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汗のにおいが気になる季節に! 制汗デオドラントスプレーを作ろう

汗のにおいが気になる季節に! 制汗デオドラントスプレーを作ろう

汗のにおいが気になる季節ですね。市販のデオドラントスプレー(制汗剤)を使用している方も多いと思いますが、植物100%から採れる精油を使えば、制汗デオドラントスプレーも手づくりできちゃいます! 精油のことやデオドラントスプレーに向いている精油をご紹介しながら、つくり方をお伝えしますね。つくり方は非常にシンプルで、材料を順番に混ぜればいいだけ。初めての方でも簡単につくれますよ。

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精油ってなに?

こんな小さな小瓶に入っている精油は、エッセンシャルオイルとも呼ばれます。

精油は、植物の花・果皮・果実・根・葉など、さまざまな部位から抽出された、天然の揮発性物質で、アルコールや水などは一切添加されていない、純度100%のものだけを精油と呼びます。

100%の天然香料は、数十~数百種類の化学成分から成り、植物ごとに異なる芳香成分と、血圧を下げる作用や脳の働きを活発にする作用など、身体に作用するさまざまな効能を持っています。香りを楽しむことはもちろんですが、上手に活用することで、「汗のにおいが気になるな…」「ストレスがたまってきたな…」という日々変わる心身の状況を、自分自身でケアすることができるのが最大の魅力です。

また、精油は植物100%から採取されたものだからこそ、心身へ働きかける作用が存在します。購入される際には、必ず精油を選んでくださいね。

アロマクラフトのすすめ

さて、そんな精油ですが、楽しみ方は香りをかぐだけではありません。

それぞれの精油が持つ作用を利用して、水やホホバオイル・オリーブオイルなどの植物油、みつろう・シアバターなどの基材と合わせ、化粧水やメイク落とし、ハンドクリームなど、日常生活に必要なものを、手づくりすることができます。そんな手づくり品を「アロマクラフト」と呼んでいます。

例えば、夏場のべたつきがちな季節には、さっぱりめの化粧水を、冬場の乾燥しがちな季節には、しっとりめの化粧水を…といったように、季節や肌質・好みに合わせて自由自在につくれるのも魅力! また、自然素材を原料としているものが多数なので、身体にも優しく、特に肌が弱い人にはオススメです。

防腐剤などが入っていないため、衛生面を考慮し、少量をこまめに作ることが必要ですが、作っている時も、香りに癒される贅沢な時間です。

今回は、アロマクラフト入門編として、制汗デオドラントスプレーをつくってみましょう。

汗のにおいが気になる季節に向いている精油

汗のにおいは、臭いというイメージがあるかもしれませんが、実は、汗自体には、においはないといわれています。あの汗臭さの原因は、皮膚にいる常在細菌が、汗を分解することによって出るにおいです。

今回は、細菌の繁殖を抑え、抗菌作用のある、こちらの2種類の精油を使ってみましょう。

1.ベルガモット

ミカン科のベルガモット果皮から採れる精油です。甘い柑橘の香りと比べると、シャープでさわやかな香りが特徴です。抗菌・抗真菌・消臭作用があり、デオドラントに向いています。

<注意点>
ベルガモットに含まれる成分「ベルカプテン」は、使用後に日光にあたると、しみや炎症を起こす「光毒性」を持っています。このベルカプテンを除去したものには、光毒性はなく、「ベルカプテンフリー」「FCF(フロクマリンフリー)」と書いて売られています。購入する際には、その点もよく確認をしてみてくださいね。夜に使ったり、香りをかぐだけでは問題ありませんが、私は、昼夜気にせず使いたいので、ベルカプテンフリーのものを使用していますよ。

2.サイプレス

ヒノキ科のサイプレスは果実と葉から採れる精油です。和名はイトスギ。マツに似た森の木っぽい香りです。抗菌作用・制汗作用があり、汗ばむ季節やスポーツの後に使うと、体臭や発汗を抑えてくれます。

<注意点>
月経周期を規則正しくする作用がありますので、妊娠中の方は使用しないでください。

 制汗デオドラントスプレーのつくり方

それでは、実際につくっていきましょう。

<材料>

  1. 精製水 80ml
    ドラッグストアで購入できます
  2. 消毒用エタノール 20ml
    ドラッグストアで購入できます
  3. 100ml容量のスプレー容器
    スプレー容器は、遮光のガラス製がオススメ。アルコールや精油に耐性がない、安価なプラスチックは溶けてしまうこともあり得ます。お肌につけるものなので、ガラス製が安心です。アロマショップやインターネット通販などで購入可能です。
  4. 精油 合計20滴(ベルガモット10滴/サイプレス10滴)
    両方準備するのが難しければ、どちらか好きなほう1種類でも大丈夫です。
  5. ビーカーなど計量できる容器
  6. 竹串

<つくり方>

  1.  ビーカーに消毒用エタノールを計り、精油を入れる

    精油を入れる際には、瓶を振ったりせず、自然と精油が垂れてくるのを待ちます。
  2. 竹串でよく混ぜたら、容器に移し入れる
  3. ビーカーで精製水を計り、容器に移し入れる
  4. 口をしっかり閉じて、よく振って混ぜて完成

 <使用する際の注意点>
★使う際には、よく振ってからスプレーしましょう。
★防腐剤などが入っていませんので、つくったものは2~3週間を目安に使い切りましょう。
★ご紹介したレシピの作用や反応には、個人差があります。ご利用の際には、身体に合うかどうかパッチテストを行い、違和感がある場合にはすぐ使用を中止するなど、ご自身で責任を持ってお試しいただくようお願いします。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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