【バラの育て方】初心者さん必見!バラの基本的な育て方と種類・病気を解説
バラ(薔薇)の育て方って、なんだかムズカシそう…。と思っていませんか? じつは、バラの栽培はポイントを押さえれば簡単です。ガーデニング初心者にだって美しい花を咲かせられますし、広い庭がなくてもベランダでも鉢植えでも大丈夫。バラの育て方の基本である品種の選び方や揃えたいもの、鉢植え、地植え、植え替え、病気などをご紹介します。季節に必要な作業を行えば、すくすく育って毎年、季節には美しい花を咲かせてくれますよ。自分で育てたバラで花束を作るのも夢ではありません。
目次
バラを育てる場合、どんな種類があるの?
バラにはたくさんの種類や品種、系統があります。もともと自然のなかに自生している野生種(原種)、人が品種改良をした園芸品種があり、園芸種の中にもオールドローズやモダンローズ、ミニバラといったカテゴリーがあり、色、形、香り、トゲの有無、花びらの枚数も5枚のものから、一輪で100枚以上あるものまで、実に個性豊か。毎年、世界中から新品種が発表され、登録されているだけでも4万もの品種があります。
多品種あるバラの選び方
その膨大な数のバラの中から、最適のバラを選ぶにはどうしたらいいのでしょう。多彩な個性の中から、育てるときに必ず押さえておかなければならない重要なポイントは、バラの樹形と開花周期です。まずはその2つの項目の中から選択肢を絞り、それから花形や香りなど、ご自身の好みで選ぶとよいでしょう。
バラの樹形は3タイプ
①つる樹形
枝が2m以上に伸び、構造物に誘引することで形状はさまざまに変えることが可能です。クライミングローズとも呼びます。
■適した場所/広い庭で外壁や大型のアーチ、ガゼボ、フェンスなどの構造物に誘引して育てるのが適しています。地植え・鉢植えとも可能ですが、地植えのほうが本来の魅力を発揮して咲いてくれます。
②半つる性樹形
半自立する樹形です。ブッシュ樹形よりも枝がしなやかで1~2mと長く伸びますが、つる樹形ほどは伸びません。シュラブローズとも呼びます。
■適した場所/どこでもOK。小さな庭で小型のつるバラとして扱うのに最適。小型のアーチやオベリスクやフェンスなどに誘引するのもおすすめです・地植え・鉢植えとも可能。
③木立ち性(木立性)樹形
支柱などの支えがなくても自立できる樹形。ブッシュローズとも呼びます。
■適した場所/花壇など、どこでもOK。地植え・鉢植えとも可能。
それぞれの詳しい解説はこちら
『バラを育てる時に知っておきたい、バラの樹形3タイプ』
バラの見頃の季節はいつ頃?
バラの開花周期には次の3つのタイプがあり、見頃を迎えるのは主に5〜6月の春と9〜10月の秋です。
- 四季咲き性/一年を通して繰り返し咲く。
- 返り咲き性/繰り返し咲くこともある。
- 一季咲き性/一年に1度、5〜6月に咲く。
どれも5〜6月頃にまず見頃を迎えます。「一季咲き性」は一年でこの季節に1度しか花を咲かせません。一方、「四季咲き性」は四季を通じて、伸びた枝先に規則的に繰り返し花を咲かせるため、何度も花を楽しめます。「返り咲き性」は、季節や条件によって伸びた枝先に花を咲かせます。
バラを育てる時の品種によるメリット・デメリット
- 四季咲き性品種は花を繰り返し楽しむことができますが、通年花を咲かせるためには、その分、施肥の回数や剪定回数が多くなったり、こまめな病虫害対策も必要です。
- 一季咲き性品種は一年のうち、5〜6月の限られた期間にしか花が咲きません。ただし、この季節に向けて手入れをすればよいので、管理は比較的楽です。
バラ栽培の初心者は要チェック! 苗の選び方
バラの苗は園芸店やホームセンター、バラ苗専門ネット通販などで購入することができます。苗には次の3つのタイプがあり、購入後の管理の仕方が異なるので、自分に合ったタイプを選びましょう。
- 新苗
圃場で接木して1年ほど育てた小さい苗。圃場から掘り上げて、春に販売します。価格は低めに設定されていますが、成長するまでに時間がかかります。ビニールポットに植わっている場合も多いです。 - 大苗
圃場で接木して数年育てた大きい苗。圃場から掘り上げて、秋に販売します。苗がすでに大きく充実しています。 - 鉢植え苗
大苗を鉢に植え付けて育てた苗です。6号鉢(直径18cm)に入った苗で、すでに大きく充実しています。通年販売。
初心者には「大苗」か「鉢植え苗」が、失敗が少なくオススメです。
こちらもチェック!
