花の庭巡りならここ! 広大な敷地でダイナミックに花が咲く「国営ひたち海浜公園」
四季がはっきり変化する日本には、豊かな自然と幅広い植物群、そして花を美しく咲かせる技術力があり、海外からも注目されているガーデンがたくさんあります。全国各地で育まれ、訪れる人々を感動させる花咲く数々のスポット。人生で一度は訪れてほしい観光ガーデンへご案内します。
目次
広大な敷地を誇る都市公園「国営ひたち海浜公園」
1991年にオープンした「国営ひたち海浜公園」は、総面積が約350ha、開園面積が約200haにも及ぶ、広大な都市公園です。園内では四季を通してさまざまな花々が咲くほか、林間アスレチック広場やバーベキュー広場(要予約)、乗り物やアトラクションが充実しているプレジャーガーデン(遊園地)、サイクリングコース、自然観察ができる場所などがあります。一日いても全ては回りきれない広さなので、訪れたい場所はどのエリアか、園内マップを参照し、ターゲットを絞ってから出かけるのがオススメです。
敷地の広さを生かして季節の草花を群稙し、ダイナミックに面で魅せるのがこの公園の特徴。特に春のネモフィラと夏〜秋のコキアは、もはや誰もが知る人気スポットになっていますね。2017年度は約227万人が訪れたという実績があり、花好きさんにとっては何度でも見に行きたい花の名所になっています。
春はネモフィラが有名ですが
約25万本のチューリップも見逃さないで!
「国営ひたち海浜公園」では、なんと真冬の1月からチューリップが開花します。これらは「アイスチューリップ」と呼ばれる、特殊な方法で冷蔵処理した球根を植え付けたものです。アイスチューリップは真冬に開花し、開花期間が大変長いのが特徴で、「グラスハウス」前の池のほとりに約1万5000本が咲き競います。ガーデナーにとって、花が咲く姿に飢えている冬。ぜひアイスチューリップに癒されに出かけ、春の訪れを楽しみに待ちましょう。
「国営ひたち海浜公園」の春の見どころは、なんといってもチューリップ。見頃は4月中旬〜下旬です。「たまごの森フラワーガーデン」では、約240品種25万本のチューリップが開花。毎年さまざまな品種を楽しめ、リピーターも多いとか。早咲きと遅咲きの品種を組み合わせて植栽し、時間の経過とともに変化するよう工夫されています。
「国営ひたち海浜公園といえば、ネモフィラ」。そんなイメージが定着してきましたね。見頃は4月中旬〜5月上旬。園内の「みはらしの丘」に、ネモフィラ‘インシグニスブルー’が約450万本植栽され、一面がブルーで彩られます。空と海、そしてネモフィラのブルーに囲まれたすがすがしい景色を、ぜひ一度は味わいたいものです。
「国営ひたち海浜公園」内にある「常陸ローズガーデン」では、約120品種3,400本のバラが植栽されています。見頃は春が5月中旬〜6月上旬、秋が10月下旬〜11月上旬です。写真の「ローズレリーフガーデン」は、園路によって一輪の大きなバラを表現。大観覧車から眺めると、目を引くデザインポイントになります。また、バラの原種の一つのハマナスは、茨城県が太平洋側の自生地の南限ということもあり、約1,600本が植栽されています。
バラが見頃を迎える期間は「茨城バラまつり」を開催。ガイドスタッフによる解説が聞ける「常陸ローズガーデンツアー」が行われるほか、フォトレッスンやコンサート、バラにまつわるクラフト体験など、さまざまなイベントに参加できます。
また、バラと同時期に「BMXコース周辺」のカリフォルニアポピー、「大草原フラワーガーデン」のリナリア、シャーレーポピーが楽しめるので、これらのエリアへもぜひ足を運びましょう。
夏はヒマワリ&もこもこコキアを満喫!
秋は紅葉して真っ赤に染まるコキアの丘が大人気
8月中旬には、ヒマワリが見どころに。「みはらしの里」では約4,700㎡の敷地に咲く約3万本のヒマワリが楽しめます。「ヒマワリの迷路」がつくられているので、ゴールを目指してヒマワリ畑の散策を楽しみましょう。一方、「泉の広場フラワーガーデン」では、40品種ものヒマワリを植栽。色、形、大きさなど、育ててみたいヒマワリを見つけに足を運ぶのもオススメです。
7月上旬頃は、「国営ひたち海浜公園」の「みはらしの丘」に約3万2,000本が植栽された、グリーンのコキアが見られます。このモコモコっぷり、なんだかカワイイと思っちゃいませんか? 青空をバックに、たくさんのグリーンのモコモコと一緒にぜひ写真を撮りましょう。インスタ映えすること間違いありません!
