キュウリやゴーヤ、エンドウなど、つる性の野菜を育てるのに欠かせないネット。ネットを用いることで、広範囲につるを伸ばして成長し、沢山収穫することができるようになります。ここではネットの張り方を中心に、誘引方法などもご紹介します。
目次
つる性の野菜栽培に欠かせないネットの設置
キュウリやゴーヤ、エンドウなどのつる性の野菜を育てるには、ネットが必要です。つる性の野菜は成長するにしたがって巻きひげをネットに絡めて、上へ上へと向かって伸びていきます。
竹などで支柱を組み、そこに野菜用のネットをかけるのが一般的ですが、緑のカーテンなどにする場合は、軒下からカーテン状に吊るして固定します。
最近では野菜栽培に適した網目の大きさになった専用ネットや、ネット状になったトレリスなども市販されているので、育てる野菜や菜園の環境に合わせて選ぶとよいでしょう。
また、気をつけたいのがネットの幅や高さ。例えばキュウリなどは大きくなると2mを超えるものもあります。一度成長してネットに絡みつくと外すことは難しいので、大きめに設置しておくのがおすすめです。収穫のことを考えて、あらかじめ高さを設定しておくことも大切。植物は先端ほど元気に伸びていきます。設定した高さで、実のなる枝に栄養がいくようにします。
ジュートネット
自然素材の麻ひも。支柱同士の結束や、野菜の誘引など、幅広く使うことができます。
誘引は8の字に
支柱やネットに野菜の茎を誘引するには、ひもで結んだり、プラスチック製のクリップのような道具を使ったり、方法はいろいろ。ひもで結びつける際は、茎の成長を考えて、少し緩めに結びます。このとき、支柱側はしっかりと固定するため、写真のように8の字に結びつけます。
収穫を考えて張ろう
この記事では、ネットの張り方を中心に誘引の仕方などもご紹介しました。キュウリやゴーヤなど大きくなると2階まで届くような、長さにして2mを超える成長をする野菜もあります。このような野菜の場合は、予め大きめのネットを設置しておくのがおすすめです。緑のカーテンにもなりますよ。
Credit
監修/矢澤秀成
園芸研究家、やざわ花育種株式会社・代表取締役社長
種苗会社にて、野菜と花の研究をしたのち独立。育種家として活躍するほか、いくとぴあ食花(新潟)、秩父宮記念植物園(御殿場)、茶臼山自然植物園(長野)など多くの植物園のヘッドガーデナーや監修を行っている。全国の小学生を対象にした授業「育種寺子屋」を行う一方、「人は花を育てる 花は人を育てる」を掲げ、「花のマイスター養成制度」を立ち上げる。NHK総合TV「あさイチ」、NHK-ETV「趣味の園芸」をはじめとした園芸番組の講師としても活躍中。
参照元/『菜園生活 パーフェクトブック』(監修・著:藤岡成介 発行元:株式会社日本インテグレート)
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協力者/藤岡成介
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