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バラの季節に英国スタイルのガーデンパーティーでおもてなし

バラの季節に英国スタイルのガーデンパーティーでおもてなし

大好きなバラが咲き始めて嬉しい季節を、仲間たちと分かち合いたいと、一日限定のガーデンパーティーを行った東京都の清水奈津子さん。会場は、バラやクレマチスなどが咲き誇る自宅のガーデンです。「庭好き」「英国好き」をキーワードにつながった友人たちが集う素敵なパーティータイムをご紹介します。

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家も部屋も庭も、特別仕様のパーティー開催日

フルーティーな香りも魅力のバラ‘ジュビリー・セレブレーション’が満開の清水邸、玄関アプローチ。コッツウォルドストーンの階段を上ると玄関です。

東京郊外の住宅街で庭づくりを楽しむ清水奈津子さんは、イギリスのミュージシャンのファンになったことをきっかけに、英国流のガーデニングをスタートさせ、インテリアにもイギリスのものを数々取り入れるなどして、毎日の暮らしを充実させてきました。そうして家づくりや庭づくりをしているうちに、いつの間にか共通の趣味を持つ友人も増え、みんなが大好きなイギリスに倣って、自宅でガーデンパーティーをしてみようとアイデアが膨らんだのです。

どこを見ても、イギリス由来のものがセンスよく飾られています。

パーティーの名称は「フラワーストリートパーティー」。一年で一番庭が見頃になる、バラが咲く5月中旬が開催日です。戸外で過ごすのにとても気持ちがよいベストシーズンに、友人たちに声をかけ、席数限定でパーティーは開かれました。

数年前、元は吹き付けだった外壁と玄関アプローチを、コッツウォルドストーンに張り替えてリニューアル。
重厚な木製の玄関には、アイビーとバラの大人色のリースを飾ってお客様をお出迎えしました。

パーティーに駆けつけたゲストをまず迎えるのは、イギリスの自然石、コッツウォルドストーンが施された玄関アプローチです。明るいハチミツ色の石張りを背景に、イギリスの国旗やガーランドが飾られて、まるでイギリスの家庭に招かれたようなシチュエーションに期待が高まります。

清水さんは、忙しい仕事の合間を縫って、庭に面したリビングの内装も少しずつリフォームしました。ソファをウイリアム・モリスの「ザ・ブルック」の生地に張り替えたり、壁をブルーに塗り替えたり、インテリアコーディネーターの友人のアドバイスを受けながら、ハーディー社のカーテンに新調したり。ブルーは、イギリスの春に野原いっぱいに咲くブルーベルを思わせる色です。ブルーのジャケットを着たピーターラビットのぬいぐるみもイギリス気分を盛り上げています。

リビングを通って庭へ出ると、青空と新緑に囲まれた開放的なガーデンです。清水さんが丹精する庭は、芝生の庭からアーチをくぐった先の石張りのテラスへと続きます。どの場所からも隣家は見えず、まるでイギリスの庭に招かれたような感覚になります。

各テーブルには花が飾られ、ティーカップとカトラリーが置かれてパーティーの準備は万端。席につくと、庭に茂った木々が日を遮り、とても過ごしやすいテラス空間です。

この日用意された食器も、イギリスの名窯スポード社の「ブルーイタリアン」シリーズです。白地にブルーで美しい風景が描かれていて、庭の緑に引き立ちます。英国のアンティークも好きな清水さんが、一つひとつ増やしていった大切なコレクションです。

ゲストが揃ったところで、まずはハーブコーディアルで喉を潤します。ハーブコーディアルとは、旬の季節に採取されたハーブや果物をシロップに漬け込んでつくる濃縮液。

イギリスで古くから親しまれてきたハーブの一つ、エルダーフラワーと、有機レモン果汁、有機きび砂糖でつくられた英国製で、日本でも購入することができます。氷と一緒にレモンのスライスも添えて、目にも爽やかなおもてなし。

花に囲まれたテーブルに食事が運ばれてパーティーがスタート

待ちに待った、パーティーのメインイベント、本場イギリスで料理の経験を持つ多賀谷まり子さんによるティーフーズがずらりと並びました。次々とテーブルに運ばれてくる料理に、ゲストたちは歓声をあげながら、カメラを向けてひととき撮影タイムに。インスタ映えするシチュエーションが用意されているのも、パーティーが盛り上がる秘訣ですね。

“ストリートパーティー”がテーマの今回、料理を担当した多賀谷さんは、カジュアルなメニューを考えたといいます。料理の一品一品に「美味しい!」を追求したこだわりがありました。多賀谷さんの解説と一緒にメニューをご紹介しましょう。

パブロヴァ。

陽射しにとろけそうな繊細なお菓子は、イギリスの夏の定番デザートとしても人気があるパブロヴァ。鮮やかなイチゴとブルーベリーがかかるメレンゲのケーキです。普通はメレンゲは一段のところを、豪華にパーティー仕様の二段重ね。中はパッションフルーツのピュレを入れた生クリームで、メレンゲの甘さに合わせると、少しさっぱりいただけます。メレンゲは外はサクッと、中はマシュマロのようなふんわりした食感が楽しめる生地で、多賀谷さんがイギリスにいたときにもよくつくった思い出のスイーツです。

ダブルチョコレートブラウニー。

多賀谷さんはダブルチョコレートブラウニーと呼ぶ、ブラックとホワイトのチョコを2種使ったオリジナルレシピのチョコレートブラウニー。濃厚なのに甘すぎず絶妙なバランスです。粉は少なめにして、温めなくても柔らかいフォンダンショコラをイメージさせる濃厚なブラウニー。

アプリコットタルト。

アプリコットタルトは、底に手づくりのアプリコットジャムを敷き詰めた酸味のあるサクサクのタルトに。エディブルフラワーをトッピングして、ガーデンの雰囲気にもぴったり。

マフィン。

他のメニューとのバランスから、スモークサーモンとクリームチーズをたっぷり混ぜた甘くないマフィンに仕上げたそう。

数々のスイーツが一皿に取り分けられて、ティータイム。美味しい紅茶とともに、一つひとつの味を楽しみながら、友人たちと話もはずみ、アッという間に時間は過ぎていきます。

「パーティーの開催日は本当によいお天気で、会を盛り上げたいという願いが叶って、前日には2輪しか咲いていなかったつるバラも咲き進んだんですよ。本当に思い出に残る嬉しい一日でした」と清水さん。何カ月も前からこの日が来るのを楽しみに、少しずつ仲間たちと準備を進めてきましたが、庭も絶好のコンディションでガーデンパーティーの当日を迎え、初のイベントは大成功でした。

パーティーの主催者である清水奈津子さんと、ティータイムのプロデュースと装飾を担当したDesign Team Liviu 石畑真有美さんと葛西知子さん、お料理を担当した料理教室Beau & Bonを主宰する多賀谷まり子さん。

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Credit

テーブルコーディネート協力/
Design Team Liviu https://www.facebook.com/DesignTeamLiviu2012/
料理教室Beau & Bon https://foodlover.exblog.jp/

Photo/工藤睦子

文/3and garden

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