秋はガーデナーにとって最も気の抜けないシーズンです。ワスレナグサやオルレアなど秋まき一年草の種まきや、チューリップなど春咲き球根の植え付け、バラや大型宿根草の注文など、やるべきことが満載。庭のレイアウト変更ができるのもこの時期です。季節は冬へと確実に進んでいますから、タイミングを逃さず粛々と着手しましょう。
目次
① チューリップなど秋植え球根の植栽&ダリアに施肥
チューリップやムスカリ、クロッカス、スイセンなど、来春のガーデンを彩る球根花は今が植えどきです。球根は形が整っていて、大きくて重たいものを選びましょう。比べてみると、中にはスカスカしたものもあります。花の良し悪しは球根にかかっています。
原種チューリップや原種スイセンなど、「原種」と呼ばれるものは植えっぱなしで何年も繰り返し咲いてくれるので、同じように何年も咲く宿根草やグラウンドカバープランツと植えるとよいでしょう。園芸品種のチューリップなどは花が終わったら抜き取る必要があるので、ワンシーズン限りの一年草と一緒に植えると後が楽です。球根は温度が高いと土の中で腐ることがあるので、十分涼しくなってから植えるようにしましょう。植栽時期は、イチョウの黄葉を目安にするといいですよ。今年咲いてくれたダリアにはお礼の施肥をしましょう。
小球根のかわいい植栽アイデア
芝生に一部、四角くシャベルなどで切り込みを入れて剥がします。剥き出しになった土の部分を耕して元肥を施し、球根をハート形に植栽します。クロッカスやムスカリなど小さめの球根が向いています。剥がした芝生を戻し、キュッと手で押さえます。来年の春をお楽しみに!
② 大型宿根草の苗の入手
ジギタリスやクレマチス、デルフィニウムなど存在感のある大型の宿根草は秋に入手して植栽し、本格的な冬に入る前にある程度根を張らせておくと安心です。来春にも苗は出回りますが、春に植栽するより大きく育ちます。
③ 耐寒性の低い植物の移動
ベゴニアや観葉植物など耐寒性の低い植物は室内に取り入れましょう。15℃を下回ると葉色が悪くなったり、株が傷んでしまう恐れがあります。
④ ポインセチアの遮光
昨年のクリスマスにポインセチアを買った人は、今年もきれいに発色させるために遮光を始めましょう。日中は陽に当てて、午後4時には新聞紙などで覆いをして暗い場所へ移します。
⑤ バラ選びを急いで!
バラは10月下旬には出荷が始まり、秋は春より多くの品種が市場に出回ります。年々、人気品種は入手が難しくなっており、完売してしまうのも早いので、気になるものは早めにネット通販などでチェックを。
⑥ クリスマスローズの植え付け
クリスマスローズの植え付け、植え替えができる時期です。クリスマスローズは根が弱いので、根鉢を崩さないようにしましょう。
⑦ 種まきあれこれ
一年草/ワスレナグサ、アグロステンマ、オルレア、リムナンテス、ロベリア、レースフラワーなど、耐寒性のある一年草、二年草の種の播きどきです。
野菜/リーフレタス、ナノハナ、パセリ、ラディッシュなどの種が播きどきです。間引きながら収穫しましょう。
ハーブ/ローズマリーの種まきシーズンです。発芽までに3〜4週間かかるので、気長に待ちましょう。
⑧ リーフでクラフト
庭の葉っぱや種、花がらの中には、装飾的な姿のものがたくさんあります。捨てずに採取して金色のスプレーで塗装すると、クリスマスのオーナメントに役立ちます。スプレーする時はダンボール箱の中に入れると周囲を汚しません。
⑨ 来年の庭構想&庭のレイアウト変更
来年の庭の構想を考えてみましょう。庭のレイアウトを変更するならこのシーズンがチャンスです。宿根草や常緑樹は10月中に、落葉樹は11〜12月に移植ができます。
⑩ お肌の手入れ
ガーデニングの後には自分のお肌も丁寧に手入れをしましょう。庭仕事をする人は、常日頃紫外線にさらされ、お肌はハードモードです。秋は特に夏に浴びた紫外線の影響が出始めたり、乾燥が気になる季節。スキンケアも秋冬用にチェンジし、気になる肌トラブルを回避しましょう。
秋は、ガーデナーにとって、とても忙しい季節。美しい庭をつくる人が、ご自身のお肌を犠牲にしてはいけません。植物も自分もしっかりケアして、引き続きガーデニングを楽しみましょう!
Credit
写真&文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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