家庭菜園は水やりや除草だけでなく、成長過程に合わせて、間引きや追肥、ほかにもさまざまな作業が必要になります。この毎日のお世話を通して植物の成長の変化を楽しむことが、家庭菜園の醍醐味の一つといえます。ぜひ必要な作業を把握し、ワンランク上の家庭菜園を楽しみましょう。
目次
水やりのポイント
野菜の生育には水分が欠かせません。特にベランダやテラスなどでコンテナを使って栽培をするときには、水やりの管理が必要です。水やりのタイミングは四季を通じて午前中、それも朝がベスト。太陽が昇りきる前に、たっぷりと水をあげてください。
ジョウロでの水やりもホースでの水やりも、水を直接、強く株元に当てると、水圧によって根を傷めてしまいます。ジョウロならハス口のあるものを選び、ホースを使う場合は下写真のように水圧をコントロールします。
追肥
栄養成長と生殖成長
植物の成長には、栄養成長と生殖成長があります。発芽すると葉が出て光合成が始まりますが、この茎・葉・根など栄養器官のみをつくる成長を「栄養成長」といいます。次に、花芽をつくり、花が咲き、実を結びそしてタネをつくることを「生殖成長」といいます。植物の成長過程を観察できるようになってくると、水や肥料を与えるタイミングや管理作業が上手になってきます。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、育てている作物を観察していくことも大切なプロセスです。
植物の成長イメージ
野菜のよりよい育成のために
水やりはもちろん、除草などの作業に加え、育成に応じて間引きや整枝・摘心などお世話することが、初心者さんにとっては多いと感じるかもしれません。でも毎日の作業を通して、植物の成長の変化が見られるのも、楽しみと喜びの一つです。ぜひ、楽しみながらチャレンジしてみてくださいね。
Credit
監修/矢澤秀成
園芸研究家、やざわ花育種株式会社・代表取締役社長
種苗会社にて、野菜と花の研究をしたのち独立。育種家として活躍するほか、いくとぴあ食花(新潟)、秩父宮記念植物園(御殿場)、茶臼山自然植物園(長野)など多くの植物園のヘッドガーデナーや監修を行っている。全国の小学生を対象にした授業「育種寺子屋」を行う一方、「人は花を育てる 花は人を育てる」を掲げ、「花のマイスター養成制度」を立ち上げる。NHK総合TV「あさイチ」、NHK-ETV「趣味の園芸」をはじめとした園芸番組の講師としても活躍中。
参照元/『菜園生活 パーフェクトブック』(監修・著:藤岡成介 発行元:株式会社日本インテグレート)
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協力者/藤岡成介
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