数株で素敵に! シンプル寄せ植え&コーディネート【黒田健太郎さんに学ぶLesson6】
ひと鉢で気軽にガーデニングが楽しめる寄せ植え。玄関先やベランダなど地植えができない場所を華やかに演出する寄せ植えは、草花の種類や株数が少なくても素敵に仕上げることができます。ここでは、艶やかで美しい寄せ植え作りで定評のある「フローラ黒田園芸」の黒田健太郎さんに、ペンタスを使った寄せ植えのとっておきの技と見応えを高めるコーディネートをご紹介いただきます。
目次
秋まで長く楽しめる
夏の寄せ植え
強い日差しが反射して、いまいちきれいに見えない夏の庭。そんな季節は、発色のよい花を導入し、目から元気をもらいましょう。今回は、“暑さに強い花を主役に使った寄せ植え&シーンづくり術”を黒田さんに教えていただきました。
寄せ植えづくりに使う
道具と用土・植物を用意する
【使う道具と用土】

トレイ、鉢底ネット、土入れ、ハサミ(鉢底に穴がない器を使う場合は、鉢底穴をあけるためにクギとトンカチが必要)

培養土、鉢底土(赤玉大粒)、緩効性肥料
【植える植物】

後ろ左から時計回りに/ペンタス3株(赤)、ロニセラ・ニティダ‘オーレア’、グレコマ‘レッドステム’、ワイヤープランツ(ワイヤースペード)
夏をあざやかに彩るペンタスを主役にした
大人っぽい寄せ植えづくり、スタート!
今回は、ブリキの器を使います。
【寄せ植えの手順】
深みのある花色のペンタス3株の間にカラーリーフを挟み込んで、花色が引き立つ寄せ植えを作りましょう。
- まずイメージする並びに仮置きをして、それぞれの広がり方や全体のバランスなどを確認する。植えてからやり直しはしないほうがいいので、必ず行うこと。

- ブリキの器の底にクギなどで、直径1.5~2cmほどの穴をあける。

- 鉢底ネットを鉢穴の上に置く。

- 大粒の赤玉土を鉢全体の1/5程度の高さまで入れる。

- 培養土を、半分程度の高さまで入れる。

- 緩効性肥料を軽くひと握り、土に混ぜる。

- ポットから出したペンタスの根鉢を、根が毛羽立つ程度に軽く落とす。

- 主役の3つのペンタスのうち、一番奥のものから植える。苗は枝ぶりの高いほうが中央に向くようにするとよい。

- ウォータースペースを鉢の縁から1.5~2cmとって、土を足す。

- 器に入れた土をペンタスの根元に寄せる。

- 苗は左回りに入れていく。隣に植えるロニセラもペンタス同様、枝ぶりが高くなっているほうを寄せ植えの中央に向ける。

- 9で入れた土を、ペンタスの根株に手で寄せる。

- 苗を3株(全体の半分)植えた様子。残りの苗で器の半分を埋めることを想定しながら苗を植えていく。

- 手前でグレコマが垂れ下がるように入れ、土を寄せる。土が多すぎる場合は手で取り除く。

- ペンタスを入れたら、最後のワイヤープランツを入れる。動きのある長い枝を中央に向ける。

- 土を足す。

- 土の表面を全体に指で軽く押しながらならす。

- ワイヤープランツの長い枝を、バランスを見ながら周りの植物になじませる。

- 不要な箇所はハサミでカット。

【完成!】

渋い色みのブリキの器に、赤いペンタスと明るいリーフをこんもりと合わせた、安定感のあるアレンジです。重い印象になりすぎないように、下垂するものやふわふわと暴れる枝を加えたことで、軽やかさも備えた、大人っぽいひと鉢に仕上がりました。
花はペンタス1種類のみにとどめて生長の速さを揃えることで、寄せ植えのバランスが崩れにくく、管理がラクになります。
合わせる小物にもこだわって、
最高のシーンを演出!

今回のコーディネートのポイントは、ペンタスのこっくりとした赤い花を、チャーミングに引き立てること。古びた雑貨アイテムだけだと渋くなりすぎるので、ピンクや紫の花を添えることで、瑞々しい印象にまとめました。
一緒に飾ったアイテムをクローズアップ

左右に高さのあるものをアシンメトリーに飾ることで、中央の寄せ植えにググッと焦点が絞られます。
【上側】

奥行きのない最上段は、重い印象にならないように注意が必要。ディコンドラ‘シルバーフォール’やピレア・グロボーサ、五色斑のナツヅタと華奢な雑貨類で、色彩のトーンも抑え気味にしている。
【左側】

左/高さを出したニューサイランの奥に、ガラスのボトルを忍ばせて、きらきらとした透明感をプラス。
右/砂ゴケとアルファベットのオーナメントをはめ込んだ丸いブリキのプレート。古い味わいと瑞々しさが同居する、時の経過を感じさせるアイテム。
【右側】

左/丈のあるヘリオトロープの足元に、アゲラタム‘コスモグラフィー’を植えた素焼き鉢を添えて。青みがかるくすんだピンクが、絶妙な明るさをプラス。
右/剪定したヘリオトロープの花とベゴニアの葉をさりげなく置いて、どこか人の気配も感じさせている。

健太郎さんの
寄せ植えをつくる時とお手入れの
重要ポイント、ひとことアドバイス
濃色の花には、明るい葉色の植物を合わせて陰影をつくり、寄せ植えの表情に深みを与えます。それぞれの株姿の向きを利用して、中央が高くなるように植えると、フォルムがきれいにまとまり、寄せ植えを覆う細いつるのベールのような効果を際立せることができます。
ペンタスの草丈が高くなってきたら、低い位置で一度切り戻しをするといいでしょう。また、植えたときのような低い位置から花を咲かせてくれます。同様にリーフ類も成長するので、月に一度はバランスを見て枝を剪定し、寄せ植えのスタイルを整えていきましょう。
Credit

フローラ黒田園芸・黒田健太郎
多くのガーデナーから絶大なる支持を受けている「フローラ黒田園芸」のスタッフ。抜群のセンスを盛り込んだ美しい寄せ植えやショップコーディネートが大人気。全国からファンがショップに訪れる。著書に『ハンギングを楽しむ寄せ植えノート』、『365日寄せ植えスタイル』『Yoseue Plants 寄せ植えに使いたい12ヶ月の草花』、『健太郎のGarden Book』『素敵に飾る小さな庭』など多数。
取材文&撮影/井上園子
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