バラを育ててみたいけど、何からはじめていいかわからない初心者さんへ。バラをネット通販で取り寄せてから、初めての花が咲き終わりました。これからやってくる夏に向けて、何をすればいいのか?5つのプロセスでていねいに解説します。
「バラって本当にきれいで憧れの花。わたしも育ててみたいけれど、わからないことだらけで尻込みしちゃう」。そんな人たちに声を大にして伝えたい「人生は一度きり!バラを育ててみようよ」。今、自宅の庭で何種類もバラを育てているベテランマダムだって、最初は1株のバラからスタートしています。そうしてバラに魅了されて、いつしかバラ色の人生を歩んでいるんですよ。さあ、あなたのバラを育てる初めの一歩をお手伝いしましょう。
花殼を摘み終わったバラ

購入時、たくさんあったつぼみはほとんどが開き、華やかな姿を見せてくれていたバラは、2〜3週間ほどで全部咲き終わりました。花殼を摘んだ株をよく見ると、開かずに枯れたつぼみや黄色くなった葉、花殻を切ったところから新芽が吹いていたりもします。枯れたつぼみや黄色くなった葉があるということは、一時的に水切れが起きたことが考えらえます。購入した時の鉢のままではこれから先の生育がスムーズにいかない可能性があるので、鉢を二回りほど大きいサイズに替えましょう。
新しい鉢を用意する

鉢底に、排水を促し通気性を維持する鉢底石を敷き詰めます。鉢底石は、次回植え替えをするときに用土から取り出しやすくするため、このときにネットに入れておくと便利です。用土は、バラ専用の用土のほか、手持ちの用土に馬ふんや牛ふん堆肥、もみ殻燻炭などの土壌改良剤を混ぜると、バラの根の生育を助けてくれます。
用土をたっぷり入れる

鉢底石の上に5〜10㎝ほど用土を入れ、バラの根が鉢におさまる程度まで土を入れたら、根の生育促進に役立つ有機肥料や油粕など固形の肥料をパラパラと入れます。
鉢からバラの苗を抜く

新しい鉢の準備ができたら、元の鉢から苗を抜き出しましょう。株の根元をしっかり手で持ち、鉢の周囲をトントンと叩きながら引き抜きます。この時、軽い力で引き抜ければ根鉢は詰まっていません。強い力が必要で、なかなか引き抜けない場合は根鉢が回っている(根がたくさん伸びて鉢底を圧迫している)ことがわかります。取り出した根鉢をよく見ると、左の‘紫玉’は白い根が伸び始めていました。右の‘コーネリア’は、下方半分に水が浸透していないのがわかりました。植え替えをせずに、このまま育てていたら株の成長が順調にいかなかったと想像できます。
植え込みます

準備していた新しい鉢へ、引き抜いた根鉢を崩さずに乗せます。そして、隙間に用土をどんどん入れていきます。時々指で土を押し付けたり、鉢の外側をトントン叩いたりして根鉢と土の間に隙間がないように気をつけましょう。土が全体に入ったら、手で表面を平らにならして植え込み完了です。
水やりとお礼肥

鉢底から水がしみ出るくらいたっぷり水をやったら、鉢の縁に3〜4カ所肥料を置きます。購入したばかりの若い株や四季咲き性のバラの一番花(春に咲く最初の花)が終わった時に施す肥料のことを「お礼肥(おれいごえ)」と呼びます。こうすることで、四季咲き性や返り咲き性のあるバラは、二番花(春の次に咲く花)を咲かせるエネルギーになります。
植え替え後の様子

4月に購入した2株のバラは、5月中旬に花を咲かせました。花後、6月上旬に植え替えをしてお礼肥を施したことで、新しい芽が伸び始め葉も生き生きとしています。当分、次の花は咲きませんが、秋まで毎日の水やりは朝晩2回。夏の暑さによるダメージを軽減させるために、時々打ち水をして鉢の周りの温度を下げるのも、夏を乗り切るための手入れのひとつです。
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Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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