四季がはっきり変化する日本には、豊かな自然と幅広い植物群、そして花を美しく咲かせる技術力があり、海外からも注目されているガーデンがたくさんあります。全国各地で育まれ、訪れる人々を感動させる花咲く数々のスポット。人生で一度は訪れてほしい観光ガーデンへご案内します。

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2014年にオープンした「フラワー&ガーデン森の風」。2万3,191㎡という広大な敷地は、メインガーデン「森の渓谷」とコミュニティーガーデン「森の丘」の2つのエリアに分けられ、それぞれにテーマを持たせたランドスケープデザインが広がります。庭の監修は、イギリスのチェルシーフラワーショーで数々の受賞歴を持つ石原和幸さんが担当。約200種類10万株の植物が息づくガーデンでは、雪割草から始まり、季節の一年草・宿根草や、ツツジ、ドウダンツツジ、アジサイなどの低木類が次々と咲き継いで、四季を通して彩り豊かな景色が広がります。

高齢者や障がいを持つ方も安心して利用できるように、施設内は十分なサポート体制がとられているのも特徴です。散策コースは、傾斜地も広くてゆるやかなスロープで結ばれ、歩きやすく設計されています。

水辺の景色が癒しを誘う、メインガーデン「森の渓谷」

メインガーデン「森の渓谷」では、「エントランスガーデン」「メインガーデン」「チェルシーガーデン」などのテーマをもたせた、ランドスケープデザインが広がります。水のせせらぎや表情豊かなグリーンの濃淡が織りなす、里山のような癒しのガーデンが歩みを誘います。

写真は7月頃の「チェルシーガーデン」のエリアで、石原和幸さんが過去にチェルシーフラワーショーにて受賞された数々の作品が展示されています。

上写真はメインガーデン「森の渓谷」の「メインガーデン」のエリア。ゆるやかに流れる滝と池が2カ所にあり、水辺の景色が印象的ですが、これらには井戸水を利用したタイマー付き循環システムが採用されています。そんなことは微塵も感じさせない里山の景色が、ミニマムな空間の中で表現されている様子は必見です。水のせせらぎとともに聞こえてくる野鳥のさえずり、サラサラとした葉擦れの音、しっとりした緑陰……ここでは優しい時間が流れていきます。

四季を通して花々が咲き誇るコミュニティーガーデン「森の丘」

「フラワー&ガーデン森の庭」は傾斜地を利用した庭園で、上層にはコミュニティーガーデン「森の丘」のエリアが広がります。空がぽっかりと開けて、とても開放的な空間です。主にコニファーと一年草を中心に、旬の草花で鮮やかに彩られた景色から、活力をもらえそうです。

足元は歩きやすいアスファルト塗装で、車椅子や杖での来場者も安心して散策できます。また奥にはエレベーターがあり、下層のメインガーデン「森の渓谷」にも楽に移動できます。

写真は、6月下旬頃のコミュニティーガーデン「森の丘」の一角です。凹凸がある敷地のくぼみを利用して、一面に白いベゴニアを植栽。中央には、赤いベゴニアのドレスを着た女性の像が立っています。

このエリアは、ネモフィラ、シバザクラからベゴニアへと開花リレーをし、一年を通して景色が変わっていきます。

左の写真は、多年草・宿根草を中心に植栽した花壇。開花期を揃え、草丈や花色を考慮してコーディネートしたナチュラルガーデン。

右の写真は、ビオラやヘリクリサム・パルドサムなど春咲きの一年草と、ウッド素材を組み合わせ、自然との調和を意識したエリアです。

イルミネーションが光り輝くナイトガーデンも大人気!

「フラワー&ガーデン森の庭」では、ナイトガーデンのイルミネーションも行っています。左の写真が夏の闇夜を明るく彩る光の芸術、右が冬の雪化粧とともに広がる幻想的なライトアップの様子です。2018年4月21日〜11月5日の期間は、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の世界をテーマにした、34万球のライトを使ったイルミネーションが灯されます。

ほかにも、年間を通してさまざまなイベントを催しています。スタッフが案内するガーデンツアーやガーデニング講習会のほか、花の写真展、洋ラン展示、動物とのふれあいコーナー、昆虫フェスタなど、ファミリー揃って楽しめるイベントが盛りだくさんです。

コミュニティーガーデン「森の丘」には展望台があります。カップル向けに、鐘をついたり愛の鍵をつけたりといったスペースを設けており、プロポーズやウェディング写真の前撮りなどに利用されています。最近ではコスプレ撮影会にも利用される、人気のフォトスポットです。

土産物店も充実しており、オリジナルのお菓子をはじめ、岩手のお菓子(価格帯600〜1,000円)、ガーデン写真集1,000円、絵葉書300円、女性用小物(価格帯1,000〜2,000円)、オリジナル蜂蜜ソフトクリーム350円、ソフトドリングなどが販売されています。

Information

フラワー&ガーデン森の風

所在地:岩手県岩手郡雫石町10-64-1
TEL:019-695-8787
http://fg-morinokaze.jp/

アクセス:東北新幹線盛岡駅から無料シャトルバス約45分
JR雫石駅よりタクシー約15分
東北自動車道 盛岡ICより約20分

オープン期間:シーズン営業4月21日〜11月4日(2018年)、イルミネーション営業11月5日(2018年)〜1月6日(2019年)

営業時間:シーズン営業10:00~20:00(最終入場19:00)、イルミネーション営業16:00〜20:00(最終入場19:00)

入園料:シーズン営業 大人600円・小学生300円・シルバー(60歳以上)500円・未就学児無料・障がい者 大人300円・小学生150円
イルミネーション営業 大人400円・小学生200円・シルバー&未就学児無料

Credit

取材&文/長田節子
ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
https://twitter.com/passion_oranges/

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