支柱は、トマト、ナス、キュウリなどの野菜を育てるには欠かすことのできない資材です。これらの野菜は成長すると自分の重みで倒れてしまうからです。組み立て不要な支柱も出回っていますが、支柱を立てるコツを覚えてしまえば、竹などの天然の支柱でもすぐに立てることができます。ここでは支柱の立て方をご紹介します。
目次
自立が難しい野菜を支える支柱

トマトやナスなど、成長すると自らの重みで倒れてしまうような野菜を育てるには、支柱が欠かせません。
支柱は、果菜類にとってたいへん重要な資材です。支柱で安定させることにより、たくさん収穫できるように育ちます。作物の種類によって、誘引しやすく育てやすい支柱を選びましょう。
支柱には一般的に竹やプラスチックなどを使います。金属製の管に塩ビコーティングされたものなども市販されています。
支柱の種類は、大きく分けて、野菜の株元にまっすぐ1本立てる直立式と、2列に並べた支柱を上部で交差させる合掌式の2つがあります。
トマトやナス、キュウリなどは、仕立てや目的によって支柱の立て方を工夫するのも楽しいもの。最近では、よりおしゃれでガーデンを引き立てる支柱も市販されています。
支柱の種類
単独の支柱を組み合わせて使う場合は、しっかり結びつけて固定します。風圧で支柱が動くと、土中に張った根が切れたり、重要な枝が折れてしまうこともあるので気をつけましょう。
鋼管竹

園芸用支柱。太さ、長さともに種類が豊富にあるので、作物に合わせて選ぶことができます。
トマト支柱
螺旋状に形作られた鉄製などの支柱。螺旋の中に茎を入れ込むことで固定できる仕組み。
め竹、つるまき支柱
天然の竹の支柱は、炎天下でも熱をもたないのが利点。PE加工をほどこして長持ちするようにしたものもあります。
支柱の立て方
用意するものは、土、肥料、苗(写真はナス)、支柱、ひも、クリップ、発泡スチロール、コンテナ栽培の場合はプランターなどです。
合掌式支柱を立てる
1.支柱を両端に立てる

支柱が斜めに交差するように立てて、ひもやクリップなどで固定します。高さを合わせ、同じ要領でもう一方にも支柱を立てます。
2.支柱を渡す

交差させた支柱の上に、もう一本の支柱を渡します。
3.渡した支柱を固定する

支柱がぐらつかないように、しっかりと固定します。合掌式支柱は強度があり、安定感に優れます。
直立式支柱

あまり大きく育たない野菜は、1本立ち支柱で立ち上げることもできます。
やぐら組み

支柱を3本使うやぐら組みは、さまざまな野菜の支柱として利用できます。
コンテナに立てる方法
1.土を入れる

プランターの場合は3分の1くらいまで土を入れます。排水の悪い場所では、軽石等を底部に入れて排水層をつくるとよいです。
2.支柱をセットする

3.土をかぶせる

プランターの縁から10cmほど低い位置まで土を入れます。
4.苗に土をかける

苗の根元付近が一番高くなるように、土をかけて手で周囲をやさしく押さえます。プランターでも根元の土を高く盛ることで畝のようになり、水はけがよくなります。
組み立て不要な支柱
フォールディングトレリス
開いて土に挿し込むだけと手軽。4点で固定するので安定感があり、プランターにも使えます。
トマトオベリスク
支柱を使ってのびのび育成
この記事では支柱を使って果菜類を育てる方法や、支柱の立て方をご紹介しました。トマトやナスなどの育成には、支柱が必要不可欠になります。支柱で苗を安定させることで、収穫がたくさんできるようになりますので、支柱を使ってのびのびと野菜を育ててくださいね。
併せて読みたい
・ミニトマトの成長にあわせた支柱でベランダ菜園
・ガーデンに欠かせない「支柱」をアレンジして素敵な庭づくり
・つる性の野菜栽培に欠かせない! ネットの張り方や誘引する方法
Credit

監修/矢澤秀成
園芸研究家、やざわ花育種株式会社・代表取締役社長
種苗会社にて、野菜と花の研究をしたのち独立。育種家として活躍するほか、いくとぴあ食花(新潟)、秩父宮記念植物園(御殿場)、茶臼山自然植物園(長野)など多くの植物園のヘッドガーデナーや監修を行っている。全国の小学生を対象にした授業「育種寺子屋」を行う一方、「人は花を育てる 花は人を育てる」を掲げ、「花のマイスター養成制度」を立ち上げる。NHK総合TV「あさイチ」、NHK-ETV「趣味の園芸」をはじめとした園芸番組の講師としても活躍中。
参照元/『菜園生活 パーフェクトブック』(監修・著:藤岡成介 発行元:株式会社日本インテグレート)
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協力者/藤岡成介
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