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【つる性植物】種類と育て方を徹底解説!巻きつき・張りつき等4タイプの特徴

【つる性植物】種類と育て方を徹底解説!巻きつき・張りつき等4タイプの特徴

Peter Turner Photography/shutterstock.com

庭の限られたスペースでも立体的に空間を彩ることができる「つる性植物」ですが、実はその育ち方によって「巻きつき」「絡みつき」「寄りかかり」「張りつき」の4つのタイプに分けられます。植物の特性に合った誘引方法や構造物を選ぶことで、より美しく仕立てることができ、植物も元気に育ちます。本記事では、これら4タイプの特徴とともに、初心者におすすめの種類や用途に合わせた育て方を徹底解説します。ぜひ、ご自宅のお庭やフェンスにぴったりの品種を見つけてみてください。

つる性植物の選び方

つる性植物は、つるを伸ばして這い伸びる植物です。その特性を利用して植物を立体的に仕立てることができるため、地面のスペースが限られた場所でも広い空間を彩ることができます。しかし、一口に「つる性」といっても、誘引した方がよいものもあれば、しなくてよいものもあり、上手に活かすにはどう伸びるのか、それぞれの育ち方を理解することが大切です。

つる性植物には4つのタイプがある

つる性植物は大きく4つのタイプに分けることができます。それぞれの特性を理解し、用途に合った植物を選びましょう。

巻きつき植物

茎が支柱等のまわりにらせん状に巻きつくタイプ。右巻きと左巻きの種類にも分けられます。誘引がなくても巻きつくが、誘引した方が姿が美しい。(アサガオ、カロライナジャスミン、スイカズラ、ツルウメモドキ、ナツユキカズラ、フジなど)

絡みつき植物

葉や茎の先端が巻きひげ状にクルクルと変形したものを「巻きひげ」と呼び、構造物や他の植物などに絡みつきながら伸びるタイプ。誘引がなくても絡みつくが、誘引した方が姿が美しい。(クレマチス、スイートピー、トケイソウ、ブドウ、フウセンカズラ、ナツヅタなど)

寄りかかり植物

茎や枝から出る刺を引っ掛けながら伸びるタイプ。誘引がなくても伸びるが、誘引した方が姿が美しい。(ノイバラ、ブーゲンビリア、ツルグミなど)

張りつき植物

気根や吸盤(茎の途中から出る小さな根)を出して、壁などに張り付きながら這い上がるタイプ。誘引しなくても伸びる。(ノウゼンカズラ、テイカカズラ、ツルアジサイ、ヘデラ・ヘリックス、ヘンリーヅタ、ツルマサキなど)

以前、「張りつき植物」をパーゴラの柱に、シュロ縄でくくりつけ、巻きつけているケースを見たことがあります。本来、「張りつき植物」は自ら気根や吸盤で構造物に張りついて生育するので、この状態ではせっかくの植物を美しく見せることができません。上記の4つのタイプは、植物を少し観察すれば簡単に見分けがつくので、まずは「巻きつき植物」「絡みつき植物」「寄りかかり植物」「張りつき植物」の4つのタイプがあることを覚えておきましょう。

「絡みつき植物」タイプのクレマチス。茎の先端の巻きひげで構造物に絡みつくが、所々で茎を誘引した方が美しく仕立てられる。

初心者におすすめの育てやすいつる性植物3選

多種多様なつる性植物の中から、初心者にも管理しやすい植物をご紹介します。誘引や剪定などのお手入れは必要なものもありますが、お手入れする楽しみも感じられるでしょう。

アサガオ

アサガオ
Basico/Shutterstock.com

学名 Ipomoea nil
ヒルガオ科サツマイモ属
熱帯、亜熱帯地域原産
つる性一年草
開花7〜9月頃

「巻きつき植物」タイプ。日本人になじみ深い花の一つで、奈良時代に中国より渡来し薬草として用いられたのが始まりといわれています。開花には日照はもちろん一定の暗闇が必要で、日没から約10時間後に開花する特性を持っています。そのため、夏季には開花がちょうど夜明けと一致し、夏の朝を彩るというわけです。江戸時代に空前の朝顔ブームが起こり、園芸品種が多くつくられました。大輪アサガオ、変化咲きアサガオ、曜白アサガオ、セイヨウアサガオなど、花の色味や形も多種多様です。

タネは5月中旬〜下旬がまきどきです。支柱を輪っかでつないだ「あんどん仕立て」にする場合は、真上からみて左巻きになるように茎を巻きつけましょう。

カロライナジャスミン

カロライナジャスミン
Less Smith/Shutterstock.com

学名 Gelsemium sempervirens
ゲルセミウム科  ゲルセミウム属
北アメリカ原産
常緑性つる植物
開花4〜6月頃

「巻きつき植物タイプ」。香りがジャスミンに似ているため、この名がつけられたといわれますが、ジャスミンとは全く別の種類です。花は春から初夏まで次々と開花し、長期間花を楽しむことができます。日当たりのよい場所で育てると大きく育ち、株いっぱいに花を咲かせて見応えが出ます。「ジャスミン」という名がついていますが、根や蜜にはゲルセミシンという有毒成分が多く含まれるため、ハーブとしての利用はできません。

アイビー(ヘデラ)

