寄せ植えは、一つの鉢のなかにさまざまな植物を植え、その華やかさや調和を楽しむガーデニングのこと。一見、難しそうに見えるかもしれませんが、開花期など基本的な植物の性質を押さえれば、誰にでも簡単に寄せ植えができます。広い庭がなくても植木鉢一つで季節の花をいろいろ咲かすことができ、使う植物によっては室内の窓辺でインテリアとしても楽しめるのが大きな魅力です。植物の組み合わせや手入れのちょっとしたコツなど、おしゃれな寄せ植え作りのためのポイントをご紹介します。

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寄せ植えの基本知識

ミニバラの寄せ植え
ミニバラ、ビオラ、アリッサムの寄せ植え。☆

寄せ植えは一つの植木鉢のなかに、さまざまな種類の花苗を‘寄せ’集めて植えるガーデニングの手法の一つです。1種類の花だけを植える単植もインパクトがありますが、複数の植物を組み合わせることによって、より華やかさを出したり、繊細で複雑な雰囲気を表現することができます。いわば単植はバラだけの花束、寄せ植えは複数の花を使ったブーケや華道のようなイメージです。ですから、寄せ植えは作る人の感性や個性を活かしたり、作者の世界観を表現したりできる芸術的な楽しみがあります。

冬の寄せ植え
ビオラを使った冬の寄せ植え。☆

しかし、複数の植物を限られたスペースに一緒に植え込むため、それぞれの特性をきちんと把握することが必要。植物は種類によって生育のスピードや伸び方などの違いがあり、日当たりや水やりなど適した環境も異なるため、共存できる植物を選ぶことが大切です。

寄せ植えは庭がなくても季節の花が楽しめますし、庭の中でもフォーカルポイントとして活躍してくれます。寄せ植えの基本を覚えて、季節感のあるおしゃれな暮らしを楽しみましょう。

クリスマスの寄せ植え
植物育成ライトがあれば室内でも寄せ植えをインテリアとして楽しめる。シクラメンを主役にしたクリスマスの寄せ植え。

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多肉の寄せ植え
日の差す窓辺で育つ多肉植物の寄せ植え。
ガーデンの寄せ植え
庭の中でも寄せ植えの鉢はフォーカルポイントとして活躍。☆

寄せ植えで使う道具

寄せ植えの道具

寄せ植え作りを始める前に、まずは道具を用意しましょう。どれもガーデニングの基本的な道具なので、専用バッグやケースなどにひとまとめにしておくと便利です。

1.手袋

ガーデニング手袋

素手で土を触り続けていると、思いのほか指先の水分が失われてガサガサになったり、爪に土も入るので、ガーデニング用の手袋をして作業をしましょう。薄手の手袋は指先がしっかりフィットし細やかな作業がやりやすいですが、布製は繊維の間から土が入り込んでくることがあるので、ぴったりフィットする使い捨てビニール手袋と併用するとよいでしょう。トゲのある植物などを扱う場合は、革製の手袋がおすすめです。

ビニール手袋
使い捨ての薄いビニール手袋を愛用するガーデナーも。
革手袋
バラなどトゲのある植物を使う場合は革手袋を。

2.園芸用のハサミ

園芸バサミ
園芸バサミもいくつかの種類があるが、剪定バサミをまず揃えよう。

ハサミの切れ味は植物の生育に影響します。切れ味の悪いハサミだと切り口の繊維が潰れ、そこから病気にかかったりすることがあります。スパッと切れ味のよいものを選び、使った後は必ず刃を拭いておきましょう。園芸用のハサミのなかにも、さまざまな種類や大きさのものがありますが、まずは手のサイズに合った剪定用バサミがあると便利です。

3.スコップ・土入れ

スコップ

寄せ植えでは植物と植物の間に土を入れるため、細いスコップがおすすめです。土入れはたいてい3サイズがセットになっているので、使い勝手がよいでしょう。

4.ジョウロ

ジョウロ

鉢植えの植物は水やりが欠かせません。水がシャワー状に出る、はす口のついたタイプで、取り外して使えるものが便利です。根元にしっかり水をやりたいときは、はす口を外して使います。

