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寒さに強い植物は? 冬の寄せ植えにおすすめの植物をご紹介します!

寒さに強い植物は? 冬の寄せ植えにおすすめの植物をご紹介します!

Petra Schueller/shutterstock.com

寒い冬は、葉を落として休眠する植物が多くなり、庭の景色も少し寂しくなりがちです。そこで、この時期は寒い中でも開花する植物を選んで寄せ植えを作り、庭やベランダに彩りを加えてみてはいかがでしょうか。この記事では、冬の寄せ植えの作り方やおすすめの植物などをご紹介します。

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寄せ植えとは?

寄せ植え
Natalia Greeske/Shutterstock.com

寄せ植えとは、一つの鉢に複数の植物を植え付けた、ブーケのように華やかな花鉢のことをいいます。「冬に咲く花なんてあるの?」と疑問を持つかもしれませんが、晩秋から春にかけて長い間咲く草花はありますよ! いや、晩秋から開花するけれども真冬には生育が止まって、暖かくなったら成長が盛んになる植物、といったほうがいいかもしれません。じつは、冬ならではの寄せ植えのメリットがあるんです!

春に寄せ植えを作る場合は、これから旺盛に生育するのを見越して、はじめは隙間をあけておく必要があったり、成長とともにバランスが崩れやすかったりするもの。しかし、冬に作る寄せ植えは、春まで生育が止まったままなので、最初から詰め込み気味に植えて豪華なひと鉢にできるメリットがあります。12月に寄せ植えを作ったら、そのまま3月上旬くらいまではバランスが崩れずに見栄えよく保つことができるので、冬の寄せ植えはコストパフォーマンスに優れると言えます。それに、冬は虫が活動していないので、害虫の食害の心配がないのもいいですね。

冬はクリスマスやお正月などのイベントが控えていますから、豪華な寄せ植えを作って、クリスマス用のオーナメントを飾ったり、お正月飾りを添えたりするのもおすすめ。春を迎えて旺盛に生育し始めたら植え替えて、春らしい寄せ植えに模様替えするとよいでしょう。

寄せ植えの基本的な作業

ガーデニング
sanddebeautheil/Shutterstock.com

寄せ植えを作る際は、鉢、鉢底ネット、鉢底石、市販の培養土(元肥配合済み)と花苗を準備します。

用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、鉢底石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。準備した苗をポットのまま鉢に入れてバランスを見ながら仮置きし、植え場所を決めます。その後、苗をポットから出して植え付けていきましょう。水やりの際にあふれ出さないよう、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。

水やりは、冬は気温が低いために土が乾きにくいので、表土の乾き具合を見て控えめに与えるようにしてください。葉や花にかけずに、株元の土を狙って与えるようにします。また、冬は気温が十分に上がった日中に水やりすることがポイント。夕方の水やりは、凍結の原因になって植物が傷むので避けましょう。

肥料は冬の間は生育が止まっているので、元肥が配合されている培養土を使っている場合は不要です。枯れ葉などはこまめに摘み取って、株周りをきれいにし、見栄えよく保ちましょう。

寄せ植えで必要な道具

ガーデニング道具
Abramova Elena/Shutterstock.com

寄せ植え作りやその後の管理に必要な道具は、ガーデニング用の手袋、スコップまたは土入れ、園芸バサミ、ジョウロなどです。

手袋は、植え付け・植え替えの際の必需品。手袋をせずに作業すると土が爪に入り込んでなかなか取れずに不潔な印象を与えてしまいます。また、敏感肌の方は土を直接触ると手荒れすることがあるので、綿の手袋をはめた上にゴム手袋をするのがおすすめです。

スコップや土入れは、植え付けや植え替えの際に使います。園芸バサミは枯れ葉や花がら摘み、切り戻しなどに。ジョウロは水やりの際に欠かせません。

冬の寄せ植えにおすすめの植物

冬でも開花する草花や、脇役として活躍する葉姿の美しいカラーリーフプランツなど、冬の寄せ植えで活躍する、おすすめの植物をピックアップしました。いずれも花苗店で手に入りやすいものばかりです。

ガーデンシクラメン

ガーデンシクラメン
GOLFX/Shutterstock.com

シクラメンというと贈答用に用いられることが多く、室内で管理する鉢花というイメージが強いもの。しかし、ガーデンシクラメンは、耐寒性のある原種のシクラメンを元にして作られた、寒さに強く屋外でも栽培できる品種群です。といっても耐寒性は0〜5℃くらいなので、霜の当たらない軒下やベランダなどで管理するとよいでしょう。