『よい苗を選ぼう!初心者でもチャレンジしやすいバラの大苗をご紹介』
『よい状態の苗を手に入れるためにチェックしたい3つのポイント』
バラの苗を買ったら…植え替えの仕方
バラの苗を買ったら、まず植え替えましょう。苗が植っている鉢は、運搬を考慮して株の大きさに比べて小さなサイズになっていることが多く、そのままではすぐに根詰まりしてしまうなど、順調に生育しない恐れがあります。買ってきたら地植えにするか、元のサイズより2回りほど大きな鉢に植え替えましょう。
用意するもの
- バラ苗
- 植木鉢(元のサイズより2回りほど大きいもの)
- 鉢底石
- 培養土(あらかじめバラがよく育つように必要な用土が配合されているバラ専用土が便利)
植え付けの手順
- 用意した植木鉢に、鉢底石を底が見えない程度に敷き、その上に培養土を入れます。培養土を入れる際には、鉢土の表面が鉢の縁の3~5cmほど下にくるよう、根鉢の大きさを考えながら入れましょう。
- バラ苗を元の鉢から外します。その際、根鉢は崩しませんが、表土は軽く落として雑草の種子などを除き、接ぎ口にテープが巻かれている場合は外しておきます。
- 苗を鉢の中心に据え、隙間ができないようにしっかりと培養土を入れます。鉢や苗を軽く揺すったり棒などでつつくと、うまく土を入れることができます。
- 最後に、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをして、植え付け完了です。
水やりに肥料に剪定…バラの基本的な育て方
バラの水やり
地植えのバラは、植え付けてから2週間くらいは水をやりますが、その後は基本的に水やりはしなくてOK。猛暑などで極端に雨が降らない場合には、水やりをします。鉢植えのバラは表土が乾いたら、なるべく朝のうちに水やりをします。水をやる時は常に、鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと。
バラの花がら摘み
四季咲き性の品種を育てている場合は、春の花が咲き終わった後に、花の下の茎を数節つけて切っておきましょう。こうすることにより、7月初め頃の二番花の開花が期待できるようになります。
これは花後の剪定といわれるお手入れ作業の一つです。
野生種や一季咲きのオールドローズは花がら摘みはしません。秋に花がらのところにできる可愛らしい実(ローズヒップ)を楽しみましょう。
バラの肥料
肥料は、施すタイミング別に、次の4つの呼び方があります。四季咲き性品種と一季咲き性品種とでは、施肥の回数が異なります。バラ専用の肥料もあります。
- 元肥(もとごえ)
植え付け時にすべてのバラにやります。固形の発酵油かすなどを施します。 - 寒肥(かんごえ)
12〜2月に、すべてのタイプのバラにやります。固形の発酵油かすなどを施します。 - お礼肥え(おれいごえ)
5月下旬〜6月下旬(春の花の開花後)に、鉢植えのバラと四季咲き性品種と若い苗にやります。成株になった地植えの野生種や一季咲き性品種には必要ありません。固形の発酵油かすなどを施します。 - 追肥(ついひ)
8月下旬〜9月上旬に、四季咲き性品種と若い苗にやります。成株になった野生種や一季咲き性品種には必要ありません。固形の発酵油かすなどを施します。
鉢植えのバラでは以上の肥料のほかに、定期的に液肥を施すとよいでしょう。
『花数アップや果実を甘くする効果あり!「肥料」の種類と使い方』
『花の勢いを復活! 庭植えのバラを元気にする土の入れ替え方法をご紹介』
バラの剪定の適期
バラは基本的に、適した時期に枝やシュートを切らないと花が少なくなったり、咲かなくなったりします。切るのを怖がる人もいますが、たとえ切るところを間違えても枯れることはないので、安心して剪定しましょう。切るタイミングは冬、そして品種によっては夏にも剪定が必要です。
