【春の寄せ植え】おしゃれカラー満載のオステオスペルマムの寄せ植え6実例

やさしいニュアンスカラーからビビッドなネオンカラーまで、おしゃれな花色が満載のオステオスペルマム。まるでパレットのような花色の多彩さで、オステオスペルマムほど寄せ植えで色合わせを楽しめる花はありません。1鉢で華やかな寄せ植えの作り方を、花のスペシャリスト、エム・アンド・ビー・フローラの難波良憲さんに教わる連載「1鉢で華やか! 寄せ植えブーケ」。第5回目は春の門出のお祝いにもぴったりのオステオスペルマムが主役の寄せ植えです。
おしゃれカラー満載のオステオスペルマム

オステオスペルマムは早春から初夏まで花を咲かせるキク科の花。草丈は品種にもよりますが、多くは20〜50cmで、寄せ植えでも扱いやすいサイズです。パッと開いた上向きの花姿は、鉢の中でも存在感抜群。春から初夏まで次々に花を上げ、丈夫で育てやすいオステオスペルマムですが、一番の魅力はなんといっても多彩でユニークな花色です。

おしゃれなくすみレッドや桜貝のような淡いピンク色、チョコレート&アプリコットカラーの2色咲き、咲き進むにつれ色が変化するものなど、目を奪われる花色ばかり。オステオスペルマムだけでも見応えのある1鉢になりますが、寄せ植えで花色の組み合わせを考えるのは、クリエイティブで楽しい時間です。
花言葉は「元気」! 春の門出の贈り物にもぴったり

オステオスペルマムの花言葉は「元気」や「無邪気」「変わらぬ愛」。ポジティブな言葉と、笑いかけるように咲く上向きの丸い花は春の門出のお祝いにもぴったりです。入園、入学、入社など、新生活を始める人にオステオスペルマムの寄せ植えを贈ってあげましょう。元気で愛らしい花が、大切な人のそばで新しい暮らしを応援してくれることでしょう。
オステオスペルマムの寄せ植えのコツ

オステオスペルマムは、寄せ植えの花材の中でも花径が比較的大きい花です。さらに、上向きで全ての花が一斉にこちらを向いて咲くため、主張も強く寄せ植えの中では間違いなく「主役」級。ですから、組み合わせる植物は「脇役」として活躍してくれる小花やリーフが向いています。例えば、オステオスペルマムと同じくらいの花径で色も鮮やかなアネモネを小さな鉢内で組み合わせると、どちらも主張して見所のわからない寄せ植えになってしまいます。1鉢に主役は1人が基本です。
桜貝色のオステオスペルマムの寄せ植え

桜貝のような淡いピンク色のオステオスペルマム‘セレニティ ロジータ’を中央に配し、同系色のアルメリア ピンクを後方両サイドへ。花と花の間にオレガノ‘ミルフィーユリーフ’を入れて、2つの花色が際立つようにしています。鉢縁に配した細かなリーフはキンギョソウ‘ムーンライトオブトリニティ’。クリーム色の斑が入り、起毛してふわふわの感触がオステオスペルマムのやさしい雰囲気にぴったりです。暖かくなってくるとミルキーホワイトのかわいい花が咲きます。手前中央には次第に枝垂れ咲いてくるスイートアリッサムを、後方中央には白色のネメシアを。鉢色もやさしい水色を選んでトータルコーディネート。


プーさんカラーのかわいい寄せ植え

花心がチョコレート色で花弁が黄色というコントラストがおしゃれなオステオスペルマム‘3D バナナシェイク’を主役にした寄せ植えです。オステオスペルマムはこの花のように、花色に2色入っているものが多くあります。この場合の色合わせはとても簡単。脇役の植物に、チョコレート色か黄色を選べば失敗はありません。くまのプーさんのような愛らしい雰囲気の1鉢ができあがりました。

ここではチョコレートカラーの葉のプリンセス クローバー‘エステル’とヒューケラ、クリームイエローの斑入り葉のシレネ・ユニフローラ、黄色の花のプリムラ・ジュリアン‘キャンディマジック’を組み合わせました。全体的に丸くこんもりとしたフォルムに、ハゴロモジャスミンのつるで動きを与えて軽やかさをプラスします。
サンセットカラーのおしゃれな寄せ植え

水平線に沈む夕日のようなサンセットカラーのオステオスペルマム‘ピンクアイビューティー’。自然の発色の美しさに見惚れるバイカラー(2色咲き)の花を際立たせるために、小花のブラキカム・ブラスコバイオレットとライムイエローのリーフ、リシマキア‘リッシー’、オレガノ‘ミルフィーユリーフ’を合わせました。

上の図のように円形の鉢に、植物をそれぞれ3株ずつ三角形を組み合わせるように配置します。花と花の間に入れたリーフ類は、緩衝材のような役目を果たし、花をより際立たせて美しく見せる効果があります。

オステオスペルマムの花色を生かす鉢を選んで

オステオスペルマムの最大の魅力である色を生かすには、鉢色もトータルで考えてみると寄せ植えの完成度が格段に変わります。植木鉢は赤茶色のテラコッタカラーが一般的ですが、近年はブリキや樹脂製で、カラフルでユニークなデザインのものも増えています。ブリキや樹脂製の鉢は比較的安価で軽量なので、扱いやすいのも魅力です。ただしブリキは、真夏は高温になり植物の根を傷めるため、真夏は別の素材を使った方がよいでしょう。オステオスペルマムの咲く3月から5月は、ブリキの鉢でも安心して使えます。暑い日が続くときは、少し日陰に移動してあげるといいでしょう。


多彩な花色が魅力のオステオスペルマムで春の寄せ植えを楽しんでくださいね。次回はオステオスペルマムをより可愛く見せる植え方のコツを紹介します。
Credit

寄せ植え制作&アドバイス/難波良憲
八ヶ岳にある種苗メーカー「エム・アンド・ビー・フローラ」に勤務。膨大な植物の知識を生かし、花の個性を生かしたブーケのように華やかな寄せ植えが好評。同社のショップ(現在はクローズ)での店長を担当しつつ、寄せ植え教室を開催。現在は、同社インスタグラムを通じて、季節毎の華やかな寄せ植えの紹介や、水やりなどガーデニングの基本知識や様々なお役立ち情報の発信を行っている。気になる方はぜひアカウントを覗いてみてください→https://www.instagram.com/m_b_flora_official/
協力/株式会社エム・アンド・ビー・フローラ

撮影&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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