ほっこりしたい日はこちらへ。『イッカ(icca)』 東京・西荻窪 今日はてくてく「花屋さん日和」Vol.3

今日はてくてく「花屋さん日和」。花屋さんを巡る連載です。今回は(今回も?)、本当は内緒にしておきたいお店を紹介します。それは東京・西荻窪にある『イッカ(icca)』。JR中央線の西荻窪駅北口を出て、徒歩約10分。遠い? いえいえ、骨董店や雑貨店などをちらちら見ながら行けば、ちょっと楽しいお散歩になります。

ふつう、花屋さんって通りに面した1階にありますよね? そう思って行ったら、迷子になります。女子大通りに出て、この看板を見つけたら、奥の建物の階段をあがってください。

階段をあがると、ペパーミントグリーンのドアが見えます。左のドアを開けて、さあ、中へ! 「こんにちは~」。そう声を掛けると、この日も、オーナーの西野純子さんが笑顔で迎えてくれました。

訪ねたとき、西野さんは、オーダーを受けたプロポーズの花をアレンジしていたところ。店内は天井から、やさしく降り注ぐランプの光が気持ちをなごませてくれます。カフェと、身近な山野草を扱うお店、大工さんとのシェアショップとして、『西荻百貨店』内にオープンしたのは2013年4月。ちょうど丸5年になります。
18歳のときに、花屋さんでアルバイトを始め、ブライダル専門のフローリストとして、長く働いていた西野さん。5年前、シェアショップへの誘いを受けるまで、自分の店をもつことなど、まったく考えたことがなかったそうです。1年、また1年と経つうちに、我が家のように訪れるお馴染みさんが増え、まっ白な空間にも好きなモノたちが加わっていきました。「最初の頃は、ほとんど花しかなかったのがウソのようですよね」。それは、高崎の手作りシスターズが作るアクセサリーだったり、天井から吊るしているステンドグラスのランプだったり。人との縁を物語る品々。ちなみに、ランプは1万2000円~。買えるんです!

『イッカ』では、いつも25~30種ほどの切り花と枝ものを並べています。まだ、夜が明けないうちに、世田谷市場へ出かけて仕入れる花は、季節の草花が中心。「繊細な草花が好きすぎて、お店に帰ってきて、あれっ、メインになる花がなかった…なんてこともありますが(笑)。茎のラインがきれいで、いけても、あたかも自然に咲いているように思える花が好きです」。そんな花々を称して、日常に寄り添う花、と西野さんは言います。華美ではなく、いつもの場所に飾っては、またこの季節がやってきたね、としみじみ思える花。

アレンジするときも、風と遊ぶような、ふわっとした部分を設けるのが西野さんのスタイルです。何種類も入れるグリーンだけでも、なだらかなグラデーションを描きます。なんだかやさしい気持ちになれるアレンジですね!

ちなみに、店名は、1本でも絵になる花を揃えたいという思いから、「一花」転じて『icca』。
お店では、毎月、「花あそび」という、小さなレッスンもしています。気持ちが温かくなるこの場所へ、お散歩がてら訪ねてみませんか?
Shop Data:イッカ(icca)
ホームページ/http://icca-flower.com
住所/東京都杉並区西荻北4-35-10 西荻百貨店内
電話/03・3395・3122(西荻百貨店代表)
営業時間/11~18時
定休日/木・日曜(臨時休業、夏季休業あり)
アクセス/JR中央線・総武線西荻窪駅北口より徒歩10分
Credit
構成と撮影と文・鈴木清子
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