いつものバスタイムを、とっておきのリラックスタイムに変えてみませんか? お風呂につかることは、自律神経のバランスを整え、ストレスケアにも繋がります。そこに、天然の植物の香りで作った入浴剤をプラス! お風呂でも「ガーデンセラピー」ができますよ。
目次
お風呂につかってストレスケアしましょう
ストレスを受けやすい季節の変わり目や、忙しい日々にこそオススメなのが、お風呂につかること! お風呂につかることは、体を温めて血流をよくしたり、体内の老廃物・筋肉の緊張を取り除く効果がありますが、実はもう一つ、大事な作用があるのです。
それは、自律神経のバランスを整える作用です。
心身の健康を維持する上で、重要な役割をしているのが「自律神経」。自律神経には、活発に過ごす日中に働いている「交感神経」と、リラックスする夜に優位になる「副交感神経」があり、このバランスをうまく取ることで、心身の健康を維持しています。
ですが、ストレスが溜まっていたり、忙しかったりすると、夜になっても交感神経が優位になった状態が続き、身体はリラックスしているはずなのに神経は休めていない、ということになってしまうのです。このように、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと、冷え・肩こり・頭痛・胃腸の不調などを引き起こすともいわれています。
そうならないための、日々のストレスケアとしてオススメなのが、今回ご紹介するお風呂につかること。ゆっくりお湯につかって体を温めることで、交感神経から副交感神経にスイッチが切り替わりますので、ぜひお風呂でリラックスできる時間をつくってみてくださいね。
お風呂でガーデンセラピー!?

植物のある暮らしを通じて、心身の健康を維持促進しようという活動を「ガーデンセラピー」と呼んでいます。
ガーデンセラピーというと、外に出て作業をするイメージがあるかもしれませんが、お風呂もガーデンセラピーを楽しむ一つの場所にしてみませんか?ハーブの中には、先ほど触れた、自律神経のバランスを整える作用があるものや、リラックス作用を持っているものがたくさんあります。お風呂の中でハーブを活用すれば、とても上質なバスタイムを過ごすことができますよ。
ハーブの入浴剤を作ってみよう
ハーブや植物100%でできている精油(エッセンシャルオイル)を使った入浴剤の作り方を、2つご紹介していきますね。
レシピ1:ローズピンクバスソルト

<材料>2回分程度
- 岩塩などの天然塩 80g *今回はピンク岩塩を使用しています
- 乾燥ハーブ ローズ 5g
- 不織布、サシェ袋、ガーゼなど
<作り方>
- 天然塩と乾燥ハーブをそれぞれ計り、袋に入れて、よく混ぜ合わせる。
- ビンなど密閉容器に移して完成。
1回約40g程度を目安に、お茶パックのような不織布、サシェ袋、ガーゼなどに入れて、浴槽に浮かべてください。袋に入っていないと後でお掃除が大変になりますので、ご注意くださいね。
今回はピンク岩塩を使っていますが、スーパーで買える天然塩でも十分です。天然塩を浴槽に入れることで、発汗作用・保湿作用・保温作用が期待できます。個人差はあると思いますが、私は、何も入れないお湯に比べて、お風呂を出てからの温かさが長持ちする気がしていますよ。また、天然塩のおかげで、血液循環がよくなり、体内の不要なモノが排出され、デトックスにも繋がります!
ローズには、鎮静作用という、高ぶった神経を穏やかにし、眠りにつきやすくする作用もあります。夜のリラックスタイムにぴったりのハーブですね。
レシピ2:ホワイトバスミルク

<材料>3回分程度
- スキムミルク 60g
- コーンスターチ 15g
- お好みの精油 15滴 *今回はラベンダー10滴・オレンジスイート5滴を使用しています
<作り方>
- スキムミルクとコーンスターチをそれぞれ計り、袋に入れて、よく混ぜ合わせる。
- 1にお好みの精油を15滴入れたら、またよく混ぜ合わせる。
- ビンなど密閉容器に移して完成。
1回約20g程度を目安に、直接浴槽に入れてください。この入浴剤は、お湯の色が白くなるので、いつものお風呂と違う雰囲気も楽しめますよ。
材料のスキムミルクとコーンスターチには、保湿効果が期待でき、乾燥肌でお悩みの方には特にオススメの入浴剤です。また、優しい成分でできていますので、肌が弱い方にも向いています。ラベンダーとオレンジスイートの精油にも、鎮静作用があり、副交感神経にスイッチを切り替えたい夜に向いている香りです。
お風呂に入ってリラックスタイムを過ごすことで、ストレスが軽減します。そこに天然のハーブの香りが加われば、自分だけの特別なバスタイムにもなりますよ。ぜひお試しくださいね。
<手作り入浴剤を使う際の注意点>
・追い焚き機能は使用しないでください。故障の原因になります。
・ハーブの色素沈着や塩分によるサビを防ぐため、入浴後はすぐ浴槽のお湯を捨て、洗い流してください。
・残り湯を洗濯に使わないでください。色素が洗濯物に移ることも考えられます。
<精油を使う際の注意点>
・精油は、花や葉などの植物100%からなる、凝縮された香り成分です。妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあり、注意が必要です。事前に注意点を確認の上、安全に楽しんでください。
・ラベンダーの精油には、通経作用があります。妊娠初期は使用を避けてください。
Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
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