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初心者でも簡単! 保湿や乾燥防止、害虫対策に有効なマルチと寒冷紗のかけ方

初心者でも簡単! 保湿や乾燥防止、害虫対策に有効なマルチと寒冷紗のかけ方

Jurga Jot/shutterstock.com

マルチや寒冷紗を張るのは、初心者には難しいと思ってる人も多いのではないでしょうか? しかし、この作業を行うことで、防寒、防暑、保湿、害虫対策と、野菜にとってのメリットがたくさんです。ここではマルチや寒冷紗の張り方を中心に、メリットなどをご紹介します。

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土の表面を覆うマルチング

マルチ
畝をわらやポリフィルムなどで覆うことを「マルチング」といいます。マルチングには、土の乾燥を防いで湿度を保ったり、雨による泥はねを防いだり、冬には霜柱が立つのを防ぐなどの効果があります

ポリフィルムのものは、目的ごとにいろいろな種類を使い分けます。透明なものは地温を上げ、黒いものは雑草が生えるのを防ぎます。このほか、アブラムシを防ぐ銀色のものや、最初から植え付け用の穴があいているものもあります。広範囲でなければ、わらやススキを細かくしたものを使うのもおすすめです。

トンネル状にかける寒冷紗

寒冷紗とは、化学繊維などをメッシュ状に織ったものをいいます。最近では不織布もよく使われます。畝にトンネルのようにかけることによって、防寒、防暑に役立ちます。また、害虫や大雨、強風を防ぐのにも効果的です。寒冷紗にも種類がありますが、一般的には白いものが多く使われます。黒いものは遮光性が高いので日差しの強い時期に、また白地に銀色の線が入っているものは虫除けの効果が期待できます。

ベタがけに使う不織布

不織布とは、字のとおり繊維を織らずにからみ合わせたシート状のもの。作物が植わった畝に直接覆いかけ、端を土に埋める「ベタがけ」で使います。防暑、防寒、防虫効果が期待できます

黒マルチ

黒マルチ
雑草が生えるのを防ぐ効果があります。

透明マルチ

透明マルチ
地温を効率よくアップさせます。

マルチ押さえペグ

ペグ
マルチがけした後、土をかぶせて押さえるほか、ペグを使って固定することもあります。

敷きわら

敷きわら
有機マルチ材。マルチとして使った後は、堆肥として土にすきこむとよいです。

不織布

不織布
ベタがけ用のシート。畝に留めつけるペグつきです。

防草シート

防草シート
主に、畝間の通路に使います。

マルチの張り方

植え付け用の穴があいていないタイプの張り方を紹介します。苗を植え付けるときは、指をマルチフィルムに押し込み、穴をあければOKです。

用意するものは、マルチフィルム、クワ、レーキなどです。

1.マルチを畝にかぶせる

マルチの張り方1
畝の幅に合ったマルチを用意し、畝にかけます。一人で作業する場合は、片端にレンガなどを乗せて固定してから広げましょう。

2.両脇に土をかぶせる

マルチの張り方2
両脇ののり面に土をのせて、風でめくれないようにします。

3.四辺に土をかぶせる

マルチの張り方3
マルチが動かなくなったら、畝の長さに合わせてカットし、四辺すべてに土をかぶせます。

寒冷紗の張り方

寒冷紗をトンネル状にかけるには、トンネル用支柱が必要です。グラスファイバー型のものや最初からトンネル状に曲げてあるものも市販されています。竹を割って使うのもよいでしょう。

用意するものは、寒冷紗、トンネル用支柱、クワ、ひも、クリップです。

1.支柱を設置する

寒冷紗の張り方1
トンネル支柱を畝にそって設置する。支柱と支柱の間は50~60cmほどに。支柱は畝の内側に向けて挿し込むと安定しやすくなります。

2.寒冷紗をかぶせる

寒冷紗の張り方2
支柱に寒冷紗をかぶせて、両端をひもなどで束ねて固定します。

3.両脇に土をかける

寒冷紗の張り方3
両脇に土をかぶせて固定します。水やりは寒冷紗の上からでよいでしょう。

寒さにやや弱い野菜は?

マルチや寒冷紗の役割の一つに寒さを防ぐことがあります。とくに晩秋から初冬に向かって霜が降りたり、雪が積もったりします。低温によって野菜の組織が凍結するのを防ぐために、寒さ避けをしてあげると効果的です。

寒さにやや弱い野菜は、ジャガイモ、ニンジン、ブロッコリー、カリフラワー、レタスなどです。

マルチと寒冷紗でワンランク上の家庭菜園を

マルチや寒冷紗を張るのは、大変そうだなと思っている方も多いのではないでしょうか? 確かにひと手間かかる作業ではありますが、この作業を行うことで、土の乾燥を防ぐのはもちろん、雪や霜などによる凍結の対策になります。ワンランク上の家庭菜園を目指して、チャレンジしてみてくださいね。

Credit

監修/矢澤秀成

園芸研究家、やざわ花育種株式会社・代表取締役社長
種苗会社にて、野菜と花の研究をしたのち独立。育種家として活躍するほか、いくとぴあ食花(新潟)、秩父宮記念植物園(御殿場)、茶臼山自然植物園(長野)など多くの植物園のヘッドガーデナーや監修を行っている。全国の小学生を対象にした授業「育種寺子屋」を行う一方、「人は花を育てる 花は人を育てる」を掲げ、「花のマイスター養成制度」を立ち上げる。NHK総合TV「あさイチ」、NHK-ETV「趣味の園芸」をはじめとした園芸番組の講師としても活躍中。

参照元/『菜園生活 パーフェクトブック』(監修・著:藤岡成介 発行元:株式会社日本インテグレート)
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協力者/藤岡成介

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