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愛犬のヘルシーおやつに“奇跡のハーブ”「ミルクシスル」入りビスケット

愛犬のヘルシーおやつに“奇跡のハーブ”「ミルクシスル」入りビスケット

ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さん。愛犬のヘルシーおやつに“奇跡のハーブ”といわれる「ミルクシスル」が入ったビスケットを発見しました。ミルクシスルの効能や取り入れ方などをご紹介します。

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愛犬にも美味しいおやつをあげたいな~と思われる飼い主さんは多くいらっしゃると思います。ペットショップやネットでも、たくさんの種類のおやつが販売されています。

また、添加物などの心配がないようにと、専用乾燥マシーンを使って手づくりささみジャーキーをつくったり、おからを使ったヘルシークッキーをつくる方もいらっしゃいます。いつも公園でお会いする飼い主さんから、我が家の柴犬あんも手づくりおやつのお裾分けをいただきます。そう、皆さん、おやつにもかなりのこだわりをお持ちなのです。あんは、あまりおやつを食べるほうではないのですが、ジャーキー系のおやつや、焼き芋が好きです。おやつも美味しい+健康によいものがあると嬉しいなと、常々思っていました。

そんな時に出合ったのが、ミルクシスル入りのビスケットです。ミルクシスルとは、和名マリアアザミと呼ばれる植物で、古代ギリシャ時代から利用されてきたハーブの一つです。名前の由来は葉っぱの白い模様で、斑入り模様がミルクがこぼれたようだとか、聖母マリアさまが乳を飲ませる時にこぼれた母乳の模様だという説から、ミルクシスルという名前になったといわれています。

私はシニアハーバルセラピスト講座で学んでいるとき、この植物を知り興味を持つようになりました。『メディカルハーブの事典』によると、ミルクシスルには以下のような効能があります。

「古代ギリシャ時代からその種子が肝臓病に用いられてきました。慢性肝炎やアルコール性肝炎、肝硬変などに対する効果が報告されています。さらにもう一つのはたらきは、すでに毒物によって損傷を受けてしまった肝細胞のタンパク合成を促進し、細胞の修復を促すことです。こうした理由からミルクシスルは肝臓病の予防と治療のいずれにも用いることが可能なのです」

利用する部分は種子で、砕いてお湯を注ぎ、少し長め(15分ほど)に抽出してハーブティーにして飲みます。

犬用のミルクシスル入りビスケットは、プロバイオティクスを吹き付けてミルクシスルを配合したという機能性おやつで、私がこのおやつに興味を持った訳は、フィラリアの予防薬を服用することからです。犬は春から秋の終わり頃まで、蚊が活動している時期にフィラリアの予防薬を服用するのが一般的です。服用期間終盤の秋は、薬による肝臓への負担が大きくなっていると考えられ、加えて季節の変わり目で、夏の疲れも出てくる頃です。あんの肝臓もちょっとお疲れモードかなぁと思い、犬にもミルクシスルは効果があるのかどうか調べてみました。

『Herbs for Pets ペットのためのハーブ大百科』では、こんなふうに書かれていました。

「犬や猫の肝臓や腎臓の損傷、肝炎などからの回復を助けます。薬やフィラリア予防薬、駆虫剤、ワクチンを施されてきた動物にとても良い。ドイツでは、麻酔薬の使用に際して肝臓への損傷を防ぐため、また、手術の前後にもよく使用します」。ただし、「この“奇跡のハーブ”の評判は非常に高いのですが、日常的な栄養補助食品としては使わないほうが良いと思います。肝臓が異常にストレスを受けるときに使用するハーブなので、そのときのためにとっておくべきでしょう。たぶん、ストレスがないときに使っても、害になることはないと思いますが、消化器が不調になるか、肝臓の体内浄化機能を落とす恐れもあります」

「肝臓疾患かもしれないと思ったら、マリアアザミやもちろんほかのハーブを使用する前に、ホリスティック獣医に相談しましょう」

ミルクシスルが肝臓に良いと分かっていても、具体的にどう使うのかが分からず躊躇してしまいました。そういう場合にも、機能性おやつはまず気軽に試してみるのに便利です。

現在のあんは、幸い特別に具合の悪いところもなく、マイペースでのんびり日々を過ごしています。でも、これから年齢を重ね、どこか不調になることがあるかもしれません。そんなときにも、私は病院での治療だけでなく、ハーブなど植物の力を使った方法も選択肢の中に入れることができるといいなと思い、ペットのための自然療法を学んでいます。

参考:
『Herbs for Pets ペットのためのハーブ大百科』 グレゴリー・L・ティフォード&メアリー・L・ウルフ/ 著 金田郁子/ 訳
『メディカルハーブの事典 主要100種の基本データ』 林真一郎/ 編

併せて読みたい

愛犬のための手づくりごはん6「カボチャのポタージュスープ」
ペットのための自然療法「肉球クリーム」

Credit

写真&文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
http://www.annegarden.jp

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