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ガーデニングが楽しい季節になりました。今年は、野菜作りにチャレンジしてみませんか?栽培が簡単で、収穫も楽しめる「ミニトマト」を育ててみましょう! ミニトマトなら、プランターでコンパクトに栽培もできるので、初めての野菜作りにもピッタリです。今回は、ハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんに、ミニトマトの育て方【植え付け編】として、植え方や水やりの仕方、支柱を立てての誘引の仕方などをご紹介いただきます。

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トマトのプロフィール

ミニトマトの育て方-トマトのプロフィール

トマトは、南アメリカのアンデス山脈高原地帯(ペルー、エクアドル)原産の、ナス科ナス属の植物です。涼しく強い日差しを好み、高温多湿を嫌います。日のよく当たる場所に置き、梅雨時期の管理、夏場の水の与えすぎに注意し、ジメジメさせないことが栽培のコツです。

生育温度は、昼間で20~25℃がベスト。肥えていない土壌を好むため、肥料は与えすぎないようにしてください。植え付けは5月下旬を目安に完了させましょう。

ミニトマトをオススメする理由

ミニトマトの栽培をオススメする理由

ハーブや野菜を育てる楽しみは、何よりも収穫です。自分で育てたハーブや野菜が食卓に並ぶ喜びを体験できます。

トマトには大玉・中玉・ミニとサイズがあり、大玉を育てるのは上級者向けですが、ミニトマトは実が付きやすく、収穫量も多いこと、難しい作業があまりないことなどから、園芸初心者の方の野菜作りにピッタリです! 畑などで地植えするとより大きく育ちますが、プランターでも十分楽しめるのもうれしいポイントですよ。1つの苗につき50個ほどの収穫を目指して、栽培してみましょう。

ミニトマトの植え方

それでは、実際にミニトマトをプランターに植えてみましょう。

<用意するもの>

○プランター(横幅60~70cm程度のもの)

○培養土

○腐葉土(ワラや抜き取った雑草でも代用可)

○ミニトマトの苗2つ

○支柱(今回は180cm4本と120cm4本)

○麻ひも

<植え方>

1. プランターに鉢底石をひと並べ入れます。株間(苗と苗の間隔)は少なくとも30cmは空けたいので、大きめなプランターをご用意ください。

2. 培養土をプランターに敷き詰めます。目安はプランターの縁から5cmくらい下まで!

3. 苗を植えます。

苗を買うときは、葉の数が多い割には背が低くがっちりしているものを選ぶとよいでしょう。

根は崩さないように苗を逆さにして、そっとポットから出し、斜めに植えつけます。

ミニトマトの植え方-根は崩さないように苗を逆さにして、そっとポットから出し、斜めにして植えつけます

植えたら株元を、腐葉土や、ワラ、抜き取った雑草で覆ってあげましょう。土をむき出しにしないことで、水分の蒸散を防ぐことができ、雨の跳ね返りが原因となる病原菌の侵入を防ぐこともできます。

支柱を立てて…誘引の仕方

植え付けたら、すぐに支柱を立てておきましょう。

支柱を立てて…誘引の仕方 植えつけたらすぐに支柱を立てておきましょう。

今回は、180cmの支柱を四隅に配置して上でくくり、120cmの支柱を横に2本ずつ渡して止めてあります。麻ひもなどでしっかり結んでおきましょう。

横に寝かせて植えたミニトマトの頭が、2〜3日で上がってきたら、株元を支柱にくくりつける作業である“誘引”を行います。やり方は、麻ひもなどを茎に引っ掛け、数回ねじり、支柱にしっかり結びます。茎が太くなった時に食い込まないように、ゆとりを持たせて縛りましょう。

1回にたっぷりと…水やりの仕方

水は、葉が濡れないように、株元にそっとかけてください。毎日ちょこちょことではなく、1回にたっぷりとが基本です。株元だけでなく全体に水が行きわたるよう、鉢底から流れ出るまで、時間をかけて水やりをしてください。

今回はここまでです。次回は【管理編】で、日々の作業“芽かき”や水やりのコツをご紹介します。

注目を集めているガーデンセラピー

心身のケアを目的にしたセラピーはたくさんありますが、土に触れ、太陽の光を浴びながら草花や野菜を育てる自体に、セラピーのいろいろな要素が含まれています。例えば、香りの楽しめるハーブを植え、育てて食べたら、園芸療法だけでなく、芳香療法や食事療法にもつながります。

このように、庭全体を活用して健康づくりに役立てようという取り組みを「ガーデンセラピー」と呼んでいます。ガーデンセラピーは、植物を介した療法が絡み合うことで生まれる相乗効果に着目した自然療法で、昨今ではさまざまな分野から注目されています。

ガーデンセラピーにおける食事療法

自分で野菜やハーブを育て、食べたり飲んだりすることで健康の維持・促進を目指す

一般的に食事療法というと、塩分量や一日当たりの栄養バランスを考えたり、摂取カロリーを気にしたり…といったことが思い浮かぶかもしれませんが、ガーデンセラピーにおける食事療法とは、自分で野菜やハーブを育て、食べたり飲んだりすることで健康の維持・促進を目指すものです。

では、食事療法を実践している時、脳では何が起こっているのか…。じつは、幸せホルモンの“オキシトシン”が分泌されているのです。オキシトシンは幸福感、高揚感をつかさどるホルモンで、別名“幸福ホルモン”や“愛情ホルモン”とも呼ばれています。気持ちが前向きになる、ストレスを緩和する、怒りや敵意を抑える、社交性をアップさせるなど、気持ちをポジティブにしてくれる作用があるといわれています。

自分たちの手で植物を育て、それを食すことは、日々の暮らしの質も向上するはず。ぜひ家族みんなで、はじめてみてはいかがでしょうか。

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Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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