花の庭巡りならここ! 歩むほどに癒やしを誘う花の名所「清水公園 花ファンタジア」
市民の憩いの場として整備された「清水公園」。今回ご紹介するのは、園内の一角にある花の名所「花ファンタジア」です。森の借景が美しいうえ、花木や樹木による空間演出が心地よく、自然に歩みを誘います。見頃を迎えた花々の中をのんびりと歩いて、癒しを感じられる公園です。
目次
「清水公園」の一角に設けられた
花の名所「花ファンタジア」
「清水公園」は明治27年に開園した、歴史の古い公園です。全体の広さは約28万㎡で、フィールドアスレチックやキャンプ・バーベキュー場、ポニー牧場などもありますが、ここではその一角にある「花ファンタジア」エリアについてご紹介します。
「花ファンタジア」は平成14(2002)年にオープンした花の名所で、市民の憩いの場として整備されました。敷地面積は約6万㎡で、ゆっくり観賞しながら歩いて、大人の足で平均1時間弱くらいで周遊できる広さです。
「花ファンタジア」内は、年3回模様替えされる「四季の花壇」、「ローズガーデン」、「イングリッシュガーデン」、「水生植物エリア」、「亜熱帯(温室)エリア」などにエリア分けされ、変化に富んだ景観を楽しめます。
園内には約700種の植物を植栽。春の部はウメ、モモ、ミモザ、サクラ、ボタン、フジ、バラ、スイレンが。秋の部は、秋バラ、オミナエシ、フジバカマ、ススキ、モミジが見どころに。季節を感じることのできる植栽となっています(春と秋の2季営業)。
「癒やしを感じられるよう、空間演出にも配慮しました。空間と樹木との間合い、草花との高低差や遠近感に工夫し、借景を取り入れたみずみずしい空間にしています」とは、管理スタッフの言葉。そのかいもあってか「広々として気持ちがいい」「手入れが行き届いている」という来場者の声が寄せられ、年間約4万人が憩いに訪れています。
群植花壇にフジ棚、ローズガーデン……
開花リレーを楽しみに何度でも通いたい!
4月中旬〜下旬には、約5,400ポットが植栽される、ネモフィラの群植が見頃になります。「瑠璃唐草(るりからくさ)」の別名を持つ通り、冴えたブルーの花色が魅力です。這うように茎葉を広げて密に花をつけるので、ブルーのカーペットが広がるような景色を楽しめます。
ネモフィラが咲くのとほぼ同じ時期の4月下旬〜5月上旬には、ボタンが見頃になっているので、こちらにも足を運びましょう。「花ファンタジア」の一角にあるボタン園には、約80品種、約1,000株を植栽。花弁を多数重ねる花姿はゴージャスで、赤やピンク、白などの花色が楽しめます。
5月上旬には、フジが見頃になります。樹齢10〜20年のノダフジが約30本植栽されており、つるの長さは4〜6mにも及びます。藤棚に仕立てられ、滝のように豪華に咲く姿は、見る人に感動を与えること間違いなし。池の近くに植えられているため、紫色の花が水面に映り込んで、いっそう華やかに見えます。
5月中旬〜6月中旬はバラの季節。「ローズガーデン」では約200種、1,300株のバラが爛漫と咲き誇ります。幅3m、高さ2.6mのアーチをつないで10mほど続くバラのトンネルは見どころ。花色に濃淡をつけた素晴らしいグラデーションが楽しめます。芳香を強く放つ品種を集めたエリアや、「ベルサイユのバラ」シリーズの品種を集めたエリアなど、変化に富んだ植栽にも注目を。バラの季節には音楽やダンスのショーなども楽しめる「ローズフェスタ」が開催されます。
初夏の一年草花壇やスイレンを見に行こう!
秋以降はコキアの紅葉やセージ類に注目を
5月上旬〜8月下旬には、スイレンが見頃に(7〜8月は休園)。約3,000㎡の池に3品種のスイレンが花を咲かせます。年々自然に株数や開花数が増えて、見応えのある景色をつくるようになりました。夕方になると花を閉じる性質があるので、スイレンを目当てに出かけるなら午前中がおすすめです。
ネモフィラに埋め尽くされていた花壇は模様替えされ、5月頃に夏の花々で彩られて再登場します。5品種、約4,600株の一年草をボーダー状に植栽。花色にグラデーションをつけるなどして奥行き感を強調し、広く見えるように工夫しています。
「花ファンタジア」内には、温室もありますよ! 面積は約150㎡で、多様なトロピカルプランツが植栽され、ボダイジュ、サラソウジュ、ムコウジュという仏教三大聖樹も見られます。写真は花穂を30〜60㎝下垂させて、鮮やかなエメラルドグリーンの花を咲かせるヒスイカズラ。熱帯雨林に自生し、日本の気候では屋外で育てることができず、温室でしか見られない人気の植物です。
夏に開花する一年草が植えられていたボーダー状の花壇は、再び模様替えをして秋に向けてコキアが群植されます。10月中旬〜下旬には、グリーンのモコモコ姿から紅葉して輝くような赤色へと変化。晴れた日の青空とのコントラストも美しいものです。同じ頃にはバラ園の秋バラも楽しめますよ!
10月中旬〜11月中旬には、メキシカンブッシュセージが見頃になります。約100㎡に約300株が植栽されており、紫色の花穂をいくつもスラリと伸ばして咲く姿がダイナミック。メキシカンブッシュセージを背景に、訪れた記念の写真撮影をしましょう!
ガーデン雑貨や地元名産品のショッピングを楽しもう
カジュアルなレストランも人気のスポット
園内には土産物売り場もあるので、ぜひ立ち寄りを。地元名産品やローズグッズ、鉢花、園芸グッズなどが揃います。人気アイテムは、おせんべい324円〜、ローズ柄のクリアファイル275円〜など。
温室の2階にはレストランがあるので、ランチや休憩にどうぞ。営業時間は11:00〜16:00(ラストオーダー15:30、11月〜2月11日は30分閉店時間繰り上げ)、ランチタイムは11:00〜14:00。人気メニューはオムライス880円、季節のカレー880円、海老フライ1050円。ドリンクはハーブティー400円、ドリンクバー350円です。
Information
清水公園 花ファンタジア
所在地:千葉県野田市清水906番地
TEL:04-7125-3030
https://www.shimizu-kouen.com/
アクセス:公共交通機関/東武アーバンパークライン(東武野田線)「清水公園駅」下車、西口より徒歩10分
車/常磐自動車道流山インターから、松戸野田道路経由約12km
常盤自動車道柏インターから、 国道16号線経由約12km
越谷(国道4号線)から、野田街道経由約12km
オープン期間 3〜6月、9〜11月
休園日:なし
営業時間:9:00~17:00※最終入場16:00(3〜6月、9〜10月)
9:00〜16:15※最終入場15:30(11月)
料金:大人800円、小・中学生300円、シルバー750円(5〜6月)
大人500円、小・中学生200円、シルバー450円(4、10〜11月)
大人300円、小・中学生無料、シルバー250円(3、9月)
※シルバー 65歳以上、要身分証明書提示
※料金は季節によって変動あり
駐車場:有(普通車1時間以内200円、1時間〜2時間以内400円、2時間〜3時間以内600円、3時間以上800円)
Credit
取材&文 / 長田節子 - ライター/エディター -
おさだ・せつこ/ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
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