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正しいタネのまき方とは? すじまき・点まきなど野菜に合った種まきを!

正しいタネのまき方とは? すじまき・点まきなど野菜に合った種まきを!

amenic181/shutterstock.com

種は野菜によって適したまき方が異なります。このまき方で発芽率や、最終的な収穫量も変わってきます。ここでは、代表的な「すじまき」や「点まき」などを中心に、正しいまき方やコツをご紹介します。

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まきどきをしっかり確認

野菜が発芽するには、適度な水と光、そして土が必要です。発芽は日光や土の温度に左右されますから、種子袋に記載されている「まきどき」をしっかり確認しましょう

タネを選ぶときは、できるだけ新しいものを選び、持ち帰ったら涼しい場所に保管。冷蔵庫に入れておくのもおすすめです。

〈タネから育てるのに向いている野菜〉

移植しにくい根菜類や、すぐに成長する葉菜類。そのほか、シソやバジルなどのハーブ類や、マメ類、キュウリやスイカ、カボチャなどのウリ科の野菜もタネから育てるのに適しています。

〈タネのまき方は3種類〉

野菜の種のまき方は、すじまき、点まき、ばらまきの3種類です。畑やプランターに直接タネをまく場合も、ポットで苗を育てる場合も、タネのまき方は3種類うち、どれかになります。また、いずれのまき方も、成長に応じて間引きが必要になります。ばらまきは簡単ですが、種子が偏りやすいので、初心者は避けたほうがよいでしょう。

種まき用の土づくり

発芽率をアップさせるには、土づくりが最も大切です。まず種まきの床づくりから始めましょう。種まき用の土は、できるだけ細かい粒子を均一に混ぜてつくることで、発芽率がアップします。

用意するものは、種まき用バット、鹿沼土、赤玉土、フルイ、整地用の板材などです。

1.鹿沼土をふるう

ふるう

鹿沼土をフルイにかける。フルイに粒が残りやすいので、手でつぶしながらふるいます。最後に残った粒は角材などで押しつぶし、細かくなった土のみを使います。

2.鹿沼土と赤土を混ぜる

まぜる

鹿沼土と赤玉土を、手でよく混ぜ合わせます。このとき、それぞれの用土は均一量を混ぜ合わせるとよいでしょう。

3.バットなどに土を入れる

土を入れる

混ぜ合わせた土を、バットやトレーなどのタネをまく容器に入れます。このとき、板材などで土をならすと、簡単に平らにできます。

4.土を水で湿らせる

湿らせる

タネをまく前に、ジョウロや霧吹きなどで土をよく湿らせておくとよいでしょう。

バットを使った育苗用のタネのまき方

すじまきは、コマツナやホウレンソウなどの葉菜類や、ラディッシュなどの小さな根菜に向いています。点まきは、ひと株が大きくなる果菜類や根菜類に向きます。いずれの場合も、タネをまいたら水をたっぷりとかけることが大切です。タネが水に流れないように霧吹きなどを使いましょう。

幼苗になったら、9cmポットに移し変えてさらに成長させると定植しやすくなります。

用意するものは、土、種子、バット、ポット、厚紙、割りばし(先端をナイフなどで細く削っておく)、板材や支柱です。

すじまき

1.土に溝をつくる

すじまき1

板材や支柱などを使い、土に溝をつくります。深さは5〜10mmほど、溝と溝の間隔は3cm以上離します。

2.種をまく
すじまき2

タネ(写真はコマツナ)を厚紙に移し、割りばしを削ったものでひと粒ひと粒、ていねいに土に落としていきます。タネとタネの間隔は3cmほど空けます。

3.土をかぶせ、鎮圧する

すじまき3

手で全体に土をかぶせ、板材などを使ってかぶせた土をならします。板材などで、軽く鎮圧し、霧吹きでたっぷりと水をやりましょう。

点まき

1.土に穴をあける

点まき1

割りばしの先を細く削ったもので、直径5mm、深さ1㎝ほどの穴をあけます。

2.種をまく

点まき2

タネ(写真はダイコン)を厚紙に移し、割りばしを削ったものでひと粒ひと粒、ていねいに土に落としていきます。ひとつの穴に2~3粒のタネを落とします。

3.土をかぶせる

点まき3

手で全体に土をかぶせ、板材などを使ってかぶせた土をやさしくならします。鎮圧はせず、霧吹きでたっぷりと水を与えます。

幼苗のポット上げ

1.ポットを用意する

幼苗1

直径9cmのポットに、移植用の土を用意します。

2.幼苗をポットから外す

幼苗2

移植適期に育った幼苗を、ポットからていねいに外します。

3.移植する

幼苗3

9cmポットに移植し、定植適期までさらに育てます。

種まきにチャレンジしよう

この記事では、タネのまき方とポット上げの方法をご紹介しました。野菜に合ったまき方と、まきどきをきちんと確認し、上手に育ててみてくださいね。

Credit

監修/矢澤秀成

園芸研究家、やざわ花育種株式会社・代表取締役社長
種苗会社にて、野菜と花の研究をしたのち独立。育種家として活躍するほか、いくとぴあ食花(新潟)、秩父宮記念植物園(御殿場)、茶臼山自然植物園(長野)など多くの植物園のヘッドガーデナーや監修を行っている。全国の小学生を対象にした授業「育種寺子屋」を行う一方、「人は花を育てる 花は人を育てる」を掲げ、「花のマイスター養成制度」を立ち上げる。NHK総合TV「あさイチ」、NHK-ETV「趣味の園芸」をはじめとした園芸番組の講師としても活躍中。

参照元/『菜園生活 パーフェクトブック』(監修・著:藤岡成介 発行元:株式会社日本インテグレート)
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協力者/藤岡成介

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