ハーブには、たくさんの種類があり、それぞれに効能があります。例えば、食べ過ぎた後に、ペパーミント・レモングラスなど消化促進作用のあるハーブをお茶にして飲むことで、消化を助けてくれる…というように、毎日の暮らしの中で、ちょっと知っていると身体にかかる負担を減らせるのが、ハーブの特徴です。ほかにも、風邪をひいた・花粉症・冷え性・便秘など、毎日のちょっとした体の違和感にも、ハーブが使えるのです。ハーブの薬効成分を生活の中に取り入れて、美容と健康に、もっと役立ててみませんか?
今回は、ハーブをおいしく摂取する方法の一つ「ハーブコーディアル」をご紹介していきますね。
目次
コーディアルとは?

コーディアルとは、ハーブ類・ジンジャーなどのスパイス類・季節の果物などを、砂糖やはちみつに漬けこんだシロップのこと。
イギリスが発祥で、もともとはアルコールでつくっていたそうですが、今はノンアルコール飲料として、子どもから高齢者まで幅広く親しまれています。特にハーブを使ったものを、ハーブコーディアルと呼び、ハーブの凝縮された薬効成分を、いつでも手軽に体内に取り入れることができます。また、日常的にハーブを飲むことで、体内の免疫力が上がり、風邪をひきにくくなり、予防にもつながりますから、ぜひ積極的にハーブを摂りましょう!
とはいえ、ハーブというと、あの独特の香りが苦手だったりしませんか? コーディアルは、甘いシロップ。子どもでも飲める市販のものが、たくさん売られていますので、お好きなものを探してみてくださいね。ハーブの薬効成分を取りたい場合は、着色料・香料・保存料などが使われていないものがオススメです。
美肌のためのハーブコーディアルを作ろう!
そんなハーブコーディアル、実は簡単に手づくりできちゃうのです!
今回ご紹介するのは、美肌ケアに一役買ってくれるハーブを集めたコーディアル。こちらの3種類のドライハーブを使って、つくりますよ。
1.ローズ

ローズは「花の女王」といわれ、世界三大美人のクレオパトラも愛用していたことで知られています。
人間の体内では、「活性酸素」というのが日々生まれているのですが、活性酸素は、体の細胞を酸化させ、老化を早める特性があります。ローズは、そんなコワイ活性酸素から守ってくれる物質「ポリフェノール」を多く含んでいるため、美容に向くハーブです。
それだけではなく、生理痛や生理不順など女性特有のトラブルの改善や、便秘・下痢・むくみなど、幅広くケアしてくれる優れもの!日々積極的に摂りたいハーブの一つです。
2.ローズヒップ

ローズヒップは、ドッグローズから採れる実で、ビタミンを豊富に含んでいて、栄養価が高いハーブです。メラニンの生成を防いでシミを予防する作用があり、コラーゲンの生成にも関与するといわれているので、肌あれや肌の弾力アップにも。ローズ同様、ポリフェノールも入っています。
3.ハイビスカス

観賞用のハイビスカスではなく、食用種である「ローゼル」という種類のがくの部分を飲料にします。ルビーのように真っ赤な色素成分が特徴です。ハイビスカスは、クエン酸を豊富に含んでいますので、肉体疲労や眼精疲労を和らげてくれます。また、利尿作用にも優れていて、身体のむくみが気になる人にもオススメですよ。こちらもローズ同様、ポリフェノールも入っています。
ローズ・ローズヒップ・ハイビスカスを使ったレシピ
「美肌コーディアル」
『美肌コーディアル』の作り方をご紹介します。
<材料>
- ドライハーブ(ローズ15g、ローズヒップ15g、ハイビスカス5g)
- きび砂糖 80g
- ミネラルウォーター 300ml
- レモンの絞り汁 大さじ2
- 保存容器
<作り方>
- 鍋にミネラルウォーターとドライハーブを入れて、沸騰させる。
- 弱火でコトコト5分煮る。
- 火を止めて5分蒸らす。
- ハーブを濾して、液を抽出する。
- 抽出液を鍋に戻して弱火にかけ、少しずつきび砂糖を入れて溶かす。
- きび砂糖が溶けたら火を止め、レモン汁を加えて完成。
粗熱が取れたら、煮沸消毒した容器に入れて、冷蔵庫で保存します。保存料が入っていませんから、1週間ほどで使い切ってくださいね。
飲む時は、水やお湯・炭酸などで5倍に希釈してお飲みください。
<注意点>
ハーブは、薬ではありません。適量を摂取し、自己責任で楽しんでください。体調のすぐれない方・持病のある方・妊娠中の方は医師にご相談ください。
Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
記事をシェアする
新着記事
-
育て方
今がチャンス! 梅雨に楽しむ紫陽花やアナベルの挿し木|初心者も成功しやすい手順と注意点…PR
梅雨のしっとりとした空気は、植物の「挿し木」にとって理想的な環境。特に紫陽花(アジサイ)はこの時期に挿し木すると成功率が高く、初心者にもおすすめです。この記事では、紫陽花の挿し木に必要な道具から適し…
-
園芸用品
【梅雨対策】雨で増えるバラの病気。プロも使う“土の処方箋”って?PR
近年、全国のバラ園や庭で発生が増えている「ベト病(べと病)」。葉に褐色の斑点が現れ、やがて落葉してしまう、バラにとって厄介な病気です。特に湿度が高まる梅雨時期は注意が必要。病気の連鎖を防ぐには、日々…
-
園芸用品
【初心者必見!】観葉植物が枯れる理由トップ5と枯らさないために今すぐできる新習慣PR
「また枯らしちゃうかも…」と不安が理由で観葉植物をあきらめていませんか? じつは、観葉植物がうまく育たないのには“よくある原因”があるんです。それさえ押さえて回避すれば、初心者でも元気に育てられます! …