美しい庭をつくる人が愛用する便利な庭道具

寄せ植えに必要な材料の選び方

植木鉢

寄せ植えに使う鉢や土の選び方について解説します。土にも鉢にもさまざまなタイプがあり、植える植物に適したものを選ぶことが寄せ植え成功の第一歩です。

鉢について

植木鉢のサイズは基本的に「号」という単位で呼ばれます。1号は直径約3cmで、1号数字が上がるごとに「×3」が直径の大きさと覚えておきましょう。植木鉢が小さければ小さいほど水が切れるのが早いので、寄せ植え初心者は8号鉢(直径24cm)くらいから始めるのがおすすめです。

鉢は植物の根が育つための空間ですから、その素材は生育にも影響します。ビジュアルだけでなく、素材の特性も理解して選ぶのが大切です。

素焼き鉢

●素焼き:通気性や水はけがよく、植物の根にとって最も好環境を作りやすい。寒さで割れることがある。☆

陶製鉢

●陶製:釉薬をかけた陶器鉢は美しいが、通気性・水はけが素焼きよりは劣る。山野草のような繊細な植物でない限りあまり問題ない。温度差に強く耐久性が高い。☆

グラスファイバー製の鉢

●グラスファイバー製:ガラス繊維でできており、一見素焼きや陶製、石などのような重厚感がありながら軽量で持ち運びやすく耐久性も高い。色・デザインバリエーションが豊富にある。☆

金属製の鉢

●金属製:ワイヤーバスケットやブリキのバケツなどを植木鉢として代用する。水抜け用の鉢底穴がないものはあける必要がある。ワイヤー状のものは内側にヤシマットなどを敷いて使うが水切れしやすい。リース型などもある。☆

ワイヤーバスケット
ヤシマットが敷かれたワイヤーバスケット。半円状で壁掛けできるタイプ。
ラタンバスケット

●ラタンバスケット:植木鉢として利用できるよう、内側にビニールが敷かれていたり、プラスチック鉢入りで土こぼれがしないようになっているものがある。耐久年数は約1年。☆

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樹脂製の鉢

●樹脂製:外見上は陶器やテラコッタ鉢に見えて、軽量で持ち運びやすい。

木製鉢
Erhan Inga/Shutterstock.com

●木製:ナチュラルな雰囲気が魅力的。水やりで腐食が避けられないため、耐久年数は約1年。鉢の下にレンガを置いて、水はけの良い状態にしておくと保ちがよい。

土について

赤玉土
園芸店やホームセンターなどで販売されている園芸用の赤玉土。

鉢植えに使う土は、水はけと水もち(保水性)がよい市販の園芸用の培養土か、「赤玉土7割+腐葉土3割+元肥」がおすすめです。水はけと水もちは一見、相反する作用のようですが、培養土は複数の素材が組み合わされて、どちらの作用もするように、いわば‘ベストブレンド’されています。観葉植物や多肉植物などのように、特に水はけのよい土を好む種類向けに、ブレンドを特別に調節した植物ごとの専用園芸用土もあります。

また、土には酸性とアルカリ性という性質があり、地域によってその性質は異なります。日本の土は弱酸性のため、日本に自生するツツジやシャクナゲは弱酸性の土を好みます。同じ科のブルーベリーも弱酸性の土が栽培に適しているので「弱酸性」と書かれた用土を選んで栽培しましょう。一方、ハーブなど海外の輸入植物の多くはアルカリ性を好みます。園芸用土はアルカリ性から中性に調整されているのでそのまま使えばOKですが、庭土などを使う場合にはそのままだと酸性が強いことがあるので、石灰を混ぜ中和してから使いましょう。このように、植物によって好む土が異なりますが、ざっくりと日本に自生するものは弱酸性、輸入種はアルカリ性と覚えておくとよいでしょう。

培養土がいい? 自分でブレンドする? よい土を選ぶコツ

植物について

複数の植物を合わせる寄せ植えで、植物を選ぶときに、外してはならないポイントがあります。

夏の寄せ植え
夏の一年草をたっぷり使った寄せ植え。☆

①前述した土壌の性質の好み、日当たり・日陰、水やりの必要頻度といった、植物が好む栽培環境が大きく違っているもの同士の組み合わせでは、うまくいきません。例えば、水を好む一年草とあまり水をやりすぎると根腐れしてしまう多肉植物などを組み合わせてしまうと、どちらか一方がうまく育ちません。ただし、あまり神経質になる必要もなく、一年草同士の組み合わせや一年草と宿根草の組み合わせであれば、ワンシーズン楽しむ寄せ植えではあまり気にしなくてOKです。

