ガーデニングを楽しめる季節の到来です。今年は、新型コロナウイルスの影響で自粛を求められていますが、おうちで過ごす時間ができたことにより、ガーデニングや野菜・ハーブ類の栽培を始めたという方が増えています。そんな中、「うちは庭が狭いから」「マンション住まいだから」「やったことないから」と、ガーデニングを諦めている方はいらっしゃいませんか? そんな方にもピッタリなアイテムが、高さのあるイギリス生まれのプランター・「ベジトラグ」。今回は、ベジトラグを使ったガーデニングアイデア第2弾! コンパニオンプランツを活用した、ハーブと野菜の植え付け編をお届けします。

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テーマは、コンパニオンプランツを利用したポタジェスタイル

前回は、ベジトラグのを組み立てをご紹介しました。初心者さんでも、植物が育てやすく、他にも嬉しいポイントがいっぱい詰まった、おしゃれなプランターです。(→「組み立て編」)。

今回は、ここにハーブと野菜を植えていきます。今年の私のテーマは、コンパニオンプランツを利用した、ポタジェ(フランス語で菜園)スタイル!

まずは、農薬を使わないで野菜を育てる時におすすめなのが、「コンパニオンプランツ」の活用。コンパニオンというと接客業を思い浮かべるかもしれませんが、本来コンパニオンには「仲間」という意味があります。ある行動を共にした親密さのうえに成り立つ「仲間」という意味もあり、植物の世界では、お互いの存在が、それぞれの生育によい作用を与える植物や、その組み合わせのことをコンパニオンプランツといいます。複数の作物を一緒に植えることで、病害虫の発生を抑えたり、育ちをよくする昔からの知恵です。

私は草花や野菜・ハーブなどを一緒に植え込む、伝統的なフランス式家庭菜園・ポタジェスタイルを取り入れることにしました。

コンパニオンプランツの組み合わせ

今回植えた野菜は、ナス・パプリカ(ピーマン)・ズッキーニ・トウガラシの4つ。そして、これに合うコンパニオンプランツを組み合わせました。

【コンパニオンプランツの組み合わせと植え込み図】

【コンパニオンプランツの組み合わせと植え込み図】

① ナスには、ネギ・チャイブ…青枯病を予防。うどんこ病を予防。

② パプリカ(ピーマン)には、ミント…アブラムシを防除。ただしミントは増えすぎる種類は避けること。

③ ズッキーニには、タイム…蜂を呼び寄せて受粉を助ける。モンシロチョウを防除。

④ とうがらしには、ネギ…青枯病を予防。アブラムシを防除。

根が絡んでこそ効果を発揮するので、なるべく近くに植えます。

用意するものはこちら

それでは、さっそく植え込みをしていきましょう!

【用意するもの】

◯プランター(ベジトラグS)

◯培養土 130ℓ

◯腐葉土 10ℓ

◯野菜苗(ナス・パプリカ・ズッキーニ・万願寺とうがらし・下仁田ネギ)

◯ハーブ苗(チャイブ・カーリーミント・タイム・カレンデュラ・ローズゼラニウム)

◯スコップ/ジョウロ

◯麻ひも

◯支柱

培養土は何を買ったらいいの?

培養土を買うとき、何を基準に選んでいますか? ホームセンターの土売り場に行くと、あまり安い土には、よくないものが入っていそうとか、国産がいいのかな…など、迷いませんか?

参考までに、土の値段は、化学肥料の量でも変わります。植えて3カ月持つ分の化学肥料が含まれているのか、1カ月分なのかで、価格が変わるのですね。

私の場合は、農薬・化学肥料を使わず、すべての植物を育てていますので、微生物を大切にしています。微生物がいる土はふかふかで、団粒構造といって土と土の間に隙間があり、その隙間のおかげで、土中の空気や水が滞ることなく動いてくれます。その団粒構造ができていると、植物の根も張りやすく、生育がいい、という仕組みです。

というわけで、私は化学肥料の有効期間が一番短い培養土(おそらくこれが価格的にも安い)を選んで、微生物入り有機肥料を足します。

微生物が入った有機肥料

これが、私が使っている微生物が入った有機肥料。一見すると、土のようです。有機肥料はさまざまな種類が販売されていますので、目的に合うものを探して見つけてみてください。探すのが難しい場合には、すでに有機肥料が含まれている「有機栽培用の培養土」を選ぶとよいと思います。

植えていきましょう!