ガーデンシクラメンは、一度植え付ければ毎年開花する息の長い球根植物です。

開花期は10月中旬〜4月中旬で、花色は赤、ピンク、白、複色など。咲き姿も一重咲きや八重咲き、花弁にフリルが入るフリンジ咲きなどがあります。草丈は10〜20cm。

ガーデンシクラメンは、日当たり、風通しのよい場所で管理します。開花期間中はまめに花がらを摘み、速効性の液体肥料を10日〜2週間に1度施して株の勢いを保ちましょう。水やりは乾燥したら与える程度に。多湿にすると根や球根が腐ることがあるので注意します。

葉牡丹(ハボタン)

葉牡丹
Sann von Mai/Shutterstock.com

原産地はヨーロッパで、二年草、多年草に分類されています。葉が結球する姿を楽しむカラーリーフプランツで、葉色は白、紫、淡いピンク、斑入りなどがあります。また、葉姿も丸葉、縮れ葉、切れ葉などが揃います。草丈は種類によって5〜100cmと幅が広いのが特徴。昔はハクサイのような大きさのハボタンを花壇などでよく見かけましたが、年々小型化が進んで、寄せ植えにも利用できるミニサイズも出回るようになっています。和の雰囲気を持っているので、お正月飾りに利用するのもいいですね。春になると花茎を伸ばして菜の花のような黄色い花を咲かせます。

葉牡丹は、日当たり、風通しのよい場所を好みます。水やりは表土が乾いたらたっぷりと。巻いた葉の中に水がかかると蒸れやすいため、表土を狙って与えてください。液体肥料を10日〜2週間に1度施して株の勢いを保ちましょう。3月頃からはアブラムシがつきやすいので、あらかじめ土中に混ぜ込んでおくタイプの殺虫粒剤を、植え付け時に施しておくとよいでしょう。

パンジー・ビオラ

ビオラ
Nick Pecker/Shutterstock.com

パンジーやビオラの原産地はヨーロッパ。寒さに強く、暑さに弱い性質で、冬でも戸外で越冬できます。10月下旬から花苗店に出回り、多様な品種が揃っています。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄色、白、紫、複色など。草丈は10〜30cmです。

パンジー・ビオラは日当たり、風通しのよい場所で管理します。秋〜冬に植えると、生育は緩慢で華奢な姿を保ちますが、3月下旬くらいからは生育が旺盛になり、こんもりと茂って次々と開花し、初夏まで咲き続けます。開花期間は10月下旬〜5月中旬と長いので、終わった花はまめに摘み取って株が老化するのを防ぎましょう。また、株の勢いを保つために、春からは1カ月に1〜2回、速効性の液体肥料を与えます。3月頃からアブラムシがつきやすくなるので、あらかじめ土中に混ぜ込んでおくタイプの殺虫粒剤を、植え付け時に施しておくとよいでしょう。一年草でライフサイクルは短く、夏の暑さに耐えられずに枯死するので、抜き取って処分します。

プリムラ・ジュリアン

プリムラ
yoshi0511/Shutterstock.com

ヨーロッパが原産地の多年草ですが、日本の酷暑を乗り切るのが難しく、一年草として出回っています。開花期は11〜4月。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白、紫、青、茶、黒、白、複色など豊富なので、選ぶ楽しみがありますよ! 草丈は5〜10cmと低いので、鉢の前面や縁取りなどに向いています。

プリムラは日当たり、風通しのよい場所を好みます。平らな葉を放射状に伸ばした中央に花が咲くため、水やりの際に葉や花にかかりやすいので注意。株が蒸れてしまいます。3月頃からは次々とつぼみを上げてくるので、2週間に1度を目安に液肥を与えて、株の勢いを保つとよいでしょう。また、春からはアブラムシがつきやすくなるので、あらかじめ土中に混ぜ込んでおくタイプの殺虫粒剤を植え付け時に施しておくとよいでしょう。終わった花がらはまめに摘み取り、株まわりを清潔に保ちましょう。真夏は涼しい半日陰の場所で管理すると、越年も可能です。