寄せ植え
白い小さな花がユーフォルビア。☆

②植物の開花期を考えて組み合わせましょう。長く楽しむには開花期の長い一年草や常緑のリーフ類などを組み合わせると植え替えの手間がありません。なかにはユーフォルビア‘ダイアモンドフロスト’のように、真冬のいっときを除いてほぼ一年中咲いているものもあり、寄せ植えに重宝します。

寄せ植え

③植物の生育の性質にはさまざまな形態があります。這うように横に伸びるもの。下に枝垂れて伸びるもの。つるを巻きつけて伸びるもの。立ち上って伸びるものも草丈がさまざまです。これらの性質を理解したうえで、色々な性質のものを組み合わせるとバランスのよい形になります。

これらのポイントを押さえ、あとは自由に選びましょう。寄せ植えに適した植物はとても多いので、枠にはまらず楽しみながら育ててください。たとえ失敗しても大丈夫! 植物は地域や栽培環境によって生育に違いが出るため、あなた自身の経験は、失敗も含めて書籍などよりずっと貴重なあなたの庭の情報になります。ぜひメモやノートをつけておくことをおすすめします。

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寄せ植えの作り方

それでは、寄せ植えの作り方の基本的な手順をご紹介します。難しい作業はありませんが、いったん植えてしまうと位置を変えるのが難しいので、土を入れてからすぐに植物を植えるのではなく、ポットのまま並べてバランスを見ます。

1 土を入れる

鉢に鉢底石を敷きます。鉢底石は植え替えの際に土と混ざってしまわないよう、排水ネットなどに入れておくと便利です。あらかじめネットに入った商品もあります。鉢底石を敷いたら、土を鉢の半分の高さまで入れます。土は市販の培養土か、「赤玉土7割+腐葉土3割」に元肥をブレンドしたものを使います。赤玉土は粒の大きさが大粒・中粒・小粒とありますが、一般的な草花の寄せ植えには小粒が適しています。

鉢底石
鉢底石はネットに入れてから鉢に入れると植え替え時に便利。

2 植物の配置を決める

半分まで土を入れた鉢に、まずはポットから抜かずに花苗を仮置きしてバランスを見ます。鉢の観賞角度が一方向に決まっている場合は正面を決めて配置します。360℃から見る場合は全方位的に美しく見えるよう配置を考えましょう。観賞角度が一方向に決まっている場合は、背の高い植物は鉢の後方へ配置し、縁にいくに従って背の低いものや枝垂れるものにするとバランスがよくなります。360℃から見る場合は中央寄りに背の高いものを配置するとよいでしょう。花が咲いたときの色合いなどを考えながら、配置を考えましょう。おしゃれに見える配置はこの後に解説しています。

寄せ植えの作り方
まずはポットから苗を出さずに仮置きする。
寄せ植えの植え込み
バランスをみてから実際に植える。

3 植物を植える

植物をポットから出したら、根をほぐします。苗によっては根がぐるぐるときつく巻いているものもありますが、そのままではきちんと育たない場合があるので、巻いている部分を切ってしまってOKです。根を一度切ることで刺激が与えられ、成長を促進します。植える順番は、背の高いものや大きなものから順に植えていくとやりやすいでしょう。すべての植物を植えたら、土をかぶせていきますが、鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢縁から1.5〜3cm程度は空けておきます。このスペースは水やりのため「ウォータースペース」といい、これがないと水をやったときに土が流れてしまい、次第に根が露出してしまいます。土を入れたら、土に割り箸を差し込んで前後や左右に動かすと、土中の空間が埋まり、苗と苗の間にも土がしっかり入ります。地際に新芽が出ている植物は新芽の上に土をかぶせないように注意しましょう。

根が回った苗
根が回っている場合はほぐす。

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おしゃれな寄せ植えのコツ

寄せ植えの基本的な作り方を覚えたところで、次はいかにおしゃれに、センスよく作るか、ポイントを解説します。ちょっとしたコツを押さえれば、誰でも寄せ植え上手になれますよ!

