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【バラの手入れ】開花時の景色を作る「バラのワイヤー誘引」

【バラの手入れ】開花時の景色を作る「バラのワイヤー誘引」

バラを育てる人にとって、一年で一番喜びの多い季節はもうすぐですね。皆さんは、剪定・誘引作業はお済みですか? 神奈川県の自宅の庭で、多数のバラを無農薬〜低農薬栽培で育てている元木はるみさんが、ワイヤーを上手に使って新芽や枝に負担をかけずに、スマートに誘引するテクニックをご紹介します。ぜひお試しを!

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新芽や枝にダメージを与えない誘引テクニック

バラの春の芽吹きが楽しみな季節になりました。もう冬のバラのお手入れはお済みでしょうか?

特に誘引は、枝が硬くなると麻紐などで引っ張ったり、結んだりしづらくなります。無理をすると枝が折れたり、新芽が取れてしまうこともよくあります。

もし、これから誘引をし直したり、新たに行う場合は、あまり強く曲げたりしないように注意しましょう。

そして、ワイヤーの力を借りて、結ばずに枝に絡めるなどの方法を取ってみてはいかがでしょうか? 私が試みている誘引テクニックをご紹介します。

バラの誘引にワイヤーを使う4つのメリット

ワイヤー
愛用のワイヤー。

大創産業の皮膜処理されたサビにくいスチール製。最適な太さは1.6mm。ホームセンターや通販で入手可能。

ワイヤー誘引のメリット①

ワイヤー誘引

ワイヤーを枝に絡めながら、好みの角度に優しく導くことができるので、紐で1カ所を縛りつけるよりも、枝に負担がかかりません。

我が家の場合は背景が白いので、このワイヤーは馴染んで目立ちません。

ワイヤー誘引のメリット②

ワイヤー誘引

フェンスの隙間が狭い場合でも誘引がしやすいのもメリット。

ワイヤー誘引のメリット③

ワイヤー誘引

オベリスクなど、支柱の本数が限られていると、枝の収まる場所が見つからず、誘引に迷うこともおきます。せっかく伸びた枝を、とめつける場所が見つからないからと切り落とすのももったいないですよね。そこで、ご紹介のようにワイヤーを使用すれば、綺麗に誘引が仕上がります。

バラのワイヤー誘引
中央の短い枝を空中で支えることができます。

枝が短くて固定したい支柱に届かない場合でも、足りない部分をワイヤーで補うことができます。

この場合、ワイヤーをバラの枝に結びつけるのではなく、クルクルと枝に絡めて、その先端をポールに固定するだけです。新芽を落とさないように注意して行いましょう。

ワイヤー誘引のメリット④

バラのワイヤー誘引

フェンスやパーゴラなど、たとえ枝を誘引できる場所がなくても、長いワイヤーを張って、枝先をクルクルと固定すれば、バラが広がる風景を作ることができます。

バラのワイヤー誘引

大きく伸長するバラは、フェンスやパーゴラなど、枝を絡ませる場所がないと、枝が暴れて見苦しい場合があります。また、枝先を固定せず、そのまま空間に放置していると、風に吹かれて暴れ、棘で怪我をする危険もあります。もし、枝を絡ませる場所がない空間でも、ワイヤーで枝先を固定して、近くにある構造物や樹木を利用して誘引すれば、春にバラが一面に広がる風景を作ることができます。

写真は、庭で、枝1本1本にワイヤーを巻いて、そばにある木や低いフェンスに誘引・固定した例です。

満開時はワイヤーが隠れて花のスクリーンに

バラのワイヤー誘引

今は枝ばかりが目立つ時期ですが、新芽が展開してくるとワイヤーの位置も分からないほどになり、やがて花が咲き、バラの美しいスクリーンとなります。

上写真では、高い木の上から枝垂れるように枝を誘引した‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’(R)が降るように咲き、下部の低いフェンスに誘引したバラ‘ボルティモア・ベル’(R)と見頃に共演しました。

今年の5月も、誘引したバラたちが、こちらの思惑通りの風景を見せてくれるか、ドキドキ、ワクワクしながら楽しみな毎日です。

ぜひ、皆さまもワイヤー誘引をお試しください。

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