おうち時間が増えたことで興味を持つ人が増えたガーデニング。でも、どうやって始めたらいいか分からない人も多いのではないでしょうか。この記事では、ガーデニングを始めるときにまず必要となる、植えつけのやり方や、作業のポイントをご紹介します。

Print Friendly, PDF & Email

育てる場所を決めよう

ガーデニング

ガーデニングでは育てたい植物を育てればいいのですが、人によって育てたい場所や、ガーデニングができる場所が違います。まずは、どこで育てるのかを決めましょう。

室内で育てたいのであれば、観葉植物として売られているものがおすすめです。ゴムノキの仲間やシダなどは、もともとあまり強い光が差さない場所で自生している植物なので、日光が多くは当たらない室内でも育てることができます。

最近流行の多肉植物なども室内に置いて育てることはできますが、多肉植物の多くは明るい場所で育つ植物なので、徒長してしまうことがあります。また、健全に育たないため、数年で枯れてしまうことも少なくありません。

園芸店の店頭に並んでいる草花は、花壇などに植えるための花苗です。こうした苗は十分な光がないと育たないので、室内での栽培には向きません。

外で育てるのであれば、園芸店で売られている花苗の多くを育てることができます。

地面を掘って植え付ける「庭植え(地植え)」であれば決まった場所でしか育てられませんが、鉢植えであればベランダや庭、玄関前など好きな場所に置くことができるのでおすすめです。

植物には日当たりを好むものだけでなく、あまり強い光が必要ではないものや苦手なものなどもあります。ガーデニングを楽しみたい場所に応じた植物を選びましょう。

育てる植物を決めよう

ガーデニングの始め方

室内で観葉植物を育てるのか、花壇や鉢に植えて外で育てるのかを決めたら、植え付ける植物を選びましょう。初めてであれば、特別な手入れが必要なく、定期的に水と肥料を与えれば育つものがよいでしょう。

園芸店やホームセンターで売られている苗には、ラベルがついていて「暑さに強い」「寒さに強い」「病気にかかりにくい」などの特徴が書かれているので、参考にして目的に合ったものを選びましょう。

また、実際に苗を選ぶ場合には、葉や茎がしっかりしていて間延びしていないもの、葉の色が濃いもの、虫食いがないものを選ぶようにしましょう。

ひょろひょろとしている苗や、葉の色が薄かったり黄色っぽかったりする間延びした苗は、日照不足などでうまく育たない可能性があるため注意。また、入荷した時には元気だった苗が、売り場に並んでいるうちに傷んでくることもあります。

なるべく入荷してから日にちが経っていないうちに購入できればベストです。

道具を準備しよう

ガーデニングツール

植え付けには必ず必要なものと、あると便利な道具などがあります。ここでは、植え付けの前に用意しておきたい道具を紹介します。

鉢・プランター

プランター

手軽にガーデニングを始めたいという初心者には、まずは鉢やプランター栽培から始めるのがおすすめです。

ベランダやテラスなど、小さなスペースでも栽培でき、ハーブや野菜を選べば家庭菜園を楽しむことができます。野菜や花の苗は直径9cm(3号)程度のポリポットと呼ばれる樹脂製の鉢に植えられています。

