学薬品を一切使わず作られているため、肌の敏感な方でも安心して使用できます。
熱めのお湯で湿らせたこのクロスでバームをふき取れば、吸い付くようなモチモチの素肌に。スチーム効果で毛穴が開くため、お風呂の中で使うのもオススメですよ。
【商品概要】
『ちどりや クレンジングバーム/ユズ種子油』
15ml 価格:1,250円 60ml 4,800円(ともに税別)
『ちどりや特製3重オーガニックコットン+シルクガーゼフェイスクロス』
35 ×34cm 価格:800円(税別)
カサつく季節にぴったりな優秀クレンジングバームを3つ、ご紹介しました。肌がしっとりもっちりすれば、翌朝の化粧ノリも違ってきます。乾燥が気になっている方はぜひ、試してみてくださいね。
併せて読みたい
・フルーツエキスやローズハチミツパワーで不要な角質オフ! 透明美肌に導くピーリングコスメ3つ[ボタニカル・パワー]
・ローズにゼラニウム…いい香りに包まれしっとり柔肌に! 至福のボディクリーム3つ[ボタニカル・パワー]
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Credit

写真&文/徳永 幸子(とくなが さちこ)
早稲田大学卒業後、美容専門の編集プロダクション「レ・キャトル インターナショナル」でライター・エディターとしてのキャリアをスタート。『non・no』、『MORE』、『LEE』、『ar』 といった女性誌でライティングや、『美レンジャー』、『美的.com』などの美容系webメディアで編集に従事。エイジングケアコスメとチョコレートに目がない44歳。
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