Martina Unbehauen/Shutterstock.com

学名 Hedera ウコギ科 キヅタ属
北アフリカ、ヨーロッパ、アジア原産
常緑つる性植物

「張りつき植物」タイプ。セイヨウキヅタ、キヅタ、オカメヅタなど園芸品種が数百あるつる性植物です。特にセイヨウキヅタは、覆輪や斑入りのバラエティーに富み、数多くの品種があります。

庭の景色を立体的にしたい人におすすめの品種

壁面、フェンス、パーゴラ、アーチに。オールマイティに活躍する種類

ツルハナナス

ツルハナナス
Janine James/Shutterstock.com

学名 Solanum jasminoides
ナス科 ナス属
南米原産 常緑つる性樹木

「巻きつき植物」タイプ。夏にやや小形の白や紫色の花を咲かせる。

スタージャスミン

スタージャスミン

学名 Jasminum multiflorum
モクセイ科 ヤスミヌム属
熱帯アジア原産 常緑つる性樹木

「巻きつき植物」タイプ。都市部の暖地では、十分越冬し、一年中緑が楽しめる。

壁面緑化に最適な植物

ハゴロモジャスミン

ハゴロモジャスミン
tamu1500/Shutterstock.com

学名 Jasminum polyanthu
モクセイ科 ヤスミヌム属
中国南西部原産 常緑つる性樹木


「巻きつき植物」タイプ。花は薄ピンク色で強く甘い芳香性がある。パーゴラやアーチにも。

ツルマサキ‘エメラルドゲティ’

ツルマサキ‘エメラルドゲティ’

学名 Euonymus fortunei‘Emerald Gaiety’
ニシキギ科 ニシキギ属
日本・中国・朝鮮半島原産 常緑つる性樹木

「張りつき植物」タイプ。基本的には這性で、壁があれば登っていく。

ツルマサキ‘ハーレクイン’

ツルマキ‘ハーレクィーン’

学名 Euonymus fortunei var. ‘Harlequin’
ニシキギ科 ニシキギ属
日本・中国・朝鮮半島原産 常つる性樹木

「張りつき植物」タイプ。斑入りの美しい葉色が特徴。グラウンドカバーや寄せ植えにもよい。

ハツユキカズラ

ハツユキテイカカズラ

学名 Trachelospermum asiaticum’Hatuyukikazura’
キョウチクトウ科 テイカカズラ属
日本・中国原産 常緑つる性樹木

「張りつき植物」タイプ。葉に白色の斑が入るテイカカズラの園芸品種で、新芽は淡紅に色づき美しい。

フェンスやアーチに向くつる植物

ヘンリーヅタ

ヘンリーツダ

学名 Parthenocissus henryana
モクセイ科 ヤスミヌム属
中国南西部原産 落葉つる性樹木

「張りつき植物」タイプ。強剪定や耐寒性、耐暑性に優れた丈夫な植物。秋の紅葉も見事。壁面におすすめ。

壁面を彩るヘンリーヅタ。Oksana Akhtanina/shutterstock.com

チリフハニーサックル

チリフハニーサックル

学名 Lonicera periclymenumvar.aureo reticulata
スイカズラ科 ロニセラ属
ヨーロッパ園芸品種 半落葉つる性樹木

「巻きつき植物」タイプ。オベリスク、トレリスにも。コンテナで寄せ植えにしてもよい。

スイカズラ

スイカズラ
Somsit/Shutterstock.com

学名 Lonicera japonica
スイカズラ科 ロニセラ属
日本・中国原産
常緑つる性樹木
「巻きつき植物」タイプ。和名の別名「ニンドウ」。常緑性で一年中緑が楽しめる。

ナツユキカズラ

ナツユキカズラ

学名 Polygonum aubertii
タデ科 ポリゴナム属
中国・チベット原産 落葉つる性樹木

「巻きつき植物」タイプ。花が満開になると、レースのカーテンをしているように美しい。

都市部の緑化に役立つつる植物

テイカカズラ‘オウゴンニシキ’

テイカカズラ‘オウゴンニシキ’

学名 Trachelospermum asiaticum‘Ougonnisiki’
キョウチクトウ科 テイカカズラ属
日本・中国原産 常緑つる性樹木

「張りつき植物」タイプ。耐暑性があり、都市の緑化に向いている。

センニンソウ

Olya Maximenko/shutterstock.com

学名 Clematis terniflora
キンポウゲ科 センニンソウ属
日本原産 落葉つる性樹木

「絡みつき植物」タイプ。常緑なので、都市部のフェンス緑化などにも応用できる。

特性を生かして、つる性植物で立体的な庭づくりを

Peter Turner Photography/shutterstock.com

「つる性植物」と一口に言っても、その育ち方には「巻きつき」「絡みつき」「寄りかかり」「張りつき」の4つのユニークな個性があります。植物ごとの特性を正しく理解し、それに合ったフェンスやアーチ、壁面などの構造物を選ぶことが、植物を元気に美しく仕立てるための第一歩です。

地面のスペースが限られた場所でも、空間を立体的に彩ることができるのがつる性植物の大きな魅力です。これからガーデニングに取り入れる方は、まずはアサガオやカロライナジャスミン、アイビーといった初心者にも育てやすい種類から挑戦してみてはいかがでしょうか。

それぞれの種類や特性をしっかり理解した上で、ぜひご自宅のお庭や用途にぴったりの品種を見つけて、あなたらしい素敵な空間を演出してくださいね!

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