【庭のDIY】初心者でも挑戦しやすい「ステップストーン」の種類や選び方

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ステップストーンとは、庭に置く表面が平らな石材の「踏み石」のこと。駐車スペースや庭の通路などに使われます。ステップストーンは種類がさまざまあり、置く場所や目的に合わせて選ぶと失敗がありません。この記事では、DIY初心者の方でも挑戦しやすいステップストーンのメリットや石の種類、選び方などをご紹介します。
目次
ステップストーンを敷くメリット

ステップストーンを敷く主なメリットは、3つ。1つ目は、「雑草対策」になること。石を敷いている部分は草取りの必要がないため、手間が少なくなります。
2つ目は、「ぬかるみ対策」になること。土がむき出しの場所では、雨の日にぬかるんで滑りやすくなる恐れがあります。しかし、ステップストーンを敷けば、水が溜まりにくく、水たまりを避けて歩きやすくなり、靴も汚れにくくなります。
3つ目は、地面がフラットになるので、自動車や自転車、三輪車など車輪がついたものが出し入れしやすくなります。また、ステップストーンを置くことで、庭の印象が変わり、おしゃれな雰囲気にすることができます。
ステップストーンの種類と特徴

ここでは、ステップストーンの種類やそれぞれの特徴についてご紹介します。
天然石

天然石のステップストーンは、耐久性や耐火性に優れています。質感がよく、見た目も高級感があり、本格的な庭づくりに向きます。きれいに仕上げるには専門的な知識が必要なため、DIYの中級者以上の方におすすめです。
石の模様や色合いが一つひとつ違い、自然の風合いを楽しむことができます。また、乾いているときと雨などで濡れたときには色や質感が変わり、印象の違いが楽しめます。さまざまな形のものがあり、四角くカットされたものや、割り出して不規則な形をしたものなどがあります。
素焼き

素焼きのステップストーンには、テラコッタ製やコンクリート製などがあります。リーズナブルで入手しやすいのが特徴で、初心者の方にも扱いやすい素材です。
形が統一されているため敷きやすいのも魅力ですが、自然な雰囲気を出すためにあえて不揃いな形に成形されているものもあります。風化しやすい特性がありますが、時間の経過とともに味わい深くなります。レンガをステップストーンとして使う場合は、敷き用のレンガを選びましょう。
磁器タイル

磁器タイルは表面が滑らかな質感で、多くの場合、光沢がある素材です。種類や色がバリエーション豊富なので、個性的な庭やスタイリッシュな庭づくりに役立ちます。耐久性が高く、水で洗浄する際に汚れが落ちやすいところも長所です。
濡れると滑りやすくなるため、人や車が通るところは表面に滑り止め加工がされたものや、ざらざらとした質感になっているものを選ぶとよいでしょう。素焼きより高価ですが、色の豊富さや耐久性では磁器のほうが優れています。
コンクリート平板

コンクリートの平板をステップストーンとして活用することもできます。無機質でシンプルな印象のため、モダンな雰囲気の庭にピッタリです。
厚みは3~8cm、厚みがあるほど耐久性は高くなりますが、その分重みが増します。ほかの素材に比べてリーズナブルで形も均一なので、DIY初心者の方にも扱いやすいのが特徴です。庭用に水はけをよくしたタイプのコンクリート平板も販売されています。
置く場所に合わせたステップストーンの選び方

ステップストーンは置き場所によって適した形があるのをご存じでしょうか。ここでは、場所ごとに選びたいステップストーンについてご紹介します。
角型

長方形や正方形などの角形は、均一に並べて置くだけで見栄えがよくなるため、簡単に扱うことができます。整然とした印象やシンプルに仕上げたいときに最適の形状です。
スタンダードな形なので、カラーバリエーションが多いのも魅力です。庭のテーマカラーや家の外壁の色に調和する色を選べます。明るい色調は植物とも相性がよく、暗めの色は引き締まった印象になります。
パズルストーン