鉢を選ぶ際には、購入した苗よりも2回り以上大きなものを選ぶのがポイント。直径が、元の鉢のプラス6cmを目安にするといいでしょう。

大きく育つ種類を選ぶ際には、直径24cm(8号)〜30cm(10号、尺鉢)を選ぶとよいでしょう。

材質は陶器やプラスチック、木製、素焼きなどがあります。初めてであれば、価格も安く、丈夫で軽くて扱いやすい、プラスチック製がおすすめです。

鉢底網

鉢底編

鉢底網は鉢底にいれるプラスチック製のネットのことで、鉢底の穴から土がこぼれたり害虫が侵入したりするのを防ぐ役割があります。

市販の鉢底網の多くは黒いプラスチック製で、大きなものを使いやすい大きさに切って使うもの、あらかじめ3cm四方程度に切り分けられたものなどがあります。

プラスチック製の鉢やプランターでは鉢底がメッシュ状になっているものがありますが、こうしたタイプには鉢底網は不要です。

鉢底網は園芸店やホームセンターのほか、100円ショップでも売っています。

土を入れる道具

土入れ

鉢に土を入れるための用具として、土入れがあります。

プラスチック製、ステンレス製、銅製のものが市販されていますが、安価なプラスチック製がホームセンターや100円ショップで販売されています。

専用の用具を使わなくても、小型のスコップや移植ごて、使いやすいようにカットしたペットボトルや紙コップなどでも代用することができます。

小さな鉢に植え付ける際には小型の土入れがあると便利ですが、直径15cm(5号)以上の鉢を使う場合には、標準的なサイズで十分です。

鉢に入れた土に大きなすき間があると根の生育が悪くなることがあるので、すき間に土を突き入れるための割りばしや木べらなどもあるとよいでしょう。

培養土

培養土

培養土は植物の生育がよくなるように配合された栽培用の用土で、いろいろな植物用のものが市販されています。

さまざまな単体の土を自分で混ぜ合わせて使うこともできますが、植物の生育がよくなるような資材や肥料を配合した培養土であれば、1袋買ってくるだけで栽培をスタートすることができます。

一般的な植物であれば、草花用や野菜用とパッケージに書かれたものを使えば育てることができます。これから育てる植物に合った「草花用培養土」や「ハーブ用培養土」、「観葉植物用培養土」などを選んでもよいでしょう。

一般的な培養土は、土が早く乾かないよう、湿り気が長く保つことができる資材が配合されています。水やりを頻繁にして根腐れさせてしまうことが多い人は、3割ほど中粒の赤玉土を混ぜるとよいでしょう。

鉢底に入れる「鉢底石」も併せて用意しましょう。

肥料

肥料

市販の園芸用植物は大きな花や実をつけるように改良されたものが多く、こうした品種は多くの栄養分を必要とします。また、鉢植えで育てる場合には土の量が限られており、その中に含まれる栄養分も有限なので、栄養分を補う肥料が必要になります。

肥料には大きく分けて液体肥料と固形肥料があります。

液体肥料はそのままあるいは水で薄めたり、粉を水でといて与えるタイプの肥料で、植物が成長していくに従って随時与えます。

植え付けの際には、固形肥料を与えましょう。

市販の培養土であれば土に肥料分が含まれているので、植え付けの時点で肥料を追加で与えなくてもかまいませんが、庭の土を掘り起こしてそこに草木を植え付ける場合は、適宜肥料を土に混ぜ込んでおくと植物の生育がよくなります。

市販の培養土を使っている場合でも、1カ月ほどで肥料分がなくなってしまうので、固形肥料か液体肥料を定期的に与えましょう。

必要な肥料の量や頻度は植物によって異なります。量や頻度は肥料のパッケージに書かれているので、それを参考にして与えて下さい。

下葉の処理をしておこう!

植え付け

株の下方の葉を下葉(したば)といいます。

下葉が黄色っぽくなっていたら、すでに光合成が十分にできていない状態なので、植え付けの前に取り除いておきましょう。傷んだ葉をそのままにしておくと、枯れてカビなどの住処になってしまい、株本体に害を及ぼすことがあります。

また、下葉を整理することで水やりや雨で跳ねた泥が葉につき、そこから病気が発生するのを防ぐ効果もあります。

株の状態によっては必須の作業ではありませんが、傷んだ葉があれば取っておきましょう。

間配りをしておこう!

仮置き

「間配り」とは植え付ける前にポットごと花を実際に並べてみる作業のことですが、要は仮置きのことです。苗はまだ十分に株が育っていない状態なので、植え付けてから十分に生育すれば、もっと大きな株になります。

株は最終的に2〜3倍の幅に育つので、苗の大きさに合わせて密に植えてしまうと生育後に葉や茎を広げるスペースが取れなくなってしまいます。

植え付け前にポットのままの苗を配置してみて、スペースが十分にあるか確認しておきましょう。また、花苗の場合は苗ごとに花色が異なることもありますので、株が大きくなって花が咲いたときの状態をイメージして、配色のバランスなども考えましょう。

寄せ植えの場合は、どの面が正面になるかを意識し、奥に背が高くなるもの、手前に低く這うものやこんもり茂るものを植えるとバランスがよくなります。

花壇に植えるときは、きっちりした感じにしたい時はきれいに整列させて植え、自然に見せたい場合は不規則なジグザグ状に植え付けるとよいでしょう。

植え付けよう!

