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【保存版】「 いつやるか」で結果が変わる! 今すぐ始めたいラクラク雑草対策講座

【保存版】「 いつやるか」で結果が変わる! 今すぐ始めたいラクラク雑草対策講座

庭や菜園はもちろん、駐車場、玄関前など、さまざまな場所に生えてくる雑草。「庭をつくってみたいけれど雑草が心配」「バラのとなりにヤブカラシが生えてきた!」「芝生の庭の雑草対策が大変」など、雑草のお悩みは、ガーデニングの困りごとの最上位に位置するといっても過言ではありません。この記事では、そんな雑草の基礎知識と、雑草対策の方法、そして雑草対策の頼れる味方である除草剤の効果的な使い方について解説します。

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日本は雑草天国!

雑草
Mike Pellinni/Shutterstock.com

ガーデニングのお悩みの上位に必ずランクインしてくるのが、雑草対策。ガーデンだけでなく、玄関前や駐車場など、抜いても刈り取っても、いつの間にかまた生えてくる雑草に悩まされている人も多いことでしょう。ではなぜこんなに雑草に悩まされるのでしょう?

じつは、日本は雑草天国といってよいほど、雑草が多い国なのです。高温多湿で植生が豊かな日本では、さまざまな植物が旺盛に育ち、繁殖のため周囲に種子を飛ばします。特に新築の家では、最初に庭に持ち込まれる土は、山土や野ざらしの土など。もれなく雑草の種子がたっぷり。結果として、あなたの庭や鉢植えから、意図しない雑草という形で顔を出してしまうのです。除草をしても、庭の外からいつでも飛んでくるので、なかなか終わりはありません。この記事では、効果的な雑草対策の方法について解説します。

効率的な雑草対策のために、雑草の発生サイクルを知ろう!

雑草
左上から時計回りに、エノコログサ、ドクダミ、スズメノカタビラ、カタバミ。いずれも身近によく見かける雑草。

雑草退治の基本は、発生初期に対処すること。根や葉を伸ばす前ならば抜きやすいうえに除草剤の効果も高く、種子をつける前に処分すれば、さらなる繁殖も防ぐことができるというわけです。

ですから、まずは雑草の発生サイクルを知ることが大事。雑草と呼ばれる植物は大きく分けて2種類あり、一つは、毎年種子から発芽し、一年のうちに枯れる一年生雑草。もう一つは、地上部は枯れても株が生き残り、毎年芽を出す多年生雑草です。そのどちらも、発芽シーズンは春か秋のどちらかがほとんど。つまり、雑草退治は、それらが成長を開始する春と秋に行うのが効果的なのです。

基本の雑草対策

雑草退治は主に、手で抜く草取りと、薬剤を使って処理する除草があります。

草取り

草取り
Rob Bayer/Shutterstock.com

雑草対策の基本ともいえる、雑草を手で抜く草取り。特別な道具もいらず、気づいた時にすぐできるので、小さなスペースで草取りが苦にならない人でしたら、これでも十分対応できます。草取りは達成感があって好き、なんてつわものガーデナーさんもしばしば。草取りのポイントは、発生初期のうちに対処すること。雑草の花は目立たないものが多く、気づきにくいですが、花が咲いた後では種子を落として翌年の発生につながります。また、ドクダミやスギナなど地下茎が張るタイプは、引き抜くのが難しいもの。地下茎が残ってしまうと、翌年も発生してしまいます。現実的には、なかなか草取りだけで雑草を根絶することは難しいようです。

除草剤

除草剤
Mabeline72/Shutterstock.com

手早く確実に雑草退治をしたいなら、除草剤が強い味方になってくれます。「除草剤を使った場所では二度と植物を育てられないのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、除草剤の効き目は長くても半年ほど。植栽前に計画的に取り入れることで、雑草対策をぐっとラクにしてくれます。

ちなみに、塩をまくと除草剤の代わりになるという風説もありますが、これはNG。確かに雑草は枯れますが、塩は分解されることなく地中にとどまるため、土をすべて入れ替えない限り植物が育たなくなります。また周囲に流失して隣家の庭を枯らしてしまったり、コンクリートの腐食の原因にもなります。

防草シート

防草シート
Photographee.eu/Shutterstock.com

雑草の予防のために役立つのが防草シート。庭の小道や植栽をしない部分は、はじめに防草シートを敷いておくと、雑草対策の手間をぐっと減らすことができます。防草シートを敷く前に除草剤を併用し、事前に雑草の種の発芽を抑制しておくとさらに効果的。防草シートの耐用年数は製品により異なり、効果も永続的ではないので、傷んできたら取り替えるようにしましょう。

●防草シートを使った雑草予防法について詳しくは『雑草対策をプロが本気で考えた! 雑草を生えなくして庭づくりをもっと楽しく!』の記事もどうぞ。

よくあるシーンごとに解説!
効果的な除草剤の使い方

除草剤
除草剤をかける前と、かけてからおよそ2週間後の様子。雑草がカリカリに枯れています。

雑草をしっかり枯らしてくれる除草剤ですが、安全かつ効果的に使うには、目的に合わせた種類を選ぶことがポイント。除草剤には根から吸収されるタイプ、葉や茎から吸収されるタイプ、根と茎葉の両方から吸収されるタイプがあります。すでに生えてしまった雑草には、葉や茎から吸収されるタイプの除草剤が効果的。一方、雑草を予防するなら、根から吸収されるタイプがおすすめです。根から吸収されるタイプは、雑草の種子にも効果があります。

