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晩秋から初冬はバラの鉢替えシーズン!専門家が解説する5つの手順

晩秋から初冬はバラの鉢替えシーズン!専門家が解説する5つの手順

晩秋から初冬は、鉢でバラを育てている人にとっては大切な作業「鉢替え」のシーズンです。鉢植えのバラを持っている人は、11月から年内完了を目標に、スケジュールを立てて順次作業を進めましょう。また、今年の春からバラを育て始めた初心者には、初めての鉢替え作業になります。鉢替えのポイントを、バラの専門家、河合伸志さんに教えていただきます。

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バラの鉢替えとは

鉢植えのバラは、そのままの用土で何年も栽培し続けると、さまざまな要因で成育が悪くなります。特に化成肥料を多用している場合などは、有機肥料単独の場合と比べて用土の劣化が早く、バラが順調に生育しなくなります。この成育不良を解消するために、根鉢を崩して新しい用土で植え付ける作業を「鉢替え」といいます。

鉢替えの間隔は8号鉢以上の大鉢では2~3年に1回でも構いませんすが、それ以下の鉢の場合は可能な限り1年に1回行います。鉢替えの際には根が切断されますが、春の成育開始時期までに十分に根が再生するためにも、作業時期は年内が理想的です(関東以西の平地の場合)。

鉢替えは雑草と縁を切るチャンス!

植え付け後1年間を経過したバラの鉢植えの表土を見ると、雑草が生えていることもあります。カタバミやカラスノエンドウ、セイタカアワダチソウなどの雑草は鉢植えのままでは抜き取りにくく、また表土には雑草の種子も落ちていることがあります。鉢替えの際に丁寧に表土を崩すことで、これらを除去することが可能です。

植え替えに用意するものは7つ

鉢替えをする苗(品種:北斗)と用土、元肥、鉢底石、バケツ、熊手、土入れ、鋏を用意したら、植え替えスタート!

1 咲いている花や新芽がある場合は切り取る

鉢替えを行うと、必ず根が切断され一時的に植物の吸水能力が低下します。そのため水を多く必要とする新芽や花などが株に残っていると、脱水症状を起こす危険性があります。これらの部分はあらかじめ切り落としておくと、安全に作業を行えます。枝に残っている堅く成熟した葉は脱水症状を起こす可能性が低く、むしろ根の再生を助けるので、今回のような部分的に根鉢を崩す鉢替えの場合は、そのまま作業を行うことが多いです(根鉢をすべて崩すなど根を大きく切断する場合は、成熟した葉も落としたほうが安全です)。

2 固まった根をほぐす

鉢から抜いた根鉢は、鉢底まで根がしっかり回っています。固まった根をほぐし、同じ鉢に再び植え込むために、古い土を落として新しい用土が入るスペースを確保します。

まずは熊手などで表層をよく崩して、カタバミなどの抜きにくい雑草や雑草の種子などを用土ごと取り除きます。次に株をぐるぐる回しながら、サイドや底の根の塊を崩すようにかきとっていきます。この時、根が切れますが、構わずに進めましょう。写真右くらいの状態まで根が崩れたら終了です。鉢替え前の根鉢の3~5割程度崩しても問題はありません。

3 新しい用土の準備

バラ専用用土に元肥を混ぜて植え込み用土を準備します。今回は、天然素材をブレンドし、有効菌も豊富な培養土『バイオゴールドの土』に、天然有機肥料の『クラシック元肥』をブレンドしました(両資材ともに販売元:タクト)。

4 鉢底石を敷いてから用土を入れる

元々植えていた鉢に再び植えるので、バラの株を取り出したら一度鉢を水洗いします。見た目もきれいになり、雑草の種子なども洗い流されます。

排水性を高めるために底が見えなくなる程度、鉢底石(軽石やパーライト、大粒の硬質赤玉土など)を入れ、先に準備した用土を根鉢の大きさに合わせて入れます。

枝の広がりのバランスがよいように鉢の中央に苗をすえたら、株を押さえながら周囲に用土を入れていきます。ある程度土が入ったら、根と根の間に土が入るように、割り箸や棒などで軽く用土をつつきます。同じ鉢に植え込む場合は、根の間に土が入りにくいので、しっかりと行います。ウォーター・スペース(灌水の際に水が溜められる)を残すため、鉢の縁から3〜5cmほど下まで土を入れたら完了です。

5 水をたっぷりやって完了!

活力剤を入れた水をたっぷり与えます(鉢底から水が流れ出るまで)。鉢替えなどで根を傷めた場合、活力剤『バイオゴールドバイタル』(販売元:タクト)などを薄めて与えると、その後の回復がスムーズに進みます。

株の状況にもよりますが、一連の写真の作業は約10分程度で終わります。ぜひ、鉢替えの時期を逃さずに、バラを健やかに育てましょう。

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