- 冬剪定
12月下旬から2月に、春にたくさんの花を咲かせるために行います。全てのバラに必須の作業です。 - 夏剪定
8月下旬から9月初旬に、四季咲き性のブッシュ(木立ち性)樹形の品種のみ剪定します。
どこをどのように切るのかは、品種や株の状態によって最適な切り方があるため、別ページで個別に詳しく解説していますので参照してください。
『鉢植えバラの冬のお手入れ「来春よく咲かせる!とっておきの話」』
『バラの専門家がズバリ答える! ブッシュローズの剪定方法 基本編』
『バラの専門家がズバリ答える! 冬の大切な作業「つるバラの剪定」』
『バラの専門家がズバリ答える! コンパクトに育つブッシュローズと生育不良の株の剪定』
『バラの専門家が教える! 生育不良の鉢植えバラの剪定方法』
『四季咲きバラの夏剪定を解説 コンパクトに生育するバラ編』
『四季咲きバラの夏剪定を解説 樹高が高くなるバラ編』
バラの植え替え
鉢植えで育てているバラは、同じ土のまま3年以上経つと生育が衰えてくることがあります。以前のように咲かなくなってきたなと思ったら、一度株を鉢から取り出して、既存の土を全て取り除き、新しい土に植え替えてやります。植え替えはバラの休眠期の12〜2月に行いましょう。
『年数を経たバラの活力を蘇らせる! 鉢植えにピッタリな植え替え法』
バラに発生しやすい病気&害虫って? 対策も伝授
バラがよくかかる病気は「うどんこ病」と「黒星病(黒点病)」。品種によって、病気に強い品種と弱い品種があり、図鑑やカタログなどにも「耐病性」についての記載があります。強い品種を選べば、薬剤散布などの対策をせずとも育てられます。より気楽にバラを育てることができるので、初心者は「耐病性・強」という項目を、バラを選ぶ際の選択肢にするとよいでしょう。近年は病気への耐性がある品種が多く生まれています。
バラに発生する害虫は数多くいますが、よく見かける害虫には、葉や枝について樹液を吸うアブラムシやバラゾウムシ、葉を食べるチュウレンジハバチ、土中に潜んで根を食害するコガネムシ、そして幹を食い荒らすテッポウムシ(ゴマダラカミキリの幼虫)などがいます。特に根や幹を食害する害虫は被害が大きくなりやすく、最悪の場合枯れてしまうこともあるので、バラの様子をチェックして、早期発見・対処に努めましょう。
バラがかかりやすい病気
うどんこ病
春から初夏、秋に発生します。新しい枝や若葉が、白い粉をかけたようになり、進行すると茎や葉がねじれたように萎縮します。放置しておくと全体に広がって枯れることがあります。
■対策/発生したら、殺菌剤または納豆菌などで防除できます。
黒星病(黒点病)
主に梅雨明け頃から発生し、バラの葉に黒い斑点ができます。黒点病にかかった葉はやがて黄変し、落葉します。落葉が著しいと光合成ができず、株の生育が悪くなるので夏以降の花が咲かなくなることがありますが、肥料などをきちんと施していて株自体に体力があれば、新葉が再び芽吹いてくるので、枯れることはありません。
■対策/まずは株を丈夫に育てておく。発生して、気になるようなら殺菌剤などで防除。
バラに発生しやすい害虫
アブラムシ
つぼみや新芽にびっしりついて樹液を吸う、小さな虫がアブラムシ。単為生殖であっという間に増える、ポピュラーな害虫です。健全な株であれば深刻な被害になることは少ないですが、大量発生すると花が咲かなくなったり、株が弱ったり、ウイルス病を媒介したり、排せつ物によってすす病を誘発するなどの二次被害もあります。
■対策/発生したら歯ブラシやシャワーなどで落とす。殺虫剤を使っても。
バラゾウムシ
