新年を迎える準備に、生花を室内に飾る方は多いですが、今年のお正月は、長持ちする寄せ植えを作って迎えてみませんか? お正月の雰囲気を出すおすすめの花材と初心者さんでも簡単にできる寄せ植えの作り方を、ベテランガーデナーの遠藤昭さんが解説します。
目次
生花とは違う雰囲気をお正月の寄せ植えで演出

お正月を迎える準備は進んでいますか? やはり日本のお正月は、クリスマスと違って、長い日本の伝統に培われたホッとできるよさがありますね。正月飾りの準備が整ったら、次はガーデニングブームで普及した「コンテナガーデン」=寄せ植え(一つの鉢の中に数種の植物を一緒に植える方法)でお正月を演出してみませんか?
ここ数年、年末に向かうこの時期には、勤め先である神奈川の「川崎市緑化センター」でお正月の寄せ植え講習会を実施したり、自宅にある季節の寄せ植えを「正月風」に手を加えてアレンジしたりしています。今回は、そんなお正月の寄せ植えをご紹介しましょう。
まずは初心者向け!基本のお正月の寄せ植えについて

鉢のサイズは、7号(直径21cm)を使用しています。
材料は、松、南天、葉牡丹、パンジー、アリッサム、ノースポール、そしてお正月らしさを出すために、笹またはトクサでピラミッドを作り、水引を梅結びにして飾ります。
水引は赤白よりも金銀のほうが上品に見えます。
次は中級者向け!お正月の寄せ植え例


鉢のサイズは、9号(直径27cm)を使用しています。
使用した植物は、
タイプAは、松、千両、南天、葉牡丹、カルーナ、シクラメン、パンジー、ストック。
タイプBは、カルーナの代わりにヤブコウジを使用。
松、南天、千両などの木ものを後方に配置し、全体を丸くまとめます。植え込む時は、花の向きに注意し、葉牡丹はやや前に傾けるのがコツ。講習会の時には、よく「お花が見る人に微笑みかけるような角度に!」と説明しています。
そして同じく中級者向けで、少々、遊び心のある寄せ植え。

主催者から門松も入れてほしいというリクエストがあり、門松作りから実施しようと思ったのですが、材料調達や制作の難易度・時間を考え、既製品の門松を使うことにしました。
使用した材料は、既製品の門松(松・造花の梅・扇子付き)、南天、ヤブコウジ、ストック、シクラメン、葉牡丹、プラチナケールです。そして、水引を輪にしました。ここでテクニックと時間があれば、梅結びを作ると、より正月感がアップします。
お正月の寄せ植えの作り方
手順1 鉢底ネットを敷き、水抜き穴から用土がもれないようにします。
手順2 鉢底石を2cm厚ほど敷きます(草花を植え込む場合は赤玉土大粒でOK)。
手順3 仮置きをしてみて、苗の配置のバランスをチェック。
手順4 培養土を入れますが、その際一番大きなポットで高さ調整します。水やりの時に用土が流れ出ないように、鉢の縁から2cmほどウォータースペースを確保できる高さにします。
手順5 黒ポットから抜き取った苗の根鉢を崩さずに、仮置きの通りに鉢の中に配置していきます。
手順6 土入れで培養土をすくい、根鉢の隙間に用土を入れていきます。
手順7 突き棒(割り箸など)でしっかり土を漉き込み、根鉢と根鉢の間に隙間がないようにします。

お正月の寄せ植えが完成!
お正月のイメージを作る寄せ植えの演出法
では、ここからはいくつかお正月らしさをアップする演出アイテムをご紹介しましょう。

秋以降に作ってあった日常の寄せ植えに、割った竹を3本、鉢の縁沿いに立て、上でまとめてピラミッドを作り、両脇に門松を配置してお正月を演出。

職場の植物園にある松の盆栽を借用し、大きな寄せ植えを制作。頂点の飾りは、縄を梅結びに。

カワイイ小物を活用するのも、この時期ならでは。
お正月向きの寄せ植えに使う植物
最後に、正月の寄せ植えに向いている植物を紹介しましょう。
松(マツ)

松は「祀る」につながる樹木であり、古くから中国でも生命力、不老長寿、繁栄の象徴とされ、日本でもおめでたい樹木として、正月に門松を飾る習慣ができました。
南天(ナンテン)

難を転じて福となすといわれる縁起木で、庭木として古くから親しまれていますね。

写真は、庭の南天の実を投げ入れ。
『赤い実がきれいなナンテン(南天)の育て方は? 花言葉や特徴・代表的な品種をご紹介!』
千両(センリョウ)

万両とともに「千両、万両」と称される、商売繁盛の縁起木ですね。
藪柑子(ヤブコウジ)

十両(ジュウリョウ)とも呼ばれる縁起木で、最近は斑入りが人気です。
シクラメン

寄せ植えに使用されるのは、冬の屋外でも育てられるガーデンシクラメンです。
葉牡丹(ハボタン)

昔から、お正月といえば葉牡丹。キャベツのように巨大品種から、寄せ植えに使いやすい極小サイズまで、サイズも色もさまざまあります。
『カラーリーフ「葉牡丹(ハボタン)」は冬の寄せ植えの大切なワンポイント、特徴的な5種類をご紹介!』
パンジー&ビオラ

今や、冬花壇の女王さま! 花色も単色から虹色まで、動物の顔のようにも見える可愛い花形、寒空の下で次々と花を咲かせる丈夫な品種など、本当にたくさんの種類が出ていますね。
『千変万化の個性を競い合う個人育種パンジー&ビオラ最先端レポート①』
オリジナルのお正月用寄せ植えを作ろう!
年末にかけて忙しい時期ですが、暖かい日にほんの2~3時間で、お正月前にオリジナルの寄せ植えを作って、新年を気持ちよく迎えてみましょう。
Credit
写真&文 / 遠藤 昭 - 「あざみ野ガーデンプランニング」ガーデンプロデューサー -

えんどう・あきら/30代にメルボルンに駐在し、オーストラリア特有の植物に魅了される。帰国後は、神奈川県の自宅でオーストラリアの植物を中心としたガーデニングに熱中し、100種以上のオージープランツを育てた経験の持ち主。ガーデニングコンテストの受賞歴多数。川崎市緑化センター緑化相談員を8年務める。コンテナガーデン、多肉植物、バラ栽培などの講習会も実施し、園芸文化の普及啓蒙活動をライフワークとする。趣味はバイオリン・ビオラ・ピアノ。著書『庭づくり 困った解決アドバイス Q&A100』(主婦と生活社)、『はじめてのオージープランツ図鑑』(青春出版)。
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