時が経つにつれて庭の樹々は成長し、メンテナンスが必要になってきます。ただ、メンテナンスを業者に依頼したり、自身で行うには、タイミングなどがわからなくて、気づけばほったらかしなんて状況もあるのではないでしょうか。今回は、専門家の視点から、庭を保つために気をつけておきたいポイントを紹介します。

季節が変わっていく時の屋内から見た庭の変化や美しさ。それらに人は心引かれ、時には見入ってしまいます。そんな屋内から見た絵のように美しい庭を継続させるためにも、年に何回かの植物のメンテナンスや、何年かに一度は少し入れ替えも必要になってきます。
メンテナンスを業者にお願いする時のポイント

専門業者に植えてもらった樹木等は、一般的には引き渡し時から半年〜1年ぐらいまでが保証としての期間です。移植した場合の害虫や害虫による食害、薬害、水やり不足による枯れ、草本類などは通常免責となります。メンテナンスから保証まで詳細については、引き渡し時にしっかりと確認し、育て方のアドバイスももらいましょう。
家族とともに庭は成長していくものです。長い付き合いのことを考えると、良い施工店、実績のある業者を見つけることがとても重要。近所で素敵な庭を見かけたら、施工店などを聞いてみるのも一つ。実際の評判を聞いて紹介してもらうのも、適正な業者を見つける確実な方法です。
またメンテナンスを考える場合、庭は基礎である「土」、「排水」、「日当たり」などの基本的な部分をしっかりと工事しておけば、ここで植物が育つ条件が成り立ちます。「地を養えば花は自ら開く」という言葉があるように、住宅も庭も、基礎部分が何より重要というわけです。だからこそ、その基礎を造る業者との出合いが、庭との良い関係を築くスタートになるのではないでしょうか。
メンテナンスを自分でやる時のポイント

ご自身でメンテナンスをする場合、「剪定」は立冬が過ぎ、寒さが進む冬がおすすめです。そもそも剪定とは、樹木の生育や結実を調整したり、樹形を整えるために枝を切ること。庭木は自生植物とは違い、庭という限られた場所で育たなければなりません。そのために庭木同士で日光を取り合って枯れてしまったり、枝が伸び放題で病気になったりすることを防ぐ必要があります。剪定は庭木にとって必要不可欠。寒さで樹木が休眠状態に入ると、ちょうど剪定にいい時期に入ります。
剪定の仕方は、ほかの生育を妨げたり、下向きに伸びる枝を切ったり、根のところから伸びてきた新芽(ひこばえ)を付け根から切ったりする方法があります。また交差する枝、内側に向かって伸びる枝、伸びる方向と逆に出ているものや絡んで邪魔をするような枝、幹の途中から出てくる胴ふき枝など、よく見て観察しながらしっかりと切り込みます。
はじめに注意しておきたいのは、木は成長するので、将来を考えて焦らずに、少し余裕があるようにシミュレーションして植えておくこと。後は常緑樹、落葉樹のタイミングを間違わないように植えましょう。これを間違うと、花芽を飛ばしてしまうことが、たまに起こります。決して難しくはありません。草木の性質を知り、ベストなタイミングを見極めるだけ。すると、夏には葉で樹木を覆い、庭に木陰をつくってくれます。冬には葉を落とし、日差しをもたらしてくれます。庭は住まう人にとって、心の癒しであるとともに、素敵なパートナーでもあるのです。
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