我が家にイギリス生まれのプランター『ベジトラグ』が来て、丸2年が経過しました。今回は、ベジトラグの掃除や塗装など、長く楽しむために大切なメンテナンスの方法をご紹介します。本格的なガーデニングシーズンの前に、お持ちのベジトラグを点検してみましょう!
目次
地面がなくても家庭菜園・ガーデニングが楽しめるベジトラグ
ベジトラグは、イギリス生まれの菜園プランター。本格的な家庭菜園が楽しめる仕掛けがたくさん詰まった木製の箱です。
見た目もナチュラルでおしゃれ! 今注目のガーデンアイテムです。
ベジトラグの優れている点は、見た目だけではありません。ベジトラグの特徴は、高さ! 80cmほどあり、立ったままの姿勢で作業できるのも嬉しい点。ガーデニングや家庭菜園の作業は、長時間しゃがんでやることが多く、腰や膝を痛めることもありますが、これなら水やりも楽ちんです。
植物の栽培環境という点で見ても、高さは、じつはとても大事なポイント! 一般的なプランター栽培では鉢底が地面に接しますが、ベジトラグは高さがある分、排水性も風通しもよく栽培できるメリットがあります。私の住んでいる埼玉県熊谷市は、日本一暑い街なので、どうしても高温多湿に弱いハーブは、過酷な夏の環境に耐えられず、地植えだと、蒸れて枯れてしまうことも多々…。その点、ベジトラグは、風通しよく育てられるので、とてもよく育ってくれています。
ベジトラグの定期点検&メンテナンス
そんなベジトラグが我が家に来て、丸2年が経過しました。今回は、ベジトラグのメンテナンスの様子をお伝えします。定期的に点検をして、メンテナンスをすれば長く使えます。ベジトラグユーザーになったら、植え替えなどのタイミングでチェックしてみましょう。
不織布(ライナー)の内側を掃除しよう
まずは、ベジトラグのお掃除から。表面についた汚れやほこりを取っていきます。
ベジトラグは不織布でできた大きな袋に土を入れ、直接土が木に触れないようになっています。天然木は、土や葉が常時触れることによって腐食が進み、最終的には朽ちてしまう原因にも。ベジトラグの場合、土は直接触れていませんが、落ちた葉が本体の角に溜まっているかもしれません。
不織布をめくって、隅々をチェックしてみてください。この際、虫が隠れていたりもしますので、棲み処になっていないかも確認しましょう。
ねじ・ボルトの締め直しをしよう
ベジトラグ(Sサイズ)の場合、土が130リットル入り、簡単に動かせる重さではありません。そこに水が含まれたら、相当な重さが足にかかっています。半年~1年に1度は、ねじ・ボルトのゆるみがないか、チェックしましょう。
ベジトラグは組み立て商品でもあります。ご自身で作った時のことを思い出しながら、ねじやボルトの締め直しをしてみてくださいね。
塗料の塗り直し
我が家のベジトラグは、日当たりがよい東側に設置してあります。そして、雨ざらしになりますので、2年経って、紫外線・雨に当たっている影響か、塗装の変色と劣化が気になってきました。そこで、ペンキの塗りなおしをしてみました。
今回使った塗料は、水性ペンキ「キシラデコール エクステリア」(カラーはピニー)。ホームセンターで手に入りやすい商品です。
塗料を塗る際、色に目が行き、見た目重視になりがちですが、一番の目的は木材の保護です。木は手入れをきちんとしないと、朽ちて短命になってしまいます。それをカバーするための塗装です。さらに、防腐・防かび・防虫効果のある塗料を使えば、ベジトラグの長持ちにも繋がりますよ。
また、水性を選んだ理由は、ベジトラグのナチュラルさを損ないたくなかったので、色も、ペンキを塗った! という仕上がりにならないから。なるべく主張がなさそうなカラーをチョイスしました。
床にペンキが落ちて困る場合などは、しっかり周りを養生をしてから行いましょう。
こちらが塗装中の写真です。上が塗装した部分、下がまだの部分です。右側の脚は塗ったばかりの様子。これが乾くと塗装済みの本体上部のように濃い色に落ち着きました。最初は、裏側など目立たないところに試し塗りして、色の乗り具合を確かめましょう。もし塗料をはじいてしまう場合は、元の塗料を紙やすりなどで落としてから塗装します。
↑こちらが塗装前の様子。
↑こちらが塗装後の様子。
あまり塗った! と分かるようにはしたくなかったものの、塗った感がなさすぎて、ビフォーアフターの変化が分かりにくいくらいでした…(笑)。一度塗りしかしていないので、二度塗りをすれば、もう少し色が乗ると思います。
ベジトラグSサイズで使ったペンキの量は約200ml。作業時間は30分もかからず完了しました。使用した塗料の場合、一度塗ると3年は防腐効果が持つようですが、様子を見ながら、次の塗り直しを行いたいと思います!
春の菜園シーズンの前に、メンテナンスしてみましょう
いかがでしょうか? 気温も上がってきて、いよいよ春がやってきますね。
メンテナンスは後回しになりがちですが、安全に長く使うためにも、定期的なチェックが大事ですね。一緒にガーデニングライフを楽しみましょう!
※注意事項:ペンキの使用・塗装方法は、購入された各塗料の説明書に沿って、自己責任で行ってください。
Credit
写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)
花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/
新着記事
-
ガーデン
都立公園を新たな花の魅力で彩る「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」1年の取り組み
新しい発想を生かした花壇デザインを競うコンテスト「東京パークガーデンアワード」。第2回のコンテストは、都立神代植物公園(調布市深大寺)が舞台となり、2023年12月からコンテストガーデンが一般公開され、日…
-
園芸用品
【冬のうちに庭の悩みを一挙解決】生育、花つき、実つきを変える土壌資材とは⁈PR
庭づくりで最も多い「花が咲かない」、「実がつかない」といった生育不良。花であふれる景色や収穫を夢見て、時間をかけ、愛情もかけて手入れをしているのに、それが叶わないときは本当にガッカリするもの。でも大…
-
イベント・ニュース
コモレ四谷に麻布台ヒルズ…「大手ディベロッパーの取り組む都市の緑とオープンスペース」など 園芸・ガー…
40年以上の歴史を持つ老舗業界専門雑誌『グリーン情報』最新号から最新トピックスをご紹介! 2024年11月号の特集は、「大手ディベロッパーの取り組む都市の緑とオープンスペース」。ほかにも、新たな時代に向けた“…