8月中旬から約1週間の期間限定で、コキアが見られる「みはらしの丘」エリアのみ夜間開園が行われます。楽しいBGMが流れる中、LEDによるカラフルなライトアップが見どころ。毎年テーマを設けて繰り広げられる、光と音楽の演出を堪能しましょう。さまざまな屋台が現れる、グルメブースの特設会場にもぜひ寄り道を。
そして、コキアが本領を発揮するのが10月中旬から。グリーンから、なんと真っ赤に紅葉するんです。なだらかな丘一面が真っ赤に染まる景色は一見の価値あり。ぜひ秋のコキアを見に出かけましょう。同時期に、赤、白、ピンクのコスモス、ススキ、オギなど、楚々とした秋の花も見頃になります。
広すぎる園内では、周遊する「シーサイドトレイン」の活用を!
オシャレなレストランやカジュアルなカフェも充実
「国営ひたち海浜公園」では、園内10カ所の停留所を周遊する「シーサイドトレイン」が運行しています。3歳以上が有料で一人500円の一日周遊券を購入すれば、乗り降り自由で乗り放題。敷地が大変広いので、普段あまり歩き慣れていない方にはオススメ。1周約40分かけて回るので、まずは「シーサイドトレイン」で園内をぐるりと巡って、見たい場所の目星をつけるのもいいですね。ただし、ペットの同伴は不可となっています。
「国営ひたち海浜公園」内には、レストラン1店舗、軽食店(飲食スタンド・カフェ)が6店舗入っています。写真は、海が見えるガラス張りのカフェテラス「Sea Side Café」。営業時間は9:30〜閉園1時間前まで(季節によって異なる)、ラストオーダーは閉園1時間15分前まで。軽食はドライカレー570円、ナポリタン620円など。
「Sea Side Café」のスイーツは、写真のカボチャのチーズケーキのほかに、メープルチーズケーキ、クルミのタルト、リンゴとサツマイモのパイがあり、いずれも390円。常陸野ハニードーナッツ、ソフトアイス(バニラ、抹茶、チョコレート、ストロベリー)いずれも300円。ドリンクはオレンジジュース、紅茶、コーヒー(ホット、アイスともに)310円。カジュアルな値段設定が嬉しいところです。
ちなみに、園内では飲食店が充実していますが、飲食物の持ち込みもOK。青空の下でお弁当やおやつを広げて、休憩するのもいいですね。
Information
国営ひたち海浜公園
所在地:茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4
TEL:公園029-265-9001 バーベキュー広場予約029-265-9002 プレジャーガーデン(遊園地) 029-265-8185
http://www.hitachikaihin.jp 英語サイト/http://en.hitachikaihin.jp
アクセス:公共交通機関/JR常磐線「勝田駅」東口より、バスロータリー2番乗り場茨城交通バス「海浜公園行き」にて約15分(タクシー15分)、「海浜公園西口」または「南口」下車すぐ
ひたちなか海浜鉄道湊線「阿字ヶ浦駅」下車、徒歩約20分(海浜公園南口)
車/東京方面:常磐自動車道~(友部JCT)~北関東自動車道経由、常陸那珂有料道路「ひたち海浜公園IC」より県道247号線 約1㎞
いわき方面:常磐自動車道「日立南太田IC」より約15㎞
休園日:月曜(祝日にあたる場合は翌日の火曜)、12月31日、1月1日、2月の第1火曜日からその週の金曜日まで ※但し、3月26日~5月31日、7月21日~8月31日、10月1日~10月31日、12月25日~30日は無休
営業時間:9:30~17:00 ※但し、夏期7月21日~8月31日は18:00まで、冬期11月1日~2月末日は16:30まで
料金:大人(高校生歳以上)450円、シルバー(65歳以上)210円、小人(小中学生)無料 ※のりもの券は別途料金
駐車場:4,350台(普通車510円/1日)
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