また、使いたいシーンによって、除草剤の形状も異なります。ここでは、よくあるシチュエーション別に、おすすめの除草剤タイプを見てみましょう。

家まわりや駐車場など、植物を育てる予定がない場所に

雑草
Julia Nazarova/Shutterstock.com

コンクリートやアスファルトの隙間から顔を出す雑草には、スプレータイプの除草剤が便利。スポット的に無駄なく使用でき、壁のすき間や手の届かない高さの場所に生えた雑草にも、スプレーなら対処可能です。

空き地
yoshi0511/Shutterstock.com

駐車場や空き地といった、ある程度広い範囲の雑草を防除する場合は、粒タイプやシャワータイプの除草剤が便利です。より広いスペースには、希釈してたくさん使える原液タイプの除草剤もよいでしょう。また植栽する予定がない場合であれば、省力化のため、効果が長く続くタイプを選ぶのがよいでしょう。一方、植栽計画がある場合は、持続性のない除草剤を選びましょう。

ガーデンや家庭菜園など植物を育てたい場所に

家庭菜園
Irina Fischer/Shutterstock.com

植物を育てている場合は、除草剤は使えないと思っていませんか? じつは、成分が速やかに分解するタイプで、畑で使える除草剤もあります。これから庭づくりをする場合は、シャワータイプで、成分が速やかに分解する植栽地向けの除草剤を選ぶとよいでしょう。すでに植物を育てていて、その周囲に生えてきてしまった雑草を枯らしたい場合は、狙った植物だけに効く、スプレーやシャワータイプの除草剤が便利。葉・茎から吸収され、根からは吸収されないタイプであれば、散布液が地面に落ちてもすぐに不活性化するので周囲の植物には影響がありません。もっとも、その場合でも除草剤が直接葉や茎にかかると枯れてしまうので、目的の植物以外に散布液がかからないように注意しましょう。

芝生の庭

芝生の庭
SingjaiStocker/Shutterstock.com

雑草と芝の区別がつきにくく、対処しにくい芝生の庭。雑草対策は大きな悩みの種になります。せっかく芝生が茂っているのに、除草剤をまいたら芝生まで枯れてしまうかも、と不安になるかもしれませんが、芝生で使える除草剤というものがあります。芝生の中に生える雑草だけを枯らし、芝生は枯れないように設計されており、均一できれいな芝生の庭の維持管理に役立ちます。芝生で使えない除草剤と間違えないよう、使用の際は必ず種類を確認し、芝生用の除草剤を使うようにしましょう。

除草剤を効果的に使うためのポイントと注意点

除草剤

雑草予防におすすめ散布時期は春と秋

前述の通り、雑草の発生時期は春と秋。除草剤の多くは、雑草が大きくなりすぎると効きにくくなるので、雑草がまだ小さいうちに使用すると効果的です。特に根から吸収されるタイプの除草剤を春と秋に散布すると、成長期前のごく初期段階の雑草を効果的に枯らすことができ、枯れた雑草を片付ける手間もありません。ちなみに、葉や茎から吸収されるタイプの除草剤の場合は、しっかり葉や茎にかからないと効果を発現しないので、ある程度生育した段階で使用するとよいでしょう。

散布前に天気の確認を

除草剤をまいた直後に雨が降ると成分が流れてしまう心配があるので、シャワータイプやスプレータイプなど液タイプの除草剤は、少なくとも丸一日以上、晴天が続きそうな時に散布するのがおすすめ。一方、粒タイプの除草剤は土に留まり、土壌水分を利用して効いてくるので、雨上がりなど十分に水分があるときを狙って使うと効果的です。

たくさんまいても逆効果! 適量を守って使用を

雑草が生えていると、つい集中的に除草剤をまきたくなってしまいますが、これはNG。使用量を増やしたり、規定濃度よりも濃くしたりしても、除草効果がアップすることはなく、それどころか想定外のトラブルが発生してしまう可能性もありますので、必ず用量を守って使用しましょう。シャワータイプや粒タイプは雑草地の全体に均一にまくようにし、スプレータイプなどピンポイントで使用する場合も枯らしたい雑草の葉の表面が濡れれば十分です。

除草剤を使用する際は、安全面への配慮も大切。必ず商品に記載されている用法を確認し、次のような注意事項を守って使用しましょう。

  • 散布時には素肌に薬剤が触れないよう、手袋などを着用する
  • 使用後、少なくとも丸一日以上は子供やペットが立ち入らないよう注意する
  • 自動車、壁、ペット、洗濯物、玩具などにかからないように注意する
  • 水源池、養殖池等に本剤が飛散、流入しないように十分に注意する

また、隣家との境界線に近い場所に使用する際は注意が必要です。境界線を乗り越えて隣家の植物の根が伸びてきている場合もあります。間違って隣家の庭の植物を枯らしてしまった!ということのないよう、十分注意しましょう。

除草剤を効果的に使って、楽しいガーデンライフを送ろう!

ガーデニング
Alexander Raths/Shutterstock.com

雑草といっても、なかには花がきれいなものや、暮らしに活用できるものもあります。雑草は必ず生えてくるものと思って、上手につき合いながら庭づくりができれば理想的ですね。でも、せっかくのガーデニング、草取りばかりに追われて苦痛になってしまっては元も子もありません。草取りが大変、と思ったら、除草剤を賢く取り入れて、手間なく楽しいガーデニングライフを送ってみませんか?

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