「冷えは万病のもと」ともいわれます。これからの寒さが厳しい季節は、人もペットも、体を冷やさないように注意したいもの。冬に嬉しいあったかアイテムを手作りして、ぬくぬく心地よい時間を過ごしませんか? ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さんに教えていただくのは、米ぬかで作る、繰り返し使えるエコな米ぬかカイロ。簡単に手作りできて、電子レンジでチンするだけで使えます。自然素材100%の手作りカイロは、じんわりとした温もりで身体を芯から温めてくれますよ。
目次
自然素材の手作りカイロ
寒さが厳しい季節です。こんなときは、ほっこり身体を温めてくれるアイテムが嬉しいですね。
最近、暖かグッズでは、小豆や米ぬかなどの自然素材を使ったカイロが注目されています。自然素材の小豆や米ぬかのカイロは、じんわりと柔らかい温熱効果があり、心地よい暖かさが人気の秘密のようです。
身近な材料で簡単に手作りできるカイロで、この冬を暖かく乗り切りましょう。愛犬の温活にも活用できます。
米ぬかを無駄なく活用

お米を精米する際に出る米ぬか。栄養豊富で多くの効能を持つ米ぬかは、昔からこめ油や肥料など、生活のいろいろな場面で活用されてきました。自宅でぬか漬けをされている方も多いことと思います。私も母から床分けをしてもらい、小さな容器のぬか床で漬けものを楽しんでいます。
そんな米ぬかを使って、繰り返し使えるエコで優しいカイロを作ることができます。
米ぬかには空気中の湿気を吸って、加熱されると熱と一緒に放湿するという働きがあり、そのしっとりとした温かさは、より体の奥まで届くといわれています。
米ぬかカイロの作り方はとても簡単です。この冬の暖かグッズの1つに加えてはいかがでしょうか。
米ぬかカイロの中身の材料

- 煎りぬか(炒りぬか) 150g
- 玄米 150g
- あら塩 75g
- 乾燥鷹の爪 1本
全ての材料はボウルで混ぜ合せておきます。
にがりを含んだあら塩には水分が含まれ、身体を温めるのを手伝ってくれる働きと、ぬかや玄米の変質を防ぐ働きがあります。鷹の爪は虫の発生を防いでくれます。
煎りぬかは生の米ぬかを煎ったもので、スーパーなどで購入できます。塩や調味料が入っていないものを選びましょう。また、精米所で入手した生の米ぬかを、フライパンでポロポロになるまで弱火で5分ほど加熱して作ることもできます。
米ぬかカイロの作り方
内袋と外袋を作ります。

目の詰まった綿100%の布をA4サイズにカットし、袋状に縫って内袋にします。
外袋は、内袋より少し大きめサイズで同様に作ります。
米ぬかカイロの中身をフライパンで煎り、全体に香りがしてきたら火を止めます。
内袋に煎ったカイロの中身を入れ、内袋の口を縫い合わせて閉じます。

中身を詰めた内袋を、外袋に入れて出来上がり。

電子レンジで簡単! 米ぬかカイロの使い方
米ぬかカイロを使う時は、焦げに注意しながら電子レンジで1~2分温めます。加熱時間は様子を見ながら調整してください。1度の加熱で温かさが持続するのは30分くらい。連続使用は発火や焦げ付きの危険性があるので、冷めてから3~4時間は間をあけて、水分が戻るの待ってから使うようにしましょう。
米ぬかカイロは、フワフワ感がなくなってきたり、蒸気が少なくなったら取り換え時の目安。1~2年間使用できるそうです。
愛犬の温活にも

私は、米ぬかカイロを愛犬にも使っています。
我が家の愛犬あんは10歳。もうシニア犬となりました。少し前、尻尾を下げて後ろ脚も曲がり気味になることがあり、気になって病院で先生に相談したところ、「症状はそれほど重くなさそうだけれど、普段の生活の中でケアしていきましょう。体を冷やさないようにしてください」ということでした。それから何度かお灸をしていただき、自宅ではカイロで腰を温めたり、フローリングで滑らないようにしたり、高いところからジャンプしないようにしたり気をつけていました。

そうしているうちに、しっぽはいつもくるりと巻いて背中に乗せるようになり、今まで通りに軽快に歩いたり、走ったりするようになり、一安心。何が原因だったのかは分かりませんでしたが、先生のアドバイスのように、普段から体を冷やさないように温活することは大事だと実感しました。それは人間も同じです。冷えは万病の元ですね。
これから寒さが続きます。暖かくして元気に過ごしましょう。

Credit
写真&文 / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
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