鉢を工夫する

寄せ植え
鉢色と花色をコーディネート。☆

寄せ植えを作る際は、どこにその鉢を置くのか考え、鉢を選びましょう。和風か洋風か、モダンかナチュラルか、その場所の雰囲気に合ったデザインやカラーの鉢を選ぶことがおしゃれを叶える最初のポイントです。例えば、鉢を置く場所の背景がモダンな白い壁やコンクリートの壁なら、茶色のテラコッタ鉢より、モノトーンの鉢やグラスファイバー製の鉢が合わせやすいでしょう。逆にレンガの壁や木製フェンスなどが背景になる場合には、テラコッタやラタンなどの自然素材の鉢が馴染みます。また、色釉薬のかかった鉢の場合には、鉢色と花色をコーディネートしても綺麗にまとまります。

多肉のリース
リース型のワイヤーバスケットに多肉を寄せ植えした例。

アイアンやワイヤー製はどちらにも合わせやすく、また壁掛けタイプも多くあり省スペースで寄せ植えを楽しむことができます。壁掛けタイプの「ハンギング」と呼ばれる鉢は、窓から見えるところにかけることで、室内から眺めて楽しむこともできます。

テラコッタに入れた寄せ植え

また、複数の寄せ植えを置く場合には、鉢の素材や色を統一するとスッキリとまとまり、主役の花の方へ目がいきます。

ウィッチフォードの鉢
英国ウィッチフォード社製の鉢はテラコッタの最高級品。☆

鉢の価格もピンからキリまであり、高価なものはそれなりにデザイン性も品質も耐久性もよいものが多く、長く使い続けることができます。

ハンギングバスケット
鉢が植物で覆われたハンギングバスケット。

一方、鉢にあまりお金をかけたくない場合でも、枝垂れる植物を選んで鉢縁に植えれば、植物の生育とともに鉢は隠れてしまうので、容器として機能していれば OKという考え方もできます。高価な鉢も安価な鉢もどちらにも利点があり、使い方次第で素敵な雰囲気は作れるので賢く選びましょう。

植物の配置

おしゃれな寄せ植えを作るには、まずは基本のセオリーを踏まえておきましょう。基本ができたらあとはご自身の感性で自由に楽しんでみてくださいね。

【異なる性質・形状を組み合わせる】

ピンク系の寄せ植え
花色はピンク系の色で揃え、草丈の高いラナンキュラスを中央〜後方へ、周囲にネメシアやダイアンサスを、鉢淵に茎が少し枝垂れるペラルゴニウムを植え、ふんわりまとめた寄せ植え。☆

「植物について」の項でも述べたように、植物にはまっすぐ上に伸びるものや這性といってカーペットのように伸び広がるもの、下へ伸びて枝垂れるものなどがあり、異なる草丈、異なる伸び方の性質を合わせることで、寄せ植えに立体感や調和を生むことができます。寄せ植えがおしゃれに見えない、という原因の一つには、性質が揃い過ぎていて単調で平面的である可能性があります。また、同じ性質のものばかりを狭い鉢の中に植えると、生育過程で植物同士がせめぎ合って、どれかが育たなくなるばかりか、どれも生育がイマイチで、当初のイメージ通りにいかないことがあります。性質を分けると、それぞれの生育空間でそれぞれが本来の伸び方をします。配置の基本は、まっすぐ伸びて草丈の高くなるものは鉢の中の中央〜後方は配置し、低いものその周囲に植えるとバランスが取れます。また、鉢縁に枝垂れる植物を植えると鉢の縁が隠れ、鉢と植物との一体感が生まれます。

【花色配置は絵画の基礎知識を活用】

紫色の寄せ植え
花色を紫色に統一した寄せ植え。花材は紫の濃淡のビオラ、アリッサム、カルーナ。☆
紫系と黄色の寄せ植え
紫のビオラを後方へ、カーペット状に広がるアリッサムとイエローグリーンのリシマキアを鉢縁に。ビオラの花心の黄色とリシマキアをコーディネートした2色使いの寄せ植え。☆
紫、ピンク、白の寄せ植え
紫色のブラキカム、ピンクのビオラ、白色の花かんざし、プリムラの3色使いの寄せ植え。☆

同系色または反対色といった色相による組み合わせの場合は、花色は一鉢の中に1〜3色ほどで留めておくと、まとめやすいでしょう。さらにたくさんの花色を使いたい場合には、ビビッドならビビッド、淡いなら淡いもの同士で揃えるというように、トーン(色調)による組み合わせを基本とすると、ガチャガチャとした雰囲気になりません。さらに上級テクニックとして、淡いトーンの中にビビッドカラーを少量「差し色」として加えるという手法もあります。配置には、絵画の遠近法が役に立ちます。暗色と明色とでは奥に暗色、手前に明色を配置すると、より立体感や奥行き感を鉢の中に演出できます。