植え付け方法

それでは植え付けの具体的な手順について理由やポイントなどを紹介します。ここでは、鉢植えにする場合の植え付けの手順をご紹介します。

土を入れよう

植物の植え付け

まず鉢底に鉢底網を入れます。底がメッシュになっているプランター、鉢では鉢底網は不要です。次に、鉢底が見えなくなる程度に鉢底石を入れ、さらにその上に培養土を少しだけ入れます。

続いて、苗をポットに入れたまま培養土の上に置いてみて、苗の土の表面が、植え付ける鉢の縁から1〜2cm低くなるように培養土の量を調整します。

こうすることで鉢の縁から鉢土の表面までにスペースができるようにします。

このスペースをウォータースペースといい、これが無かったり、極端に少ないと、水やりがしにくくなってしまいます。

苗を植え付けよう

植え付け方法

苗の高さが適切になったら、苗をポットから抜きます。

鉢の中で根と土が一体になったものを根鉢(ねばち)と呼びます。根鉢の周りに根がいっぱいになっていたら、軽くもみほぐします。根を触られるのを嫌う植物の場合は、根鉢を崩さずにそのまま置きましょう。

苗を鉢にあらかじめ入れてある培養土の上に置いたら、周りのスペースに残りの培養土を入れていきます。培養土は苗の土の表面と同じ高さまで入れて、ウォータースペースを作ります。

土を入れる場合は、すき間ができないように注意しましょう。土を十分に入れたつもりでも、根鉢の周りに土の入っていない場所ができることがあります。

土に大きなすき間があると根の生育が不十分になることがあるので、培養土を割りばしなどでつついたり、鉢の横を軽く叩くなどして、不要なすき間ができないようにしましょう。すき間があった場合、そこだけ土がへこむので、培養土を足します。

水やりをしよう

水やり

苗を植え付けたら、鉢の土全体に行き渡るように、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。水を与えると、用土のすき間に土が入っていき、鉢土の表面がへこむことがあります。

もしへこんだら、鉢土の表面が苗の土の表面と同じ高さになるように土を足し、もう一度水を与えましょう。苗がぐらつくようであれば、軽く左右に揺さぶりながら水を与えると、根鉢と鉢土がなじんで株が安定し、根と土もよくなじみます。

植え付け直後の根は十分に水を吸うことができません。その状態で強い光に当たると株がしおれてしまったり、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。

植え付けから1週間ほどは直射日光が当たらない場所に置き、葉がしおれるようであれば随時水を与えましょう。植え付けから1週間が経ったら、徐々に明るい場所に移動させます。

庭に直接植え付けた場合も、最初は水が足りなくて葉がしおれることがあるので、随時水を与えます。

最初の肥料は、植え付けから2~3週間後に与えます。

ガーデニングに挑戦しよう!

ガーデニング

植物の植え付けの手順は理解できましたか?

初めてだと難しく感じられるかもしれませんが、ポイントを抑えれば初心者でも簡単にガーデニングは始められます。

いきなり大きなものを育てたり、庭に直接植えてしまうよりは、まずはプランターや鉢で育ててみるのがおすすめです。

自分の好きな植物を探して、ぜひガーデニングを楽しみましょう!

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

Photo/ 1) A3pfamily 2)Shyntartanya 3)MOUii 4)Stock-Asso 5)pelfophoto 7)Richard Griffin 8)Madlen 9)Singkham 10)Sviatlana Yankouskaya 11)Paul Maguire 12)santypan 13)KT Stock photos 14)gorillaimages 15)Taras Garkusha 16)Yuganov Konstantin /Shutterstock.com

Print Friendly, PDF & Email