はちみつ色のガラス花器に、スイセンとスイートピーで早春のアレンジ
寒い冬が続く間にも、春らしいフラワーアレンジメントを飾って春を待ちましょう。フラワー&フォトスタイリスト、海野美規さんによるWeb上フラワーアレンジメントレッスン。今回は、春に咲く花、スイセンとスイートピーを使って、甘い香りも楽しめる優しい色合いの春色アレンジメントをご紹介します。
目次
スイセンとスイートピーを使った早春のアレンジ

早春の花、日本ズイセン。まだ寒い時期の庭で、すーっと背筋を伸ばして咲いている姿が印象的です。クリーム色と鮮やかな黄色のツートンカラーが可愛らしいですね。
スイートピーは、花色がたくさんあり、花屋さんの店先で迷ってしまうのですが、今回は、日本ズイセンの色に合わせてクリーム色のスイートピーを選びました。
ホワホワっとしたシルエットが優しげです。
早春の甘い香りもお楽しみください。
アレンジメントの作り方
<用意するもの>

・日本ズイセン 5本ほど
・スイートピー‘ステラ’ 5本ほど
活けるのは、はちみつ色のガラス製フラワーベース。ぽてっとした風合いで厚みがあり、光に透けるととても綺麗なガラスです。
<手順>
- 日本ズイセンは花のみ使います。スイートピーは茎に沿って花がついているので、上の2~3輪ほど残して、あとは取ります。
- 花首を合わせて、ボール状の小さなブーケにします。

- 花器に入れます。左右どちらかに寄せると、花器が隠れてしまわず、軽やかな印象になります。
注意すること:透けて見えるので、茎は揃えてすっきりとさせます。

「ヘンリー・ディーン」のガラス製フラワーベース

今回使ったのは、ベルギーのブランド「Henry Dean(ヘンリー・ディーン)」のフラワーベースです。古典的な吹きガラスの製法を用いて一つひとつ丁寧に手作りされています。ぽってりとした風合いで、ガラス製なのにどこか温かみを感じさせるところが魅力の一つとなっているようです。
私が2年ほど前、「THE CONRAN SHOP」でこのフラワーベースを見かけた時、ちょうど窓辺にディスプレイされていて、光が透けてとてもきれいでした。手に取ってみると、ずっしり重く、厚さと丸みが手に心地よい感触でした。色も豊富でどれも美しかったです。
ヘンリー氏は、日々の生活の中でふと浮かんだ映像をガラスによって表現してきたそうです。今は引退されているとのことですが、もしヘンリー氏がこのはちみつ色のフラワーベースを作ったとしたら、どんなところから発想してできたのかなと聞いてみたくなりました。私はすぐに、この色合いは、はちみつレモンか、カフェオレかな、と想像しました。う〜ん、でも透明感があるから、やはりはちみつレモンからヒントを得たにちがいありません。
思い出のハンガリーのはちみつ

はちみつというと、私が以前住んでいたハンガリーは、ヨーロッパの中でも良質なはちみつが採れることで知られています。農業大国であるハンガリーでは、果物などの農作物や花などが、広い農地で栽培されていたり、自生したりしているので、効率よくはちみつを生産することができるとのこと。また、単花蜜といって、1種類の花の蜜からできるはちみつをつくりやすいそうです。確かに、よく見かけたのはアカシアのはちみつでした。

ブダペスト市内の地元の人が通う市場はもちろん、お土産品を扱う店、クリスマスマーケット、ホテル、空港など、どこに行ってもたくさんのはちみつを目にしました。住み始めてすぐにアカシアはちみつのことを教えてもらい、早速いただいてみると、あまりにも美味しくてすっかりとりこに。在住中、アカシアはちみつの瓶を切らしたことがないほどでした。さっぱりとしていてとても食べやすい、それはそれは美味しいはちみつでした。そしてお値段が破格! なのにも驚きでした。

地方へドライブに行った時のことです。田舎道を走っていると、道端に簡素な小屋があり、何かなと思い車を停めて覗いてみると、大小の瓶に詰められたはちみつが並べられていました。農家の方が採集したはちみつを瓶に入れただけといった感じのもので、見るからに混ざりけなし、やや色が薄めで、新鮮そうにキラキラ輝いていました。1匹ミツバチ? が入っていたのもあり、それには少々心配にはなりましたが、まぁ、ろ過も何もしていない天然のはちみつということかなと納得。ミツバチが入っていないことを確認して、いくつか買って帰りました。
ハンガリーは、ワイン、フォアグラ、パプリカが特産品ですが、高品質な農産物の生産に重点を置き、マンガリッツァ豚、灰色牛、アカシアはちみつなどのブランド農産物やオーガニック農産物を重視しているそうです。日本におけるハンガリーからの輸入品として、1豚肉、2羽毛、3砂糖菓子、4天然はちみつとなっています(ハンガリーの農林水産業概況/農林水産省)。
また、平成27年(2015年)の日本における天然はちみつの輸入数量を輸入国別に見ると、中国が最も多く全体の7割以上を占めているのですが、次いでアルゼンチン、カナダ、ミャンマー、ハンガリーと日本国内では第5位となっています(総務相・統計局)。気をつけて見るせいもあるかもしれませんが、日本でもスーパーやデパートのジャム・はちみつコーナーで、ハンガリー産のはちみつを見かけることが多くなりました。
はちみつの力で冬を乗り切ろう

はちみつといえば、これからの風邪の季節に欠かせないのがはちみつレモン。風邪のひき始めや喉が痛いという時の定番ドリンクにしている方も多いと思います。レモンに含まれる「クエン酸」は疲労回復、ビタミンCは免疫力アップの効果が期待できます。はちみつは、殺菌、抗菌、咳止めなどの効果があるとされていますので、この季節にはレモンとはちみつは欠かせません。
はちみつ色のアレンジとともに、どうぞはちみつパワーで風邪知らずの冬をお過ごしください。
Credit
写真&文 / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
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