さまざまな形の石が組み合わされ、四角に整えられているパズルストーンは、並べるだけで目地が揃えやすいので、レイアウトに頭を悩ませる必要がありません。配置しやすいので、DIY初心者の方にも扱いやすく、小道をつくりたい場合にもおすすめです。
天然石を使用しているものは、晴れた日と雨で濡れた日では違った表情を見せてくれます。
ピンコロ

ピンコロとは、立方体に切った天然石を指します。一般的なサイズは9cm角です。
並べるときには1色だけにせず、違った色を混ぜるとおしゃれな雰囲気になります。平板タイプと組み合わせて模様を作るのも一案です。直線状に並べるだけでなく、カーブや扇形に並べることもできます。
花壇の縁取り、テラスや小道の舗装などに使えます。
ステップストーン

飛び石を作るときに便利なのが、ステップストーン専用の資材です。
デザイン性が高いものが多く、例えば、ビスケットやトランプ、動物、クローバー、木の葉などを模した可愛らしい形のステップストーンもあり、庭のワンポイントにもなります。丸形や角形などのシンプルな形状なら、和風・洋風どちらの庭にも馴染みます。
目的に合わせたステップストーンの選び方

ステップストーンを広い面積で敷きたい場合は、一つが大きいサイズを選ぶと作業が早く終わります。しかし素材によっては重くなるため、作業する人数なども考慮して選ぶのも忘れずに。また、テーブルとイスを設置したい場所があれば、ステップストーンを敷き詰めておくと使い勝手がよくなります。
反対に、狭い場所には砂利を使うのが便利です。雑草対策をしたい場合は、まず雑草を抜いてから防草シートを敷き、その上に砂利を乗せると雑草が生えにくくなります。歩くと音がする砂利を通路に使うことで、防犯効果もあります。砂利とステップストーンや芝生などを組み合わせれば、個性的なデザインになります。
小道を作る場合は、敷きレンガを使うのも便利です。一つひとつが軽く、運びやすいというメリットもあります。
庭の雰囲気に合わせたステップストーンの選び方

ここからは和風の庭と洋風の庭、それぞれに似合うステップストーンを選ぶコツについてご紹介します。
和風の庭

和風の庭では、御影石でできたステップストーンがよく選ばれています。人の手で切断された「ノミキリ石」は、表面にデコボコが残り、味や温かみがある雰囲気が魅力です。ですが、DIY初心者には少し扱いが難しく、価格も高価です。機械加工の石材は端が直線に整っているので、並べる際に揃えやすく、DIY初心者にも挑戦しやすい形です。
表面加工にも種類があり、石の表面にジェットバーナーを当てて処理された「ジェットバーナー加工」のものは、表面がざらざらとしています。「小叩き仕上げ」は、石の表面をたたいてデコボコに加工されたもの。これらの加工により表面がざらざらしていることで、水に濡れていても滑りにくく、水はけがよいというメリットがあります。
洋風の庭

洋風の庭には乱形石や磁器質タイルが似合います。
乱形石で明るめの色は、洋風の庭にぴったりで、暗めの色合いは和風の庭にも使えます。
磁器質タイルは種類が豊富で、選び方によって、スタイリッシュな印象や華やかな雰囲気を演出できます。タイルにも床用と外壁用があるため、購入の際は注意が必要です。
ステップストーンにデコボコのジョイントパーツがついた「ジョイントタイル」は、ハサミやカッターでカットして、手軽にサイズ調整が可能です。
ステップストーンの選び方次第でおしゃれな庭を演出!

ステップストーンを敷くことで、雑草対策をしながら庭をよりおしゃれに演出することができます。種類もさまざまなので、つくりたい庭のイメージに合わせて選びましょう。
初心者が挑戦しやすい形のステップストーンもいろいろな種類があるので、ぜひ自身の理想の庭づくりに取り入れてみてはいかがでしょうか。
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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