それでは、植え付けまでの手順をご紹介していきます。

置き場所を決める

まずは、前回作ったベジトラグをどこに置くかを決めます。

置き場所を決める

ベジトラグは、土を入れてしまうと動かすことが困難です。植える植物に合った場所をしっかり考えて、設置しましょう。野菜を育てるなら、日照は最低5時間以上必要ですので、日当たりのいい場所を選びます。我が家は東向きに設置することにしました。

ベジトラグの中に培養土を入れます

ベジトラグの中に培養土を入れます。黒い不織布はベジトラグ専用のライナーで、排水性・通気性がよく、鉢底石は不要です。ベジトラグSには、土が130リットル入ります。ホームセンターで培養土を購入して準備しておきましょう。

土の表面をならして、余分なライナーをしまいましょう

土の表面をならして、ライナーをしまいましょう

土を入れたら、表面を平らにならしておきます。それと、黒のライナーがひらひらして、植物を植えにくいので、内向きにくるくるたたんでしまいこみましょう。

どこに何を植えるかを決め、仮置きします

どこに何を植えるかを決め仮置きします

野菜やハーブを植える場合、株と株の間を取る必要があります。どのくらい大きくなるのか、その野菜についているプランツタグをよく見て、株間を取り、まずはポットから出さずに仮置きします。

植え込みましょう

植えこみましょう

シャベルで植え穴を掘ります。ポットから苗をそっと出し、根の状態を見ます。白い根が見えず、根鉢がぼろぼろと崩れそうなら、根は触らず、そっと穴に置くだけにしましょう。

少し根を引き出す

白い根がぐるぐる下で回っているようなら、少し根を引き出してから植えます。

周りにそっと土を入れて、穴を埋めます

周りにそっと土を入れて、穴を埋めます。その際、土は株元にはかけないようにします。ここに土をかけると、次の芽を埋めてしまうことになるので、大事にしましょうね。

また、この後、腐葉土を敷き詰めていくので、鉢の表土はすべて埋まっていなくて大丈夫です。

腐葉土でマルチングをします

腐葉土でマルチングをします

土の表面をむき出しにしておくと、乾きやすくなり、水やりの回数が増えてしまいます。また、雨水などがはねて、葉の裏に付くことで、病気になるリスクも高まります。そこで活躍するのが、マルチング! 腐葉土やウッドチップなどで、土の表面をカバーをすることを「マルチング」といいます。

支柱を立てます

植えたら、すぐに支柱をしましょう。植物はぐらぐらしていると根を伸ばせません。支柱は大きくなってから…と思われがちですが、植えたらすぐ立てましょう。

まず、根から離れたところに支柱を立て、麻ひもを植物に回します。

根から離したところに支柱を立て、麻ひもを植物に回します

次に、麻ひもを数回ひねります。

麻ひもを数回ひねります

支柱にしっかり結んで完成です。

支柱にしっかり結んで完成です

ナス・パプリカ・ズッキーニ・万願寺とうがらしの4つに支柱を立てましょう。

水やりをしましょう

水やりをしましょう

ホースやジョウロを使って、水をやりましょう。その際、注意することが2つ。

まず1つ目は、上からではなく、株元にかけること。水圧が高いと土をえぐってしまいますので、ホースの場合は優しい水流に調整しましょうね。

2つ目は、水の量です。プランターの下からしたたり落ちてきたら終わりにするのではなく、しばらく水をあげ続けます。新しい水と空気を、プランターの隅々まで届けるために、こうして1回の水やりでたっぷりの量をあげたら、次は土の表面が乾くまで、水を与えない日を作ることが大事です。

完了です

植え込み完了です

植え付け完了です!

ここから生長を見守り、栽培をしていきます。みなさんも、ベジトラグで野菜やハーブを育ててみませんか? お手入れなども、引き続きお知らせしていきますね。一緒におうち時間を充実させて、暮らしを楽しみましょう。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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