お庭で育てた野菜を美味しく、飽きずにいただくために、簡単で手早くできるレシピを世界各国から集めてご紹介するシリーズ。今回は、主婦の味方、ほうれん草です。元気いっぱいになるほうれん草の新しいレシピ、覚えてみませんか。
パラクパニール from インド

緑色の鮮やかな色合いが衝撃的なこの料理は、インドで最もポピュラーなホウレンソウカレー。「パラク」とはヒンディ−語でホウレンソウ、「パニール」はチーズのことです。カレーといえども味は濃厚でマイルドだから、辛いのが苦手な方でも食べられます。また、野菜の旨味とスパイスだけで作るので、ベジタリアンの方にもオススメ。
パラクパニールの作り方(4人分)

【材料】ホウレンソウ1束(6〜7株)、重曹小さじ1/2、玉ねぎ1/2個(みじん切りに)、トマト1/3個(角切りに)、ニンニク、ショウガ各1片(みじん切りに)、バター20g、クミンシード小さじ1、スパイス(ターメリック、ガラムマサラ、チリパウダー各小さじ1/2〜1)、ベイリーフ1枚、生クリーム40㎖、塩小さじ1、水1カップ、カッテージチーズ適量
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、重曹を入れます。ホウレンソウを茹で、冷水に取ります。重曹はホウレンソウの色止めの効果があります。
- 水を切らずに、ホウレンソウをミキサーにかけます。
- フライパンにバターを溶かし、クミンシードをパチパチと弾けるまで炒めます。続いて玉ねぎ、ニンニク、ショウガを加え、きつね色になるまで炒めます。
- トマトを加え、スパイスを全部入れて全体になじませます。
- ホウレンソウペースト、水、ベイリーフを加え強火で沸騰させた後、弱火にして生クリーム、塩を入れて弱火で5分ほど煮ます。
- カッテージチーズを入れて完成。
スパナコピタ from ギリシャ

スパナコピタはギリシャや中近東の国で食されているホウレンソウがたっぷり入ったパイです。フェタチーズというギリシャ特有の山羊のミルクから作ったチーズを使いますが、塩気の濃いチーズでも代用できます。一口サイズで包めばアペタイザーとしてもgood! ビールや白ワインともよく合います。
スパナコピタの作り方

【材料】ホウレンソウ1束、冷凍パイシート2枚、玉ねぎ1/2個(みじん切りに)、フェタチーズ100g(砕いておく)、溶き卵1個、塩、こしょう少々、オリーブオイル大さじ2
- オーブンを190℃に予熱します。
- ホウレンソウを塩茹でし、水気を切って粗みじん切りに。
- 鍋にオリーブオイルを入れ、玉ねぎが透明になるまで炒めます。ホウレンソウとフェタチーズを加え、味をみて塩、こしょうで整えます。火を止めてから少し冷まし、フェタチーズ、卵半量を混ぜ合わせます。
- パイシートに③を敷いて、周囲に軽く水をつけ、上からもう一枚パイシートをかぶせ、端を折り曲げます。
- パイの表面に卵を塗って、オーブンで約30分。軽く焦げ色がつくまで焼けたら完成。
お庭でホウレンソウ栽培にチャレンジ

ホウレンソウは家庭で作りやすい葉野菜です。他のアブラナ科の葉野菜は虫がつきやすいのに対し、ホウレンソウは虫害の心配はあまりありません。
酸性の土ではうまく育たないので、種を播く2〜3週間前には苦土石灰を土に混ぜ、中性からアルカリ性にしておきます。種は春播きと秋播きができますが、オススメなのは断然秋播き。10月頃に種を播き、冬季の寒さに当てて収穫すると、とても甘みが増します。
外気温が5℃以下になると、ホウレンソウの葉は凍りつかないように自ら水分を減らし、糖度を上げる仕組みを持っています。この生体反応を利用した方法を「寒締め栽培」と呼びます。寒締めのホウレンソウは甘くなるだけでなく、夏採りと比べてアミノ酸やビタミンCなどの旨味成分や栄養素も増加します。
さらに、近年の研究では、ホウレンソウに含まれているフラボノイド含有量も増し、抗酸化力も高まることがわかりました。寒締めホウレンソウをたっぷり食べて、冬も風邪を引かないようにしましょう。
Photo/ 1)Natasha Breen/ 2,3)Ekaterina Kondratova/ 4,5)Anna Hoychuk/ 6)Humannet /Shutterstock.com
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