花の庭巡りならここ! 樹齢400年のバオバブを見に行こう「広島市植物公園」
市民の憩いの場として整備された「広島市植物公園」。充実した温室の熱帯植物、エリアごとに見どころを設けた屋外庭園など、季節を通して楽しみが盛りだくさん。園内の植物ガイドや植物栽培の講習会、ワークショップなど多様なイベントも行っています。
目次
熱帯植物が息づく大充実の温室は必見!
屋外庭園も四季折々に見どころ満載
1976年にオープンした、歴史のある「広島市植物公園」。市民の憩いの場を目的に、都市公園として整備されました。敷地は18.3ヘクタールに及び、大人の足でゆっくり歩いて3時間はかかる規模。園内では約1万種類、約20万本の植物を観賞することができます。
冬の時期、特に注目したいのが充実した温室で、「大温室」をはじめ、「サボテン温室」「展示温室」「熱帯スイレン温室」「ベゴニア温室」「フクシア温室」「栽培温室」があり、延べ3,923㎡もの面積。大温室内だけでも約700種類、約5,000株が息づき、生態・生育環境によって4つのコーナーに分けて展示されています。
特筆すべきは、大温室で見られる日本最大のオーストラリアバオバブです。幹の最大直径は約2mに及び、推定樹齢はなんと約400年。2019年8~9月には、導入後初、国内では2例目の開花が見られました。
一方、屋外には「大花壇」「カスケード」「芝生広場」「花の進化園」「日本庭園「樹林観察園」などがあり、エリアごとに見応えのあるシーンをつくっています。春はウメ、サクラ、ツツジ、シャクナゲ、バラ、フジ、夏はハナショウブ、アジサイ、秋はコスモス、秋バラ、菊、落葉樹の紅葉などが見どころに。四季を通して世界の植物を観賞でき、いつ訪れても癒やしのひとときを過ごすことができます。
また、「広島市植物公園」では、園内の植物ガイドや植物の育て方の講習会、クラフトのワークショップなどのイベントを定期的に行っています。2020年2月22日~3月1日は「クリスマスローズ展」と「春の特別ラン展」(大温室他)を開催予定です。
これだけの広い敷地ですから、休憩所のチェックもしておきましょう。園内には「森のcafe」と「森のレストラン」の2店舗がありますよ。「森のcafe」はログハウス風の外観が目印で、メニューはコーヒー、紅茶が310円、ケーキセット510円、香味野菜のカレーライス530円、ボロネーゼ、カルボナーラ各720円など。
「森のレストラン」は、うどん定食700円、和風定食、トンカツ定食各800円など。(「森のレストラン」は2019年12月~2020年2月まで土・日・祝祭日のみ営業)。飲食物の持ち込みもOKなので、ピクニック気分で訪れてもよさそうです。たっぷり時間をかけてレジャーを楽しめる「広島市植物公園」に、ぜひ出かけてみましょう!
真冬も温室では植物が元気いっぱい!
カラフルな熱帯植物の花々に癒やされよう
「広島市植物公園」の温室が充実していることは前述の通りですが、写真のベゴニア温室では、約680種類2,000株のベゴニアを展示。大輪で豪華な花が美しい「球根ベゴニア」はアンデス山脈に自生する野生種をもとに作り出されました。世界で一番美しい花と呼ばれています。
15~25℃の温度と、長日(光の当たる時間が長い)条件を好むため、ベゴニア温室では夏は冷房、冬は暖房を行うとともに、夜間照明をつけるなど、開花調節を行って、球根ベゴニアを一年中楽しめるようにしています。
写真は「サボテン温室」の様子で、約320種類500株を植栽。この温室で一番大きいサボテンは、60年以上生きていると推定されます。
見どころは、たった2枚の葉で一生を過ごす植物のキソウテンガイ(奇想天外)。
コンブのような葉をズルズルと伸ばし続けます。自生地アフリカには、大きなものでは樹齢千年以上といわれるものもあります。
プセウドボンバックスは落葉性ながら幹に葉緑素があり、葉がない時も光合成をしています。そしてモクキリン(杢キリン)は一見、ブーゲンビレアのようですが、本当はサボテンの仲間。コノハサボテンと呼ばれ、10~11月にきれいな花を咲かせます。
屋外庭園では、季節が巡るごとに
見どころのエリアがリレーする
「広島市植物公園」には「梅園」だけでなく「日本庭園」にも梅が多数植えられており、見頃は2~3月。約50品種、約170株の梅が咲く梅園には、一足早く春の訪れを感じることができます。写真は日本庭園の枝垂れ梅。立派な枝ぶりで迫力がありますね!