つぼみや新葉をちりちりに枯らしてしまうのがバラゾウムシ(クロケシツブチョッキリ)。つぼみの少し下の茎に針のような口器を挿して産卵することで花首が折れてしまいます。新葉の場合は産卵しません。
■対策/株を揺するなどして取り除く。殺虫剤を使っても。
チュウレンジハバチ
バラの葉を食害する虫の種類は多いですが、写真はバラを育てているとよく遭遇するチュウレンジハバチの幼虫。チュウレンジハバチの幼虫は食欲旺盛で、一斉に卵から孵り、葉脈だけをきれいに残して葉を食べてしまいます。
■対策/手で取り除くか殺虫剤を散布する。
コガネムシ
コガネムシの幼虫はバラの根を食害することで樹勢を弱らせ、最悪の場合枯死してしまうなど、葉を食害する害虫よりも被害が深刻になりやすいので注意が必要。地中に潜む害虫は発見が遅れがちですが、調子が悪そうな株があれば、鉢や土の中も確認してみましょう。
■対策/コガネムシの幼虫を取り除いて新しい土に植え替える。土にまくタイプの殺虫剤も効果的。
テッポウムシ
コガネムシよりも発生頻度は少ないものの、被害が深刻化しがちなのが、ゴマダラカミキリの幼虫で、幹の中を食害するテッポウムシ。株元におがくずのようなものが大量に出ていたら、テッポウムシがいる可能性が高いので、入念にチェックしましょう。
■対策/食害された穴から適応のある薬剤を注入するなどして駆除する。
バラの病虫害と対策はコチラ
『バラの害虫Q& A・症状別でよく分かる! 被害と対策方法「葉っぱ編」』
『バラの害虫Q& A・症状別でよく分かる! 被害と対策方法「枝・根っこ編」』
『バラの専門家が教える! バラにつく厄介な害虫・カイガラムシの対策』
『早春の予防で差がつく! 病害虫からバラを守る薬品活用術』
花束のバラと庭のバラは違うって知ってた?
庭で育てるバラと、お花屋さんで花束にしてくれるバラとでは、同じ品種がほとんどないのをご存じですか? お花屋さんで売られている花は、切ってから長もちするように、流通途中で傷まないようになど、商品として扱いやすい「切り花」用に品種改良されたバラです。茎が比較的太く、真っ直ぐで、香りがないものがほとんどです。香りの成分があると、花びらが傷みやすいためです。
一方、栽培用のバラは、そうした配慮をする必要がないため、よりナチュラルな咲き姿で、豊かな芳香をもつ品種が多くあります。育てたバラで花束をつくれば、それはどこにも売っていない特別な花束になるはずですよ。
色ごとに違うバラの花言葉
バラの花束をプレゼントする際には、花言葉を知っておきましょう。うっかりすると、とんでもないメッセージを伝えることになったり、誤解を招いてしまいます。
- バラ全体の花言葉
愛・美 - 赤いバラ
情熱、強烈な恋、あなたを愛しています - ピンクのバラ
しとやか、上品、幸福 - 白いバラ
純潔、深い尊敬、私はあなたにふさわしい - 黄色いバラ
友情、嫉妬、愛情の薄らぎ
(参考文献:『美しい花言葉・花図鑑〜彩りと物語を楽しむ』二宮孝嗣著、ナツメ社)
バラの基本情報
【植物名】バラ
【学名】Rosa
【和名・流通名】バラ
【科】バラ科
【属】バラ属
【形態】半常緑または落葉低木、つる植物
【原産地】アジア、ヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカなど
【開花期】主に5〜6月、9〜10月
【花色】●●○●●●●
【花言葉】上記参照
【サイズ】H30〜200cm以上、W30〜200cm以上
【特徴】品種により耐寒性、耐暑性、芳香やトゲの有無は異なる
【日照】日当たりのよい場所を好む
【育て方】上記参照
バラについてよくある質問
春にバラの苗を購入しました。まず何をしたら良いでしょうか?
