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世界バラ会連合会議で「横浜イングリッシュガーデン」が栄誉ある賞を受賞!

世界バラ会連合会議で「横浜イングリッシュガーデン」が栄誉ある賞を受賞!

イギリス、アメリカ、オーストラリアなど世界40カ国が参加するバラ愛好家たちの世界的組織「世界バラ会連合」より、2018年に神奈川の観光ガーデン「横浜イングリッシュガーデン」へ「優秀庭園賞」が贈られました。今年新たに加わった「バラの栄誉の殿堂」品種と、「優秀庭園賞」の受賞についてご紹介します。

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2018年は世界バラ会連合発足50周年の記念の年

1976年に選出された「バラの栄誉の殿堂」第1号‘ピース’。Photo/Patrick Civello/Shutterstock.com

1968年にイギリス、ロンドンにて発足し、今年で50周年を迎えたバラ愛好家たちの世界的組織「世界バラ会連合(The World Federation of Rose Societies ※以下WFRS)」は、バラに関する知識や情報交換などを目的として、会議や展示会を行い、3年に一度、バラの歴史が長い国・都市で「世界バラ会連合会議(World Rose Convention)」を開催し、「バラの栄誉の殿堂」や「優秀庭園賞」などの賞の付与なども行っています。発足50周年となる2018年は、6月28日~7月4日にデンマーク・コペンハーゲンを開催地として大会が行われました。

大会で注目される権威ある賞「バラの栄誉の殿堂(Rose Hall of Fame)」

1983年に選出された「バラの栄誉の殿堂」品種‘アイスバーグ’。Photo/alybaba/Shutterstock.com
2006年の大阪大会では、写真の‘ピエール・ドゥ・ロンサール’と‘エリナ’が「バラの栄誉の殿堂」として選出されました。Photo/3and garden

大会で授与される注目の賞の一つである「バラの栄誉の殿堂」は、世界中のどの環境でも育てやすいことや、誰が見ても美しい品種であること、多くの国で長く愛されていることなどが審査基準となり、第1回の‘ピース’をはじめ、‘アイスバーグ’や‘ニュー・ドーン’、‘ピエール・ドゥ・ロンサール’など、日本でも人気がある品種が多数選ばれています。

Photo/Patrick baehl de Lescure/Shutterstock.com

2018年に「バラの栄誉の殿堂」に選ばれたのは、2000年にアメリカのラドラー氏によって作出された‘ノック・アウト’です。バラにとってダメージとなる黒星病やうどんこ病に強い抵抗力があり、地域によっては無農薬栽培で育てることができるほど耐病性に優れています。また、春から晩秋まで咲き続けるブッシュローズ(木立性)で、バラには珍しく花がら摘み以外のメンテナンスが少なくてよいので、バラ栽培の初心者だけでなく、公共空間の景観をつくるバラとしても活用されています。

優れた庭園に贈られる「優秀庭園賞」

2018年に「優秀庭園賞」に選ばれた神奈川県横浜市の「横浜イングリッシュガーデン」。

大会で授与される「優秀庭園賞」は、数あるローズガーデンの中から、歴史的、教育的、景観的な各視点により特に優れた庭園に贈られるもので、庭園としての美しさに加え、メンテナンスの質がよいことや、学術的に価値がある品種を栽培しているなどの総合的な評価により選ばれます。

「優秀庭園賞」の表彰は、1998年からスタートし、2018年開催のコペンハーゲン大会までで世界各地の64カ所の庭園が受賞。日本では、岐阜県「花フェスタ記念公園」、広島県「福山市バラ園」、大阪府「靭(うつぼ)公園」、東京都「神代植物公園ばら園」、千葉県「京成バラ園」、千葉県「佐倉草ぶえの丘バラ園」、静岡県「アカオハーブ&ローズガーデン」の7つの庭園が受賞してきました。

日本で8つめの「優秀庭園賞」は神奈川「横浜イングリッシュガーデン」

日本ばら会から推奨を受けたWFRSのケルビン・トリンパー会長とヘルガ・ブリシェ元会長は、2017年11月に横浜イングリッシュガーデンを視察訪問しました。その際、ケルビン会長からあがった評価点は以下の項目でした。

  • 6,600m² と小さな庭園であるが、バラだけでなく数多くの花木や宿根草、一年草などが組み合わされた美しいデザインである。
  • オールドローズ、つるバラ、シュラブ、各種の四季咲き性のバラや野生種のコレクションは、1,800品種を超え、どれも良好な生育をしていて、管理水準が非常に高い。
  • 自国品種の保護の観点からも、その中に500種以上の日本のバラのコレクションが含まれていることは、とても素晴らしい。
  • 品種プレートは正確に表示されていて、来園者にも分かりやすくなっている。
  • 季節のテーマに合ったプログラムや子ども向けの教育プログラムを運営している。

これらの評価により見事受賞となった神奈川「横浜イングリッシュガーデン」から、2012年よりスーパーバイザーとしてガーデンデザイン、植栽管理を行っている河合伸志さんが、デンマーク、コペンハーゲンへ駆けつけ、第18回「世界バラ連合」、「優秀庭園賞」授与式に出席しました。

壇上にて賞状を受け取る河合伸志さん。
河合伸志さんとWFRSのケルビン・トリンパー会長の記念ショット。

これまで「優秀庭園賞」を受賞してきた世界各地の庭園に、「横浜イングリッシュガーデン」が仲間入り。WFRSのホームページ内「Award of Garden Excellence」でも紹介されています。

この度見事受賞となった「横浜イングリッシュガーデン」では、先にご紹介した「バラの栄誉の殿堂」入りのバラも多数見ることができます。

横浜イングリッシュガーデンの一年を追った『横浜イングリッシュガーデンの四季【花巡り・ガーデン案内 〜神奈川〜】』の記事もご覧ください。

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