四季がはっきり変化する日本には、豊かな自然と幅広い植物群、そして花を美しく咲かせる技術力があり、海外からも注目されているガーデンがたくさんあります。全国各地で育まれ、訪れる人々を感動させる花咲く数々のスポット。人生で一度は訪れてほしい観光ガーデンへご案内します。

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四季を通して美しい花々が咲き乱れる「はままつフラワーパーク」

1970年開園の「はままつフラワーパーク」は、浜名湖畔の自然の地形を生かしてつくられた植物園です。30万㎡の敷地は東京ドーム6.4個分、大人の足でゆっくり歩いて1時間半〜2時間かかる広さ。約3,000種100万株の樹木や草花が植栽され、四季折々に多彩な表情を見せてくれます。敷地内には、ウェルカムガーデン、ローズガーデン、原種ツツジ園、ハナショウブ園、日本庭園、クリスタルパレス(大温室)など、特色のあるエリアを多種多様に展開しており、季節ごとに花の見頃が移ろっていくので、いつ訪れても花々にあふれる感動的な景色を楽しめます。特に吉谷桂子さんプロデュースの「スマイルガーデン」は一見の価値あり! 年間入場数は約50万人にのぼり、リピーターの多さも突出しています。生き生きと咲き誇る花々に心癒されること間違いなし、ぜひ足を運んでください!

4月上旬がトップシーズン!
桜とチューリップが織りなす景色は一見の価値アリ

「はままつフラワーパーク」の春は、梅とスイセンの競演からスタート。2月上旬〜3月上旬が見頃で、梅は約110品種300本、ラッパズイセンは約20品種8万球が植栽されています。斜面を生かして梅園をつくっており、梅の足元を覆い尽くすようにスイセンが開花する様子は、大変迫力があります。

世界一美しいと評される「桜とチューリップの庭園」。花の見頃は3月下旬〜4月上旬。約1,300本の桜と約50万球のチューリップが生み出す景色は、感動的で息をのむ美しさです。

チューリップは品種、系統、花色などの特性を生かした組み合わせで植栽し、開花期も早生から晩生までをリレーさせて、長期間楽しめるように工夫しています。

写真は、なんと1月1日から開催される「早春チューリップの展示」の鉢物チューリップで、まだ寒い時期から春を感じさせてくれます。

4月下旬になると、藤が見頃を迎えます。写真は樹齢約20年の野田九尺藤11本が植栽された藤棚。長さ80mにわたってトンネル状に続き、長く伸びた花房が風にそよぐ様子は圧巻の美しさです。写真にベンチが見えますが、「はままつフラワーパーク」園内への飲食物の持ち込みはOKなので、ここでお弁当を広げてのお花見もよさそうですね。

写真は樹齢約20年の白藤を8本植栽したエリアです。満開時には光を受けて輝き、青空によく映えます。

ローズガーデンでは、5月中旬〜6月上旬に約200品種1,000株のバラが咲き競います。モダンローズ、ミニバラ、オールドローズなど多様な品種で構成。シンメトリー技法を用いた伝統的なデザインの「整形ガーデン」、バラのほかに季節の宿根草を組み合わせた「ナチュラルガーデン」、日本の皇室や世界の王室に捧げられたバラを集めた「インペリアルローズコーナー」など、変化に富んだ演出をしています。

ロマンティックな景色にため息がこぼれる
吉谷桂子さんプロデュースの「スマイルガーデン」

「スマイルガーデン」の見頃は4月上旬〜6月中旬。「笑顔がこぼれる庭」をコンセプトに、日本を代表するガーデンデザイナー・吉谷桂子さんがプロデュースするガーデンです。約150mの小道には、1万3000株を超える草花が咲き乱れます。

毎年秋、吉谷さんの指揮のもとに植栽して冬越しさせるので、春には健やかに育った草花がダイナミックに咲き揃います。

5,000㎡に及ぶハナショウブ園は、日本屈指の約720品種100万株を植栽。見頃は6月上旬〜中旬です。湿地帯に咲くハナショウブは、木製の園路を巡りながら、それぞれの品種を近くで観賞できます。

