オシャレに飾る!! 多肉やサボテン、観葉植物、エアープランツなどインテリアプランツが豊富な園芸店「プロトリーフ」
「プロトリーフ」は、季節の一年草や宿根草、樹木、ハーブ、グラウンドカバープランツ、観葉植物にサボテン、多肉植物など、ありとあらゆる植物を取り揃える都内最大規模の園芸店。特にコアなマニア向きの塊根植物は、専門家のいるこの店ならではのラインナップ。また、「プロトリーフ」では植物の販売だけでなく、都内の庭の設計施工も行っています。これから数回に分けて、プロトリーフの魅力についてご紹介していきます。まずは、都内にあるプロトリーフのショップ「ガーデンアイランド」をのぞいてみましょう!
目次
東京都内最大級のガーデン専門店を訪問! いろいろな植物が満載!!
東京都世田谷区にある都内最大級の園芸店「プロトリーフ」。東急田園都市線二子玉川駅で下車し、沿線の坂道を10分ほど歩いた右手にガーデンアイランドがありました。
プロトリーフは、それぞれの階ごとにテーマ別で植物を置いています。( )内がテーマです。
⚫︎2階(育てる):花苗、観葉植物、樹木、プロトリーフ製品の土、鉢、雑貨
⚫︎1階(飾る):小さめの観葉植物、鉢、吊り鉢、ファニチャー、樹木
⚫︎B2階(集める):PROTOLEAF SELECTIONS 特殊樹形の観葉、大型樹木、サボテン、多肉、エアープランツ、作家鉢
今回はB2階を取材しました。
緑で覆われたビビッドなグリーンの入り口から店内に入り、そこを抜けると、通路左手にさまざまなカラーの植栽を見渡すことができます。
階段を下りた先の店内には、観葉植物や色とりどりの多肉が並んでいました。このフロアの担当は主任の菊地翼さんです。植物について説明していただきました。
斑入り葉や変わった模様の観葉植物が勢ぞろい
まずは観葉植物のコーナー。可愛らしい斑入りのパキラや葉脈が白っぽいアンスリウム、一風変わった模様のモンステラが印象的です。多肉植物のコーナーも赤、黄、黄緑とさまざまな色合いのものが並び、にぎわいがあります。
幹なのか根っこなのか、不思議な形の塊根植物?
サボテン類もたくさんあり目を楽しませてくれましたが、中でも目を引いたのは見るも不思議な形をした塊根植物。塊根植物(コーデックス)とは、茎や根が肥大化して塊状となった植物で、ユニークなフォルムがインテリアプランツとして人気です。
幹がずんぐりしている塊根植物のひとつにパキポディウムがあります。
一風変わった形のユーフォルビアやネーミングが面白いアガベも
見慣れない細長い形をしたユーフォルビアも独特の魅力を放っていました。ユーフォルビアには低木状のものやタコのような姿をしたものなど、さまざまなタイプがありますが、柱形や球形など、塊根状のものは見応えがあります。
今話題の葉がポタッとして幅広く、トゲトゲがある「アガベ」にも興味をそそられました。「姫厳龍(ひめげんりゅう)」や「地獄猫(じごくねこ)」といったインパクト強めなネーミングも気になります。寿命は10年ほどで、暑さや寒さに強く、初心者でも育てやすいことからアガベファンが急増中。長い付き合いができるので、まるでペットみたいに可愛がっている人も少なくないとか。
土がなくても育つ植物! エアプランツにビカクシダ
エアプランツのコーナーにもたくさんの品種が並びます。エアプランツとは、主にティランジア(ハナアナナス属)という植物の種類を総称した呼称で、葉の表面から水分を吸収し、樹木や岩などに着生して成長する植物。土がなくても空気中の水分で育つことから、この名前で呼ばれています。スカポーサやジュンセアなどの種類があり、ロゼッタ状に伸びる品種が多い一方、一方向に伸びていく種類もあります。原産地はアメリカ南東部から南米あたりです。
イオナンタは水牛の頭骨と並んでディスプレイしてありましたが、お互いにフィットしていて独特の世界観が作り上げられそうです。
近年大人気のビカクシダは、鹿の角のような葉のフォルムが存在感のある観葉植物です。インドネシア、太平洋諸島、オーストラリアなど南国が原産なので、屋外では春夏秋は日陰に、冬は室内の明るく暖かいところに飾るとよいでしょう。
株元に張り付くように出た「貯水葉」と、鹿の角のような形の「胞子葉」で構成されており、水苔で包み込んだ根っこをワイヤーなどで板に固定し、壁掛けにして楽しむスタイルが流行中。胞子葉は成長と共に形状が変わってくるので、生きた絵画のように飾って楽しめます。成長期の春〜秋は水苔の表面が乾いていたら水をやり、冬は表面が乾いてから2〜3日経過してから、水を入れたバケツに漬けるか、シャワーでしっかり湿らせましょう。
南アフリカやマダガスカル産で、実生株(国内で種から育てられたもの)の多くはトゲがたくさんありますが、原産地からの輸入株の多くはトゲが少なく、子どものお腹のようにぽっちゃりした容姿が可愛らしいですね。このように、幹が独特の形をしているのが特徴で、室内空間でも楽しめますが、屋外で育てたほうがいい形に成長します。
春から秋に成長し、秋になって葉が落ちてきたら水やりを控え、真冬は断水して冬眠するという植物で、動物のモグラみたいで面白いですね。
個性的な作家鉢や3Dプリンターで作った鉢もある?
