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立春が過ぎると春がまた一歩近づいて、庭にも春を迎えたくなります。寒さはまだ続きますが、ガーデンショップでは、春の到来を感じさせる花苗がたくさん並んでいますよ。今回は、早春にオススメの、春を呼び込む花苗をご紹介します。アドバイザーは、愛知・豊田市で一年中、花が絶えないガーデンをつくる「花遊庭」のガーデナー、天野麻里絵さん。小さな花壇づくりの基本と、5つのオススメ草花をピックアップしてご紹介します。

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冬花壇、そろそろイメージチェンジしてみませんか?

4月の「ガーデニングミュージアム 花遊庭」

庭では、パンジーやビオラ、ストックなどの秋植えした草花が冬を越している最中ですが、なかには寒さで傷んでしまったものもあるかもしれません。また、秋から見慣れてきた花に、違う花も加えて楽しみたくもなる頃。メンテナンスとイメージチェンジを兼ねて、春を呼び込むオススメ花苗をご紹介します。

耐寒性のある花つきの苗で長く楽しむ

4月の「ガーデニングミュージアム 花遊庭」

まだまだ寒さが厳しい頃なので、耐寒性がある植物かどうかのチェックは忘れずに。春先は気温の変動も大きいので、遅霜の恐れがない彼岸が過ぎるまでは、耐寒性のある植物を選びましょう(関東以西の温暖地基準)。苗選びのポイントは、今植え込んですぐに楽しめる、つぼみや花がついたもの。そして、よく枝分かれしてボリュームのあるものです。屋外は気温が低いため花もちがよく、生育もゆるやかなので、美しい姿を長く楽しむことができます。

春を印象づける花色と形に注目

冬から春への変化を感じさせるためには、花色と形に注目しましょう。花壇全体を植え替えるのではなく、あくまでもベースは秋植えした冬花壇です。効果的に変化を感じるように、冬花壇にはなかった色や形の草花をポイントで加えてみましょう。また、印象に残りやすいよう、視線の集まるポイントに植え込んだり、数株をグルーピンクして加えると目にとまりやすくなります。

花選びのキーワード「春らしいパステルカラー」
ルピナス‘ピクシーデライト’

淡い花色は、桜や菜の花など春の盛りに咲く花を思わせ、春を印象づけるのに効果的。また、ほかの色を重ねてもうるさくなりにくいので、秋に植え込んだ草花にプラスしても、自然に馴染んでまとまります。

ルピナスというと、別名にもある「昇り藤」のような、大きな花穂をイメージしますが、この種類は、花はすっきりと小ぶりで株姿もコンパクト。そしてよく枝分かれするので、花が休まずに咲き継ぎ、長い間楽しむことができます。白、ピンク~ブルー系の淡い花色が、春らしいやわらかな光景を生みます。

花選びのキーワード「他の花に負けないボリューム感」
オステオスペルマム・ダブルファン

さまざまな花が咲き誇る春。周りの草花にはないボリューム感があるものを選ぶと、花の個性を楽しみながら、華やかさを感じさせることができます。色は同じでも、形が違う花を組み合わせると、まとまりがありながら変化をつけることができます。

色幅がある八重咲きで、一輪でやさしいグラデーションが楽しめます。花は大輪ながらも株はコンパクトなので、小さな花壇では主役花としても楽しめます。チューリップのような大きな花と合わせても、ボリュームがある八重咲きとカラフルな花色で、存在感が出ます。

花選びのキーワード「全体をつなぐ複色」
エリシマム‘スプリングパーティー’


テーマカラーを決めると花壇全体に統一感が生まれますが、きっちりまとめすぎるとインパクトに欠けることも。カラーバランスのオススメは、メインカラーに、1割ほどのアクセントカラーを加える方法。スパイスになる色なので、加えすぎず1割ほどに抑えるのがポイントですが、春の柔らかさを大事にするには、さらに両者をつなぐ中間色が欠かせません。

エリシマムの中でも花が大きい種類の「パーティー」は、光などの環境の変化で花色が変化していきます。イエロー~ピンクのグラデーションが一株で楽しめ、オレンジ系の花色の中間色として活躍します。

花選びのキーワード「花壇に映える個性的な花形」
フレンチラベンダー‘ブルーベリーラッフルズ’


印象を変えるのは色だけではありません。他にはない、独特の形を持つ花を加えると、目先が変わって新鮮なシーンになります。ポイントになるよう、数株まとめて加えてみましょう。

花を楽しむラベンダー。温暖な地域でも育てやすい品種で、ウサギの耳のような花形が印象的。花つきがよく次々と咲く花を楽しめます。濃い紫と淡いラベンダー色のコントラストが美しく、すっきりとした花色と形で他の草花とも合わせやすいです。

花選びのキーワード「春を印象づける小花」
バコパ・コピア


ふんわり、という言葉がぴったりな春。その空気感をまとう小花は優しく、他の草花をつないだり、全体のボリューム感をアップさせてくれる効果もあります。白や淡い花色を選べば、より優しい印象になります。

一般的なバコパよりも大輪の花で、株一面に花を咲かせます。よく枝分かれした株を選べば、小花ながらも見応えがあるシーンに。ふんわりと広がるので、花壇の縁取りに植えると、固い枠をカバーしてナチュラルな印象になります。

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