ヒューケラ

ヒューケラ
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原産地は北アメリカ。常緑の多年草で、冬も地上部を枯らすことなく、一年を通してみずみずしい葉姿を保ちます。ヒューケラの魅力は、なんといっても葉色がバラエティー豊かなことでしょう。カラーリーフプランツとして愛されており、葉色は緑、白の斑入り(斑の入り方も品種によってさまざま)、赤、黄、オレンジ、ワインレッドなど、多様な品種が出回っています。そのため、冬の寄せ植えでも花の引き立て役として重宝する植物です。草丈は20〜50cm。素朴で美しい花を咲かせることでも知られ、開花期は5〜6月。細い花茎を20〜50cmほど伸ばした先に、穂状になって小さな花が次々と咲いていきます。花色は、赤、ピンク、白、グリーンなど。

ヒューケラは日向〜半日陰の環境を好みます。水やりは、表土が乾いたらたっぷりと。肥料は、春から2週間に1度を目安に与えましょう。枯れ葉があれば、早めに取り除いて株周りを清潔にし、風通しよく管理してください。

キンセンカ

キンセンカ
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キンセンカは別名カレンデュラとも呼ばれています。原産地は地中海沿岸で、寒さには強い一方で、夏の暑さには弱い性質です。種類によって一年草、多年草がありますが、日本の酷暑が苦手で暑さを乗り切れずに枯死することが多いため、一年草として流通しています。花色はカラフルで、黄、オレンジ、クリーム、複色などがあります。花茎を立ち上げた頂部に咲く花のサイズは3〜10cm。花姿は清楚な一重咲きや、花弁が多数重なる華やかな八重咲きがあります。草丈は、30〜90cm。幅が広いのは種類が多様なためで、鉢に寄せ植えする場合は背丈の低い品種を選ぶとよいでしょう。

キンセンカは日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。水やりは表土が乾いたらたっぷりと。肥料は春から2週間に1度を目安に与えましょう。まめに花がらを摘み、枯れ葉があれば取り除いて株周りを清潔に保ちます。

シロタエギク

シロタエギク
APugach/Shutterstock.com

シロタエギクは、別名ダスティーミラーとも呼ばれ、地中海沿岸が原産の多年草です。葉に白い産毛が密生しているため、シルバー色に見え、カラーリーフプランツとして人気の高い植物です。どんな花色とも合わせやすいので、寄せ植えの脇役として大人気。また、寒さに強いので、冬の寄せ植えに最適です。草丈は10〜60cmですが、大きくなってバランスを崩すようであれば、切り戻して小さくまとめてもかまいません。6〜7月に、小さな黄色い花が咲きます。

シロタエギクは日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。水やりは表土が乾いたらたっぷりと。産毛のある茎葉に水がかかると蒸れやすいため、表土を狙って与えてください。肥料は春から2週間に1度を目安に与えましょう。

スイートアリッサム

スイートアリッサム
Nonchanon/Shutterstock.com

地中海北岸〜西アジア原産の多年草。本来は多年草ですが、高温多湿に弱く、日本では暑い夏を乗り切れずに枯死するので、一年草として扱われています。開花期は9月下旬〜12月下旬、2月上旬〜6月上旬で、花色は白、ピンク、紫、オレンジなど。一つひとつの花は小さいのですが、集まって咲くので色のかたまりとなってよく目にとまります。草丈は10〜15cm。這うように広がり、鉢の前面や縁に植えるとこぼれ出すように茎葉を伸ばすので、脇役として重宝します。植え付けの適期は10月か3月頃ですが、それ以外の時期に苗を入手したら早めに定植しましょう。

スイートアリッサムは日当たり、風通しのよい場所を好みます。水やりは乾燥したら与える程度にし、多湿にならないように管理してください。開花期はまめに花がらを摘み、春からは速効性の液体肥料を10日〜2週間に1度施して株の勢いを保ちましょう。

冬に寄せ植えを楽しもう

冬の寄せ植え
NagyG/Shutterstock.com

クリスマスやお正月などのイベントが目白押しの冬。草花で寄せ植えを作って、そこへクリスマス用のオーナメントやお正月飾りを添えれば、たちまちイベントを盛り上げるアイテムになります。ぜひ冬に咲く草花で寄せ植えを作り、寂しくなりがちな冬の庭を彩ってはいかがでしょうか?

【寒さに強い】冬の寄せ植えに!おすすめ植物

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