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芝生の庭をつくろう! じつは簡単、芝生の張り方&お手入れ

芝生の庭をつくろう! じつは簡単、芝生の張り方&お手入れ

あなたの庭を芝生の庭にしてみませんか。「難しそう」「手入れが大変じゃない?」などの疑問もあるかもしれませんが、作業自体は意外と簡単。なにより、ふかふかとした芝の踏み心地は、ほかには代えられません。庭を芝生にしようかな、と考えている人がいたら、一歩踏み出してみませんか?

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芝生の庭で過ごすリラックス効果

芝生の庭は気持ちいい
Kate Aedon/Shutterstock.com

公園やガーデンで、ふかふかとした芝生で一休みしたことはありますか? 見た目にも青々と美しく、優しい踏み心地の芝生はとてもリラックスできる場所。ついつい長居してしまいたくなります。そんな芝生の庭をDIYで自宅にもつくってみませんか? 爽やかな緑の広がる芝生の庭は、すっきりとして眺めるだけでも気持ちよい絵になる場所に。晴れた日は、木陰でゆったりと読書なども楽しめます。子どもやペットが外で遊ぶ場所としてもぴったりですよ。

芝の種類

美しい芝生

芝は大きく暖地型と寒地型に分かれます。高麗芝(コウライシバ)や野芝(ノシバ)など日本に自生する芝は暖地型(夏芝)で、高温多湿に強く、病害虫に強いというメリットがあります。西洋芝には寒地型(冬芝)と暖地型があります。寒地型の芝の大きな特徴は、冬でも緑を保つ常緑性があること。ペントグラスなどは、ゴルフ場の芝などによく使われています。一方で、夏の暑さに弱いため、特に関東以南では管理が難しいのが難点です。暖地型の芝は、11〜3月の冬は休眠して地上部の葉は枯れて茶色くなり、春に再び芽吹きます。一般家庭の芝生では、比較的管理がしやすい高麗芝などの暖地型の芝がおすすめですが、冬の間の青々とした寒地型芝の美しさもとても魅力的なので、管理に自信がある方はぜひ挑戦してみてください。

育てる芝の種類を選ぶときに気にかけたいことの一つが、芝の生育速度です。端正でふかふかとした芝生を保つためには芝刈りが欠かせません。芝の成長が速ければ、芝刈りの頻度は高くなりますので、あまり手を掛けられない場合は成長が遅い芝を取り入れましょう。良く伸びる成長期にも芝刈りの頻度を抑えることができます。

また、芝生の上で過ごすなら、葉が細くて肌触りが柔らかい高麗芝が一般的。野芝は葉が太くチクチクしますが、寒さに強く、西洋芝ほど手がかからないので、緑の見た目を優先する場合によく使われています。手触りを優先するか、お手入れの工数を優先するかも考えて種類を選ぶとよいでしょう。また、芝生を踏んでも剥げにくい、踏圧に強いものを選ぶとお手入れが楽になります。

芝生の張り方 6つのステップ

マット状の芝生をはる
welcomia/Shutterstock.com

芝生の張り方には主に2種類があります。一つはマット状やシート状に成長している切り芝(ソッド)を用いる方法、もう一つはタネを播いて育てる方法です。ここでおすすめするのは、ソッドを用いる張芝の方法です。すでにある程度成長している苗を使うため失敗が少なく、面積が広い庭全体を覆うのにも時間がかかりません。芝は地下茎で増えるので、芝に侵入してほしくない場所は、あらかじめエッジなどを使って区切っておくのを忘れずに。また、芝張りに適した時期は、4月から梅雨入り前までと、秋ごろです。庭の作業が比較的少ない冬の間に、土づくりと整地をしておくと作業がスムーズです。

では、芝生の張り方を見てみましょう。

1.芝生を張ることに決めたら、まずは下地となる土づくりを。芝は水はけ(排水)のよい土を好むので、30cmほどの深さを耕して川砂などを混ぜ込みましょう。

2.できるだけ表面が平らになるように整地します。その際、全体に少し傾斜をつけると水がたまりません。

芝生を張る準備
Eag1eEyes/Shutterstock.com

3.平らにした地面にソッドを並べていきましょう。その際、間隔を開けて置くと、枚数を減らすことができますが、目地があく分、芝が全体を覆うまでには時間がかかります。芝を並べるときには、一列ごとに半分ずらすなどして切れ目が揃わないようにしましょう。切れ目が揃うとその部分が溝になり、地面が削れやすくなります。