写真は約600mにわたるアジサイ並木の景色で、見頃は6月上旬〜下旬です。西洋アジサイ約52品種3,000株、野生アジサイ約40品種500株を植栽。ブルー、ピンク、紫、白のアジサイが顔を揃え、園路のそぞろ歩きに心が弾みます。

冬はイルミネーションの季節で、夜間まで時間を延長して開園しています。「フラワーイルミネーション2018」は11月23日〜2019年1月6日を予定。屋外の展示テーマは「ホッとイルミネーション」と題し、藤棚の光のトンネルや光の吊り橋のほか、噴水池で30分ごとに行われる「水と音楽のショー」のライトアップを楽しめます。一方、「クリスタルパレス」温室内の展示テーマは「クリスマスタウン」。高さ8mのモミの木のツリーを中心に、華やかなポインセチアなどを添えたクリスマスガーデンを演出します。

ガイドつき「フラワートレイン」は大人気!
カフェやショッピングエリアも充実

「はままつフラワーパーク」の園内では、「フラワートレイン」が走っています。運転手が車内マイクを使って園内の見どころをガイドしながら、時速15㎞ほどで、ゆっくりと約15分かけて運行。39人乗りで1回の乗車につき大人100円、子ども50円です。ハイシーズンの混雑期は1時間に4〜5回、閑散期は1時間に2回くらいの間隔で走行。3台のうち2台が車椅子に対応しており、1台につき1〜2名が車椅子のままで乗車できます。

「はままつフラワーパーク」では、年間を通してさまざまなイベントが開催されています。サクラソウ、アサガオ、アジサイ、観葉植物、多肉植物など、テーマを設けて育て方を解説するガーデニングの講習会のほか、クラフト教室や音楽コンサートなど多様なので、公式ホームページをチェックして出かけるのもオススメです。写真は8月の土日・祝日開催、水の上に浮かぶ世界一大きな葉っぱ「オオオニバスに乗ってみよう!」体験のひとコマ。

園内のショップでは、花苗も充実した品揃え。地元生産者から毎日届く新鮮な切り花のほか、花苗、鉢物、資材(土や鉢など)が、100〜5,000円の価格帯で揃います。人気の商品は、地元生産者直送のコチョウラン1,000円前後、サボテン260円〜アニマルの鉢入り1,000円など。

地元の名産品やオリジナルのお菓子・グッズなど、土産物用の商品も多様に揃います。本物の花びらをあしらったクッキー「花一輪」(18枚入り)432円がオススメです。

「はままつフラワーパーク」園内には、飲食店もあるので、歩き疲れたら休憩しましょう。左写真は「カフェレストラン 花の散歩道」。座席数は140席で、ランチの価格帯は500〜950円。地ビールのヴァイツェン500円、フラワーパフェ500円、ぜんざい450円などもあります。

右写真はクリスタルパレス(大温室)内にある、カジュアルなカフェ。バラのエッセンスを使ったソフトクリームが絶品です。

Information

はままつフラワーパーク

所在地:静岡県浜松市西区舘山寺町195
TEL:053-487-0511
http://e-flowerpark.com

アクセス:
公共交通機関/JR浜松駅より遠鉄バス1番乗り場より舘山寺温泉行きで約40分、「フラワーパーク」バス停下車すぐ
車/東名浜松西I.Cより県道65号と県道48号を経由し舘山寺温泉方面へ約15分、新東名浜松いなさI.Cより約30分

オープン期間:通年

休園日:12月29日〜31日 ※臨時休園の場合あり

営業時間:
9:00〜17:00(3〜9月)、9:00〜16:30(10〜11月)、10:00〜16:30(12〜2月)
※イベントにより変動あり

料金:大人無料〜1,000円、小・中学生/無料~500円 ※季節によって異なる。詳しくは公式ホームページ参照

駐車場:600台(1回200円)

Credit

取材&文/長田節子
ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
https://twitter.com/passion_oranges/

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