鉢も植物に負けないほど種類がたくさん。リブがついたようなもの、突起物が規則正しく並んだものなど芸術的な鉢もたくさんありました。
3Dプリンターで作られた鉢もあり、現代らしさを感じました。幾何学的でシンプルなデザインは、ミニマルなインテリアやシンプルモダンなアウトドアリビングに似合いそうです。
リビングの前の屋外に多肉植物や観葉植物を飾るスペースを作ってみよう!
それでは、リビングと繋がるデッキなどの屋外スペースに、アウトドアリビングを作り、多肉や観葉植物を飾る提案をしましょう。
4本の支柱を立て、四方に梁を回して四角いアウトドアリビングを作ります。イラストのように、屋根にはシェードを掛け、壁は可動できるルーバー付きにして、採光を取りやすくしたり、風通しをよくして多肉植物や観葉植物の居心地のよいスペースにします。ルーバーの代わりに安価な簾(すだれ)を使ってもナチュラルでステキですね。
壁際にはいろいろな多肉植物を飾る棚を作ります。棚の下部は鉢や小物などのガーデングッズを収納するスペースにして機能的に。ガーデンファニチャーなどを置けば、居心地のよいアウトドアリビングとしても活躍するスペースになることでしょう。
このセカンドリビングをDIYで作るのは難易度が高いので、エクステリアメーカーの商材を使い、工事はエクステリアの設計施工店に依頼するか、ホームセンターのエクステリア担当の方に相談してもよいでしょう。
ここで植物が心地よく過ごすための注意点をあげておきます。
多肉植物や観葉植物は日当たりがよいところを好みますが、品種によっては直射日光により葉焼けを起こし、それが原因で枯れてしまう場合があるため、夏にかけて天気のよい日にはシェードの開け閉めで、光の調整をするよう心がけましょう。
風通しが悪いと湿気が多くなり、湿気を嫌う多肉植物にとっては根腐れを起こす原因にもなるため、壁面は可動できるルーバーにして風通しをよくします。リビングにも風を通せるので、室内の植物も大喜びです! ルーバーはクリアでなく半透明なものにすると直射日光を弱めることができます。
冬場の寒さに耐えられない植物もあります。多肉植物はおおむね11月下旬から(気温が10℃以下になってきたら)室内に移動しましょう。鉢が重い観葉植物は、移動が楽な「植木鉢台キャスター」を利用するとよいでしょう。通販やガーデンセンターなどで購入できます。屋外のセカンドリビングと室内のリビングは床レベルを同じにすると、鉢物の移動がしやすくなります。車いすなどの移動にも便利です。
ぜひ、皆さんも「ガーデンアイランド」で面白い植物を見つけて、室内や屋外にステキ空間を創造してはいかがでしょうか?
取材協力
プロトリーフ(PROTOLEAF)
小売部 Garden主任
ガーデンアイランド玉川店
菊地 翼
Credit
写真&文&イラスト / 松下高弘 - エムデザインファクトリー主宰 -
まつした・たかひろ/長野県飯田市生まれ。元東京デザイン専門学校講師。株式会社タカショー発行の『エクステリア&ガーデンテキストブック』監修。ガーデンセラピーコーディネーター1級所持。建築・エクステリアの企画事務所「エムデザインファクトリー」を主宰し、大手ハウスメーカーやエクステリア業のセミナー企画、講師を行う。
2007年出版の『エクステリアの色とデザイン(グリーン情報)』の改訂版として、新刊『住宅+エクステリア&ガーデンの色とデザイン』が大好評販売中! 色の知識、住宅デザイン様式に合わせたエクステリア&ガーデンデザインとカラーコーディネート、プレゼンシートのレイアウト案など、多岐に渡る充実の内容! 書籍詳細はグリーン情報ホームページから。
著書
『住宅エクステリアのパース・スケッチ・イラストが上達する本』彰国社
『気持ちをつかむ住宅インテリアパース・スケッチ力でプレゼンに差をつける』彰国社
『住宅+エクステリア&ガーデンの色とデザイン』グリーン情報 など他多数
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