芝生の張り方
Yatra/Shutterstock.com

4.ソッドを並べ終わったら、上から圧力をかけて地表と根を密着させます。そのまま踏んでもいいですが、板などの上から踏むと均等に圧力をかけることができます。

5.芝生の上から砂や土を足してしっかりすき込み、細かな凹凸や芝生の隙間を埋めます。土を足すときには、土で葉が隠れないように注意しましょう。

6.最後にたっぷり水やりを。根づいていない芝は乾燥しやすいため、2週間くらいは多めの散水を心がけます。

芝生に水やりをする
kilukilu/Shutterstock.com

以上で芝張り作業は完了です。芝生がしっかり根づき、庭全体を覆うまであと少し。張ったばかりの芝は、立ち入りは控えたほうが無難です。

芝生の日頃の手入れ「芝刈り」

芝生を刈る
Kzenon/Shutterstock.com

芝生の管理の基本は、なんといっても芝刈りです。芝が伸びすぎて高さが変わるのを防ぐだけでなく、切り戻しを行うことで分枝が促され、緻密な芝生をつくることができます。

芝生を刈る
Mike Pellinni/Shutterstock.com

芝刈り機には、仕上がりがきれいなリール式と、雑草も刈れる手軽なロータリー式があります。好みに合わせて選びましょう。また、庭のサイズに合わせて、手動、電動、バッテリー式など、動力も併せて選びましょう。近年では、定期的に芝を自動で刈ってくれる自動芝刈り機なども登場しています。芝刈り機では刈りづらい隅や脇の部分は、小さめの刈り込みバサミや電動バリカンなどを使うとうまく切り揃えることができます。

芝生を刈る
Yganko/Shutterstock.com

成長速度にもよりますが、芝刈りはおおむね2~3週間に1回程度行います。多くの芝の成長期に当たる夏は頻度を増やしましょう。成長が鈍る冬は芝刈りの必要はありません。草丈が2~3cmを保つぐらいで刈りましょう。芝が伸び過ぎてしまった場合、一度に長くカットすると、葉だけでなく成長点のある茎まで切ってしまう「軸刈り」になることも。そうなると、光合成ができないために芝が弱ったり、枯れたりてしまいますので、ハサミで刈り込むときは注意が必要です。芝が伸び過ぎてしまったら、一度に短くしてしまわずに、少しずつ何度かに分けて切り戻し、本来の草丈に戻すとよいでしょう。

美しい芝生の維持は雑草駆除も大切

芝生の雑草取り
Rob Bayer/Shutterstock.com

芝刈りのほかに大切な手入れが雑草の駆除。雑草が生えてきてしまったら、タネをつけないうちに根から取り除きましょう。一度雑草の侵入を許すと、あとから駆除をするのは手が掛かります。また、芝刈りをこまめにすることで、芝が緻密になり、雑草が入り込むスペースをなくすことができます。

凸凹した芝生のメンテナンス「目土入れ」

はげた芝生
SingjaiStocker/Shutterstock.com

芝生は刈り揃える手入れ以外にも、春の芽吹きの頃に行なうと効果的な「目土入れ」というお手入れの方法があります。洗い砂や焼砂、川砂など芝生栽培に向いた専用土を、芝生の隙間に入れることで、芝の発芽や発根を促進する効果があります。芝生の密度が足りないときや、生え揃っていない剥げた場所が目立つようになったら、目土入れを行なうとよいでしょう。

また、芝生は、雨の降った後、低くなった場所に水がたまりやすく、湿った状態が繰り返されると芝生の根が腐ってしまい、凸凹が目立つ場合もあります。そこで、整地し修繕するには、低くなった箇所を中心に芝生の間に目土がまんべんなく入ることをイメージして、目土を撒きます。

そうすることで表面に露出した茎の保護と根の生育範囲の拡大がうながされて、芝生の凹凸の補正が期待できます。具体的な方法は、枯葉をレーキでかいて取り除き、下記にご紹介するエアレーションを行なって、全体的に葉が埋もれないように目土をまんべんなく撒きます。もし、広範囲に枯れた箇所がある場合は、先にご紹介した芝を張る要領でマット状の芝生を部分的に張って補修するのも方法です。

芝生の更新作業「エアレーション」

芝生のエアレーション
Paul Maguire/Shutterstock.com

芝生に穴あけを行うことを「エアレーション」といいますが、通気性や透水性を改善するために定期的に行なうとよい芝生のメンテナンスの一つです。

芝生のエアレーション
NinaMalyna/Shutterstock.com

レーキやローンスパイクなどを使って、深さ5~10cmの穴を5~10cmの間隔であけます。特に、日頃よく踏む場所を重点的に行いましょう。穴をあけたら、その穴の中に目土を入れて養生しましょう。

芝生に肥料を施す

芝生の肥料
photowind /Shutterstock.com

芝生を美しく保つには栄養も必要で、施肥もお手入れの一つです。高麗芝などの日本芝の場合、4〜8月に月1回の施肥を行います。西洋芝の場合、3〜6月と9〜12月に月1回行います。例えば、化成肥料(N-P-K=10-10-10)であれば、1回につき1㎡あたり20~30g程度散布します。撒くときにムラができないように、少量ずつ均一に撒くのがポイント。ほうきや熊手などで肥料を分散させるのもよいでしょう。肥料が多すぎると、育ちすぎて芝刈りが大変になりますので、規定量を守って施しましょう。

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