ハーブの寄せ植えを作ってみませんか? 寄せ植えとは、1つの鉢にいくつかの植物を集めて植えるものを指します。実は、ハーブは地植えにするより移動ができる鉢植え向き。というのも、多くのハーブはじめじめした日本の夏の高温多湿が苦手…。梅雨や暑さなど、ハーブにとって過酷なシーズンは、日陰に移動できると、失敗するリスクが減ります。また、地植えにすると寒さで枯れてしまうものや、広がってしまって増えすぎるものも、鉢植えで管理すると楽なのです。寄せ植えなら、庭がない人も、ベランダや軒先などちょっとしたスペースがあれば、いくつかのハーブを楽しめるのも嬉しいポイント! 育てる・食べる・飲む・香る・愛でる、とさまざまな楽しみ方があるハーブを、ぜひ栽培してみましょう。

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ハーブの苗を買いに行く前にやっておくべき大事なこと

まず、最初にやることは、置き場所を決めること。園芸店やホームセンターに苗を買いに行く前に、寄せ植えを置く場所の確認が必須です。

ハーブの多くは日当たりがいい場所・風通しがいい場所を好みます。目安は5時間以上、日を遮るものがなく、よく日が当たる場所に置きます。自分が思っているより、日が当たっている時間が短かった、なんていう話はよくありますし、玄関に置きたかったけど北側で日はほとんど当たらない…といった場合もよくみられます。そういう場所は不向きですので、健全に育てるためにも、まずは自分の家の研究から始めましょう。

日当たりと風通しのいい場所がある方は、どんなハーブを買ってきても比較的育ちやすい環境と言えますが、どこにもそんな場所がない…という方は、半日陰でも育てられるハーブを選びましょう。ミント・チャービル・レモンバーム・カラミンサ・ミョウガなどは半日陰でも栽培可能です。

どんな苗を選べばいいの? 他に必要なものは何?

早くハーブの苗を選びたいところですが、どんな鉢に植えるか決まっていますか? 園芸店やホームセンターで一緒に鉢も購入するなら、先に鉢を決めましょう。鉢が決まらないと、苗を何種類買ったらいいか、わかりません。それと共に、鉢の素材や色によって印象も変わりますので、お好みのものを見つけてください。

今回はブリキのバケツをセレクトしました
今回はブリキのバケツをセレクトしました。

ハーブ苗の選び方

いい苗かどうかを見るには「葉」の状態をチェックします。苗を選ぶ際、好きな色の花が咲いているとか、欲しかった種類が見つかるとすぐにカゴに入れたくなりますが、ちょっと待って。希望はよくわかりますが、それは一旦脇におき、まず見るべきは、葉の状態です。

・病害虫がいないか/いた形跡がないか

・葉の色が鮮やかか

・葉の先までピンとしているか

・下葉が枯れていないか

・茎が間のびした状態になっていないか

をチェックしましょう。また、株元がぐらぐらしているようなものも避けましょう。根がしっかり張っていれば、株元がぐらつくことはありません。

厳しい目で見て、健全な苗のみを持ち帰ってください。健全な苗を選ぶことができれば、失敗するリスクも少なくなりますよ。

続けて、鉢のサイズに対してハーブの苗がいくつ必要か、確認しましょう。寄せ植えの場合、苗をたくさん詰め込みすぎると、風通しが悪くなり、生育に影響が出ます。かといって、空きすぎると寂しい状態に。バランスを見て、隣に来る植物と、葉が重ならない程度の空間が空いているといいでしょう。

合わせて、それぞれのハーブに付いている説明書きを見て、将来どんなサイズになるのか、どんなふうに成長するのかなどのイメージをしながら、あれこれ組み合わせてみてください。

今回は4種類選びました。左からオレガノ・ローズゼラニウム・イングリッシュブラックミント・レモンベルガモット
今回は4種類選びました。左からオレガノ・ローズゼラニウム・イングリッシュブラックミント・レモンベルガモット。

苗を選んだら、鉢底石、鉢底ネット、園芸用培養土(またはハーブ用培養土)、腐葉土も一緒に準備してください。

ハーブの寄せ植えの作り方・基本手順

それでは寄せ植えを作っていきましょう。

【材料】

ハーブの苗、器、鉢底石、鉢底ネット、園芸用培養土(またはハーブ用培養土)、腐葉土、粘着テープ

【手順】

1. 器に鉢底ネットを粘着テープで貼る

1、 器に鉢底ネットを粘着テープで貼る

作業中ずれてしまったり、虫が持ち上げて入ってくるのを防ぐために、鉢底ネットは粘着テープで四隅を貼って、穴をしっかりふさぎましょう。

2. 鉢底石を入れる

鉢底石を入れる

水はけがよくなるように、鉢底石を使用します。鉢底が見えなくなるくらいまで、入れましょう。器の深さがない場合は入れなくてもOKです。

3. 培養土を入れる

培養土を入れる

ポット苗の高さに合わせて、培養土を入れましょう。

4. 購入する際に決めたイメージを再度思い出し、苗の配置を決める

5. ポットから苗を取り出し、根をそっと崩す

ポットから苗を取り出し、根をそっと崩す

ポットから出したら、そのまま置くのではなく、根をそっと崩してから植えます。

ポットから出したら、そのまま置くのではなく、根をそっと崩してから植えます。

根がしっかり張っているものは、1/3程度を目安に根を崩します。根を引き出すイメージです。

6. 苗の場所を調整し、培養土を入れて苗の隙間を埋めていく

苗の場所を調整し、培養土を入れて苗の隙間を埋めていく

ここで大切なのが、苗の高さ。低すぎると株元に風が通らなくなりますし、高すぎると水やりの時に土があふれてしまいます。ちょうどいい目安は、鉢のふちから指関節ひとつ分下に土の高さが来るくらいです。これをウォータースペースと言います。ウォータースペースを意識するのを忘れず、根の間にしっかり土を詰めましょう。

根の間にしっかり土を詰めましょう

7. マルチングをする

マルチングをする

最後に培養土の上にマルチングをします。マルチングとは、腐葉土や落ち葉、わら、もみ殻、黒ビニールなどで、株元や表土全体を覆うこと。こうすることで、土中の水が蒸発するのを防ぎます。

8. 完成!

ハーブの寄せ植えを作ろう!ハーブ苗の選び方から寄せ植えの作り方まで

ハーブを上手く育てるために! 水やりのコツは?

作り終わったら、すぐ水をたっぷりあげましょう。1回の水やりの量の目安はプランターと同量です。たっぷりの水を時間をかけて吸わせてあげてください。

これからハーブを上手に育てるために、水やりは必須作業です。コツは、水をあげることに意識を向けるのではなく、水をあげない期間をしっかり作ること。ハーブは土を乾燥気味に育てることが大切です。土が乾燥するまで、水をあげるのは待ってください。この「待つ」時間にハーブの根が生長しています。水のあげすぎで枯らしている方はとても多いので、ぜひ参考にしてみてください。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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