造園のプロ直伝! 苗木の植え付けテクニックを学ぼう 〜はまだんの「ステキなお庭をつくろう!」企画Vol.8〜
神奈川県ご当地アイドルグループ「YOKOHAMA男子」(通称はまだん)のメンバーが住むシェアハウス「はまだんハウス」の庭を、ガーデンストーリープロデュースのもとステキな庭に変えていきましょう! という庭づくり企画第8弾。今回は、はまだんハウスの庭に樹木や草花の苗を植え付ける様子をお届けします。プロに教わる苗木の植え付けテクニックは必見です!
目次
プロのアドバイスのもと苗木の植え付けにチャレンジ

これまで一年草の花や野菜栽培を楽しんできたはまだんですが、今回は庭デザインに関わる本格的な植栽作業を行います。今回植え付ける低木類や宿根草は、これまで植えた一年草の花苗や野菜類とは異なり、一度植えたら基本的に移動せずにその場所で長く育つもの。庭の骨格を作る大事な要素でもあるため、植物のセレクトや配置を吟味する必要があります。そこでプロにアドバイスをいただきます。建築・エクステリアの企画事務所「エムデザインファクトリー」主宰・松下高弘先生、横浜市内で造園業を営む貝塚造園の岸聡志さんと、LEA GARDENの佐久間勇太さんをはまだんハウスにお招きし、植裁の指導をしていただきました。
庭の骨格を作る低木類と宿根草
初心者でも比較的育てやすいことを考慮し、岸さんが以下の植物をセレクトしてくれました。

■低木類
①カシワバアジサイ/ピラミッド状の大きな花はもちろん、柏の葉に似た大きな葉は秋に真っ赤に紅葉し美しい。
②あじさい‘アナベル’/真っ白な大輪の花が存在感たっぷり。他のアジサイに比べて剪定が簡単なので、初心者向き。
③マホニアコンフューサ/艶やかな緑の葉を一年中茂らせる常緑低木。
④ローズマリー/葉に良い香りがある常緑低木。ハーブとして料理や暮らしの中で使われる。冬から早春にかけて小さな青い花を咲かせる。
⑤ブルーベリー/春は白い花、夏は実の収穫、秋は紅葉と楽しみが多く育てやすい果樹。⑥コニファー‘ゴールデンモップ’/黄金の葉が這うように伸びグラウンドカバー的にも使える常緑低木。
⑦ハクチョウゲ/夏に白い小さな花を株を覆うように咲かせる常緑低木。

■宿根草
クリスマスローズ(左)/「冬の貴婦人」と呼ばれ、多くは早春2〜3月に花を咲かせる。
ギボウシ(右)/黄金葉や斑入りなどバリエーション豊富な葉を楽しむカラーリーフの代表。夏に咲く白や紫の花も美しい。
SDGsを実践できる「はまっ子ユーキ」で土壌改良

苗木を植え付ける前に、まずは土に堆肥と化成肥料を加えて耕し、土の状態を整えます。今回使用する堆肥「はまっ子ユーキ」は、横浜市内の公園や街路樹、公共施設などから発生する剪定枝を原料としており、横浜市グリーン事業協同組合による「緑のリサイクル事業」から生まれたもの。この事業では、市内で回収された剪定枝・刈草・幹材を原料に堆肥やチップを製造・販売することで、横浜市のゴミの低減や緑化推進に貢献しています。

横浜市南区にある清水ケ丘公園を管理する横浜緑地株式会社では、SDGsの取り組みの一つとして、はまっ子ユーキを花壇作りに活用しています。SDGsとは、持続可能でよりよい世界を目指すために、国連加盟国が貧困、環境問題、経済成長やジェンダーなどの課題に対して掲げた、2030年までに世界共通で達成すべき17の目標のこと。環境負荷低減への取り組みで生まれた製品を調べて選択することは、SDGsを意識して消費者ができる身近な行動の一つです。こうしてガーデニングや暮らしの中でできることを少しずつ実践して、地球環境の保全につなげたいですね。
苗木のレイアウトを決める


主役となるカシワバアジサイは、今回植裁を行うコーナーの中心後方に設置。常緑で立性のローズマリーは背景として最後部に、低木で這うように広がるコニファー‘ゴールデンモップ’は手前に、暑さが苦手なクリスマスローズは日差しを避けるためにカシワバアジサイの足元に置くなど、植物の性質を考慮してレイアウトします。
カラフルな一年草をプラスし庭を鮮やかに

彩りをプラスするために、一年草も取り入れます。明るく元気なはまだんをイメージして、夏は赤・ピンク・オレンジ・黄・白と色とりどりのジニアをセレクト。冬から春はパンジー&ビオラなど、季節ごとに植え替えます。地植えだけでなく鉢植えも配置することで高低差をつけ、庭に立体感を出します。

