農薬を使わずに野菜を育てる、家庭菜園のテクニックをご紹介

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家庭菜園で野菜などを育てるからには、農薬を使わずに育ててみたいと思う方も多いのではないでしょうか? 健康的に野菜を育てることができるなら、それが一番ですよね。ここでは、家庭菜園の楽しみの幅を広げるコンパニオンプランツをはじめ、農薬を使わずに健康的に育てる方法をご紹介します。
目次
コンパニオンプランツで防虫
病気や害虫は野菜づくりにはつきものですが、せっかく家でつくるからには、なるべく農薬は使わないで安心で安全な野菜を育てたいもの。そこで、害虫を防ぐために、防虫ネットやコンパニオンプランツを利用しましょう。
コンパニオンプランツとは、複数の植物同士が助け合って育つ共栄植物のこと。例えば、トマトなどのナス科の野菜とマリーゴールドの組み合わせ。マリーゴールドの花に虫が集まってきて受粉を助けてくれるうえ、土の中に発生するセンチュウという害虫を防ぐ効果があります。ほかにも、香りで害虫を遠ざけるハーブ類、ナス科の野菜とネギやニラなどを組み合わせると、成長を促進しあうことが知られています。
こうした植物の組み合わせは、昔から伝えられてきた知恵ですが、環境への負荷が少ないことから、近年改めて見直されています。
病気になってしまったら

病気を防ぐ基本は、野菜にとって健康な環境をキープすること。密植を避けて、日当たり、水はけ、風通しをよくします。また、栽培計画を立てて連作を避けることも大切。病気や連作に強い接ぎ木苗を使うのも効果的です。
雨などで土がはねて株元に着くと、土壌の菌による病気になりやすいので、敷きわらやフィルムで表土をマルチングするのもおすすめです。
また、こまめに野菜の状態を見て、病気を見つけたら、すぐにその部分を切り取ったり、その株を抜き取るなどの対処をすると、病気の広がりを防げます。この時に注意したいのが、切り取ったり抜いたりした部分の処理。土に埋めると病原菌が土壌を汚染するので、菜園の敷地内に捨てないようにしましょう。
病害虫対策あれこれ
防虫ネット

苗を植え付けたら、すぐに寒冷紗などで畝をすっぽり覆い、虫を寄せ付けないようにします。
マルチング
マルチフィルムやわらなどで野菜の根元をおおい、泥はねなどを防ぎます。
コンパニオンプランツ
プランター栽培の場合も、野菜とハーブを混栽するのがおすすめです。
接ぎ木苗
病害虫に強い接ぎ木苗を利用します。
日当たり、水はけ、風通し
株間を十分にとり、野菜が密集しないように注意します。
自然由来の農薬を使う
家庭菜園では、多少の虫食いなどは大目に見たいもの。けれど、害虫や病気の被害がどうしても防げず、農薬を試してみる……そんなこともあるかもしれません。そのときは、自然由来の成分で病害虫から野菜を守るものがおすすめです。木炭をつくるときの副産物である木酢液(もくさくえき)や、重曹由来の殺菌剤なども市販されています。

健康的に野菜を育てよう
この記事では、農薬を使わずに野菜を育てる方法をご紹介しました。こまめに観察することで、ある程度の病害虫は防げますし、コンパニオンプランツで病害虫を対策しつつも、家庭菜園の楽しみの幅を広げることがぜひます。コンパニオンプランツにもぜひ一度挑戦してみてくださいね。
Credit

監修/矢澤秀成
園芸研究家、やざわ花育種株式会社・代表取締役社長
種苗会社にて、野菜と花の研究をしたのち独立。育種家として活躍するほか、いくとぴあ食花(新潟)、秩父宮記念植物園(御殿場)、茶臼山自然植物園(長野)など多くの植物園のヘッドガーデナーや監修を行っている。全国の小学生を対象にした授業「育種寺子屋」を行う一方、「人は花を育てる 花は人を育てる」を掲げ、「花のマイスター養成制度」を立ち上げる。NHK総合TV「あさイチ」、NHK-ETV「趣味の園芸」をはじめとした園芸番組の講師としても活躍中。
参照元/『菜園生活 パーフェクトブック』(監修・著:藤岡成介 発行元:株式会社日本インテグレート)
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協力者/藤岡成介
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