写真は正門を入ってすぐのところにある、大花壇の4月頃の様子です。この時期はチューリップやベゴニア、ポピーなどが満開に。このエリアは一年草を中心とした花壇で、年に5、6回植え替えを行っており、季節ごとに異なるシーンを楽しめます。毎年春にはコンサートやクラフトのワークショップが行われるほか、特設屋台が登場して食べ歩きができる「さくらまつり」を開催。夜間開園の日もあるので、お花見に出かけてみましょう!
「広島市植物公園」のバラ園の見頃は、5月中旬~6月中旬と10月中旬~11月上旬。約700品種、約1,000株のバラが植栽されています。
特に歴史的に重要な古品種やオールドローズなど、貴重品種の収集に力を入れており、後世に残したい優れた品種を多数展示しています。ほかにも、広島で生まれた品種、世界の各都市から平和メッセージとして寄贈を受けた株など、国際平和文化都市広島にちなむ品種や、世界中から集めた野生種などを展示しています。
また、5月には、「ローズフェスティバル」を開催。栽培講習会やバラに関するミニ講座、クラフトコーナー、バラ園のガイドツアーなどを催しています。
園内にある「ハナショウブ園」の見頃は6月です。100品種、1,000株のハナショウブが華やかに咲き競う姿が見られます。
ハナショウブが見頃になる6月は、アジサイも満開に。約140品種、約1,900株が植栽されています。この時期は、「ハナショウブ&アジサイまつり」を開催。ハナショウブやアジサイの育て方の実演会、園内の植物ガイド、お茶会など、楽しい企画が目白押しです。
11月初旬~下旬は、紅葉の季節。カエデ園や日本庭園では、モミジの仲間を中心とした紅葉が楽しめます。また、樹林観察園では西南日本の低地にある常緑広葉樹林を構成する樹種と、高地で落葉広葉樹林を構成する樹種の紅葉の両方を一度に観賞できるのが特徴です。このほかにも、世界三大紅葉樹(ニシキギ、スズランノキ、ニッサ)、ドウダンツツジなどの生け垣、イチョウをはじめとする高木の紅葉も見応えがあります。
園内で雪つりが見られるのは11月頃から。雪つりは日本庭園の冬景色の大きな要素となっています。また、ツバキやサザンカなど、冬に咲く花の雪化粧も魅力的です。この時期は「花と光のページェント」(夜間開園)を開催しており、キャンドルとイルミネーションが織りなす幻想的な景色を楽しめます。
季節の花苗が揃うフラワーショップ&
オリジナルグッズも扱う土産物店
園内には、フラワーショップもありますよ! 草花コーナー、山野草コーナーがメインで、寄せ植えの販売も。園内の展示に合わせて植物を入れ替えており、季節によって品揃えが変わるので、たびたび訪れたいですね。
「広島市植物公園」では、お土産コーナーも充実しています。押し花商品、草木染め商品、メダル、陶器類、木製品、ポストカード、菓子類が揃います。特に人気が高いのは、カープコラボTシャツ2,500円、草木染めハンカチ500円、オリジナルポストカード400円、木製キーホルダー800~1,000円です。
Information
広島市植物公園
所在地:広島県広島市佐伯区倉重三丁目495
TEL:082-922-3600
アクセス: バス/広電バス 植物公園経由薬師が丘団地行
広島バスセンターから(2番のりば)約40分、JR、広電五日市駅北口から(1番のりば)約20分
車/広島市内中心部から約30分、山陽自動車道五日市IC又は廿日市ICから約15分(約7㎞)
オープン期間:通年
休園日:金曜、12月29日~1月3日
営業時間: 9:00~16:30(※入園は16:00まで)
料金:18歳~64歳510円、65 歳~170円、高校生・高校生相当年齢170円、中学生以下無料
※18歳に達する日以降の最初の3月31日までは『高校生・高校生相当年齢』になります。
※「65歳~」の入園料は、年齢が確認できる公的証明書(健康保険証・運転免許証など)の提示が必要です。
※身体障害者手帳・療育手帳などを提示されると入園料は免除になります。
※団体割引(30名以上)、年間パスポートもあります。
駐車場/532台、軽・普通車450円
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