【プロに学ぶ】秋植え球根の時期が到来! チューリップの正しい植え方 10月24日(火)にはオンラインサロンを開催!

園芸店には今、たくさんの球根が並んでいます。来春の花壇は、どんな色のどんな花で彩ろうか…来年の春を想像するだけで心が躍りますね。球根植物の植えどきは、お住まいの地域で紅葉が始まったら。今回は、秋植え球根のなかでも人気が高いチューリップの植え方について、園芸家の矢澤秀成さんに教えていただきます。10月24日(火)には、軽井沢で秋の庭作業などを紹介するオンラインサロンを開催! 今回特別にYouTubeでも同時配信しますので、参加をご希望の方は記事末尾の案内をご確認ください。
これだけは知っておきたい、よい球根の選び方

小指の先ぐらいの球根や細長い球根、握り拳ほどの球根。大きさも形もさまざまな球根は、秋植え球根と春植え球根に大別されます。チューリップやラナンキュラスなど春の庭に咲くものは、10~11月に植えつける秋植え球根です。
球根を購入する際は、ラベルの写真だけに惑わされず、球根の状態をよく見て選ぶようにします。柔らかい球根は避け、張りのあるしっかりしたものを選びましょう。
球根は、花を咲かせる栄養を自分で蓄えています。そのため、鉢植え、地植えともに、肥料はやや少なめがよいでしょう。用土は鉢植えの場合、市販の球根用培養土、もしくは草花用培養土を使います。
地植えの場合は、日本の土がやや酸性のため、アルカリ性の苦土石灰などを加えて中和させます。堆肥や腐葉土などを混ぜ、水はけのよい用土を作ります。
チューリップの球根を植えるときは向きが大切
球根を植えつけるときには、深さと向きに気をつけます。鉢植えは球根2個分(約10㎝)、地植えは球根3個分(10~20㎝)の深さに植えます。鉢植えと地植えで深さは変わるので、注意してください。
球根を植える向きは、尖った部分を上にします。上下を間違えると、芽が出ないことも。
植える前の準備
1

チューリップは植えつけ前に皮をむきます。硬い皮は、新芽を傷つけることがあるからです。また、皮をむくと、発芽や開花が揃いやすい、球根が腐敗しているかがわかるといった利点があります。
2

皮をむく前(左)と、皮をむいたあと。硬い皮がなくなると、発根しやすくなります。
3

球根の腹と尻を確認します。平らな面(写真左側)が腹、丸みのある面が尻と呼ばれます。
鉢植え
1

球根は寒さに当てないと花が咲きにくいので、11月末までに植えましょう。
2

丸い深鉢の場合は、皮をむいた球根の腹側を外へ、尻側を中心に向けて置きます。1枚目の大きな葉は腹側から出るため、鉢の外側に腹を向けます。
3

球根の約2個分の深さの土をかぶせます。ウォータースペースを取ることも忘れずに。
地植え
1

植えつけの穴を掘ります。隣の球根との間隔は、15㎝以上はあけましょう。
2

球根3個分の深さに植えつけます。このとき、球根を同じ向きで植えると、葉の向きが揃い、美しく見えます。
3

穴に球根を植えたら、土をかぶせていきます。*本来は皮をむいてから植えつけます。

⚫︎チューリップの育て方などは、下記のページを参考に。
『チューリップの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します』

今回、球根の植え方について教えてくれたのは、NHKあさイチや趣味の園芸などで活躍する園芸家、矢澤秀成(やざわひでなる)さん。矢澤さんの近著『植物を育てる楽しみとコツがわかる 「園芸」の基本帖』(KADOKAWA刊)から、一部、抜粋してお届けしました。ガーデンストーリークラブでは、この書籍のプレゼント企画も開催中!
「園芸家・矢澤秀成さんとバーチャル軽井沢ガーデン散策」オンラインサロン開催!

2023年10月24日(火)15時より、ガーデンストーリークラブ会員さまと一般の方に向けて、「園芸家・矢澤秀成さんとバーチャル軽井沢ガーデン散策」のオンラインサロンを開催します。
バーチャル散策の場は、矢澤さんが手がける軽井沢にある旧スイス公使館の庭園。生中継でお届けします。実際に庭を散策しながら、秋の様子をご案内するほか、秋から冬にかけての庭作業、矢澤さんが育種するパンジービオラのこと、軽井沢の落ち葉を使った腐葉土のことなど、この時期知っていると嬉しいお手入れのコツを紹介します。
全編閲覧ご希望の方は、クラブ会員サイトよりお申し込みください。
●ガーデンストーリークラブについてのご案内はこちらのページをご覧ください。
YouTubeライブ配信URLはこちら→https://www.youtube.com/watch?v=uzP6e7tEzDw
多くの方のご参加を、お待ちしています。
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