今回植木鉢に使用するのは、リサイクルペットボトルと天然素材から作られた不織布製の「ルーツポーチ」。通気性と排水性に優れ、健康な根が育ちやすく、高温になる夏の時期も鉢が熱くなりにくいという特徴があります。植物に優しく環境にも配慮された植木鉢で、カジュアルでおしゃれな見た目も、はまだんのお気に入りポイントです。

ルーツポーチに培養土を入れ、苗を植え付けます。今回岸さんと佐久間さんから教えていただいた、ジニアの苗を鉢に植え付ける際のポイントは2つ。1つ目は、花の正面を見極めること。花苗を360°回してみると、花がこちらを向いている! と思うポイントがあります。そこが花の正面であり、その面が前を向くように配置すると見栄えがよくなります。
2つ目のポイントは、苗を斜めに傾けて植えること。真上を見上げるようにまっすぐ植えるのではなく、やや外側に傾けて植えることで、全体的に丸いフォルムになり可愛らしく仕上がります。

実際にはまだんも苗を確認してみると、「あ! 花と目が合った!」と、花の正面がどこか分かるようになりました。正面を見極めることで花の顔が見えやすくなり、より魅力的な仕上がりになるのは、鉢植えだけでなく、フラワーアレンジメントやブーケ作りでも大事なポイントと言えますね。
必見! プロ直伝の苗木の植え付け手順

では、本題の苗木の植え付けに移ります。今回はブルーベリーの苗木を使って植え付けの方法をレクチャーしていただきました。

まず植えるための穴を掘りますが、掘り上げた土はまた戻すので、植え穴の周辺に積んでおきます。園芸初心者のはまだんは、「根鉢の体積を考えると、ある程度土は余りそうだけど…?」と、疑問に思いました。やんちゃ坊主のようなりゅりゅは、掘り上げた土を勢いにのってポーンと遠くに投げてしまいそうなところですが(笑)、それは待った! この土を残しておく重要性はこの後分かりますよ!
そして、ジニアを鉢に植え付けた時と同様に苗木の正面を確認して穴の中に置き、深植えにならないよう高さを確認してみて、必要であれば土を戻して調整します。

最後に、周辺に積んでおいた土を植え穴へ戻しながら苗木の周囲にドーナツ状の土手を作ります。この「土手」を作る理由は何なのでしょうか? それは、植え付けた苗木にしっかり水を行き渡らせるため。「周りの土を地表より高く盛っておくことで、水が周囲にこぼれにくく苗に水がいきやすくなるんです。この土手のことを業界では“水鉢(みずばち)”と言うんですよ」と佐久間さん。なるほど、さすがはプロの技。ガーデニングを始めたばかりではなかなか知ることができないテクニックです。

その他の苗木や、地植え用のジニアとバーベナの花苗も手分けして植え付けます。おしゃべり好きなはまだんは、ふざけ合いながら楽しそうに庭作業を進めていきます。家族や仲間と一緒にガーデニングを楽しむ方も多いかと思いますが、植物を通して人とコミュニケーションを深められることもガーデニングの良さと言えますね。みんなで協力して作業することで、はまだんのチームワークもさらに高まったことでしょう。
水やりでフィニッシュ

植え付けたばかりの苗木への水やり方法も見てみましょう。先ほどのブルーベリーの苗木に水をやってみると、土手の内側の苗木周りに大きな水たまりができます。そしてある程度水が溜まったら幹を優しく揺すって隙間の空気を抜き、根鉢に水がしっかり行き渡るようにします(スコップや棒でつつくこともあります)。水が引いてきたら土手にしていた土を中心へ被せて整地し、終了です。
「ここまでレクチャーした植え付け・水やりの方法は“水極め(みずぎめ)”と言うんですよ」と佐久間さん。またいただきました、業界用語!

今回は、造園のプロに教えていただきながら苗木の植え付けや水やりについて学びました。苗木が根付いて健康に育つための基礎として、ぜひプロが行うテクニックを庭木や果樹を植え付ける際の参考にしてみてくださいね。
庭づくりの様子はYOKOHAMA男子公式YouTubeチャンネル「はまだんTV」にて公開しています。こちらもチェックしてみてくださいね。
動画のご視聴はこちらから
https://youtu.be/XyLR16FmXrw
YOKOHAMA男子プロフィール
2017年11月、「音楽の力で横浜そして神奈川を元気にしよう!」というコンセプトのもと結成。 神奈川県内のお祭りやイベントに積極的に参加、さらには横浜市内での路上ライブにも力をいれて活動しているほか、「神奈川県犯罪防止応援アイドル」として神奈川県警の詐欺防止運動にも取り組んでいる。今後は地域の食や文化そしてSDGsなど、アイドルの枠組みにとらわれずに視野を広げて、よりよい社会作りに貢献できるグループを目指す。
Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCbF2EyAywVpiReWvTqQgFlA
Instagram: https://www.instagram.com/hamadan065/
Twitter: https://twitter.com/hamadan_11
Official Site: http://hamadan.yokohama/
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