初夏の寄せ植え
淡い色調のペールトーンでまとめた初夏の寄せ植え。花材はペチュニア、ダイアンサス、イソトマ、へデラ。☆

【葉にも注目】

ペチュニアのウィンドウボックス
ペチュニアの花を主役に、ワイヤープランツやヒューケラ、ルブスなどのリーフ類で囲んだ寄せ植え。☆

また、花だけでなく、リーフ類も取り入れて、葉の色や形にも着目しましょう。線のようにスッとした形や小さな葉、大きな葉、斑入り、銀葉、黒葉、ふわふわとした毛に覆われたものなど、葉も実に個性的です。自然の中でキレイだなと思うシーンと出合った時、そこにどんな要素があるのか分析しながら見ると、寄せ植えの参考になります。

寄せ植えの管理方法

寄せ植えを長くきれいに楽しむためには、こまめな手入れをしましょう。ほんの少しの時間をかけるだけでキレイが長持ちしますし、植物に触れていると気持ちがホッとするものです。毎日、楽しみながらできる寄せ植えの管理方法をご紹介します。

水やりの仕方

水やりは基本的に、どんな植物の場合でも鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりやります。水が少なめでいい植物の場合でも、1回のやり方は同じで、頻度を減らすことで調節します。植え付け直後からたっぷり水をやり、季節によって水やりの頻度を変えます。基本的には表土の乾きを水やりの目安とします。夏は気温が高く蒸発するのが早いため、朝と夜の2回で、気温が高くなる時間帯は水が鉢の内部で高温になり、蒸れの原因になるため避けましょう。冬は毎日の水やりは不要です。あげすぎると根腐れの原因となり、枯れる原因になるので注意しましょう。鉢の大きさや素材によっても水やりの頻度は異なります。鉢が小さい場合やワイヤーやメッシュなど透水性のよい素材の場合は乾きやすいので、よく観察して水やりの頻度を調節します。

花がらを摘む

花がら摘み

枯れた花を「花がら(花殻・はながら)」といいます。花がらはこまめに摘み取りましょう。そのままにしておくと種ができて成長が止まったり、次の花が咲かなくなってきますが、逆に花がらをこまめに摘んでいると、次々に花が咲いて花の期間を長くすることができます。また、花がらを摘み取ることで株に空間が生まれ、風通しがよくなり病虫害も発生しにくくなります。花がらを摘む際は、花の根元に指をかけてやさしく上に引っ張るときれいに取れます。株ごと抜けてしまわないように注意し、指では無理そうなものの場合は剪定バサミでカットしましょう。

花を長く咲かせるテクニック「花がら摘み」とは

シーズンで植え替える

春と夏の寄せ植え
左)春の寄せ植え。右)夏の寄せ植え。☆

一年草の寄せ植えの場合は多くが数ヶ月〜半年が見頃です。花がら摘みをしても咲かなくなってきたら寿命ですから、次のシーズンの花に植え替えましょう。新しく植物を入れ替えることで、季節感を演出できます。宿根草など毎年、花が咲くものが混ざっている場合は、残したい植物の根を傷めないように丁寧に植え替えます。晩秋から冬に地上部が枯れる宿根草の場合は、来シーズンの開花期まで別の鉢で養生しましょう。また、ワンシーズン使った土は養分が抜け、病虫害の原因となる要素が含まれている場合もあるので、植え替える際は土も新しいものに入れ替えましょう。使い終わった土は次シーズンのために再生して準備しておくこともできます。

寄せ植えはコツをつかむことが大切

おしゃれな寄せ植えは鉢と植物のバランスが重要です。鉢にも植物にもさまざまな特性や個性があるので、それらを考慮してセレクトし、配置しましょう。また、寄せ植え後のメンテナンスも美しさを保つための大事な作業であり、日々生育していく姿を見守ることこそガーデニングの醍醐味。季節の花を楽しみながらお手入れしてくださいね。

ガーデンデザイナーが教える「寄せ植え上手」のコツ

Credit

寄せ植え制作(☆の写真)/安酸友昭(ラブリーガーデン)http://www.lovely-garden.jp、面谷ひとみhttp://hitomi-garden.com

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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