これから生育期、開花期を迎えるバラの苗を購入した場合、まずは植え替えを行いましょう。鉢植えで育てるなら、2回りほど大きな鉢に植え付けます。鉢を用意したら、鉢底が隠れる程度に鉢底石を敷き、培養土を入れます。その際、土の表面を鉢の縁から数センチ下げ、ウォータースペースができるよう、根鉢の大きさを考えて培養土の量を調節しましょう。土の上に購入したバラ苗を根をいじらないように置き、隙間が無いように培養土をしっかり入れたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりをして植え替えは完了です。植え替えをしたら、日当たりのよい場所に置いて育ててあげましょう。あとから品種名が分からなくならないように、購入したバラ苗についていたラベルは取っておくか、プランツタグなどに付け替えるのがオススメです。植物は手をかけた分だけ、美しい開花で応えてくれます。ぜひバラのある暮らしをお楽しみください。
バラのアーチにあこがれています。どうやって作ったらいいですか?
たくさんの花がアーチを縁取る様子は、目をひきますよね。アーチを作るには、「つるバラ」の苗と支えとなる「構造物」の2つが必要です。つるバラとは1年で3m以上、枝を伸ばすバラのことです。この長い枝をアーチなどの構造物に沿わせながら育てることで、美しいバラのアーチを作ることができます。アーチづくりに向くバラ選びには、初夏の開花時期にバラ園やオープンガーデンへ行って、実際のバラを見て好みのバラと出合うことが近道です。花の色や大きさ、つるの伸び方、枝のしなやかさなど、品種ごとの違いを見ながら選ぶとよいでしょう。
マンションのベランダで初めて育てるのに適しているバラの品種を教えてください。
とても魅力的な花だけど「育てるのが難しそう」と、初心者には敬遠されがちなバラですが、品種を選べば初めてでも美しく育てることができます。マンションのベランダという限られた空間にはミニバラがおすすめです。ミニバラは中国原産の丈の低い品種’’ロサ・キネンシス・ミニマ’’をもとに交配、育成され、小型の性質を受け継いでいます。場所をとらないので気軽で育てやすい上に、大半の品種は四季咲き性で一年中楽しむことができます。初めてミニバラを育てるなら’’グリーンアイス’’という品種はいかがでしょうか。バラ好きには有名な人気品種で、花の色がピンク〜白〜グリーンへと美しく変化する上に、花持ちも長く冬も楽しむことができます。 初心者はまず苗から育ててみるのが良いでしょう。慣れてきたら他の植物との寄せ植えに挑戦しても楽しいですよ。
夏になると、バラの下葉が黄色くなって落ちてしまいます。原因と対策を教えてください。
考えられる原因は、バラの夏バテでしょう。近年の夏の暑さは、バラたちにとっても厳しいもの。特に株の近くの地面がアスファルトやコンクリートで覆われていたりすると、照り返しにより地面近くの温度は50℃近くにもなります。 特に鉢植えのバラで起こりやすい夏バテを予防するポイントは、鉢を置く場所と水やり。鉢に直射日光が当たって内部が高温になると、根が傷む原因になります。とはいえ、バラは日光を好む植物なので、できれば葉には光を当てたいところ。鉢カバーを活用して鉢への光を遮断したり、耐暑性のある植物を利用して日陰を作ったりするとよいでしょう。また、水やりは気温が上がらない朝のうちに行います。暑さが続くときは、様子を見て夕方にも水を与え、鉢の中の温度を下げてやりましょう。地植えのバラであれば、鉢植えのバラほど水やりに気を遣う必要はありません。晴天が続いて土が乾燥しているようであれば、朝方に水やりをします。 夏バテを起こしてしまったバラには、黄色く枯れた葉を取り除き、鉢植えのバラの場合は涼しい場所に移してやるのが有効です。夏が過ぎて涼しくなったら、薄めた液体肥料を与え、体力を回復させてあげましょう。
Credit
写真&文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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